あらすじ
ナルニアの誕生が解きあかされます。ディゴリーとポリーは、魔法の力で別世界へ送りこまれますが、死滅した都チャーンで魔女をしばる呪文を破ったため、ナルニアに、わざわいのたねを持ちこんでしまいます。
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Posted by ブクログ
再読。
『ナルニア国物語』第6巻。第5巻からさらに数百年前、ナルニア国誕生の有り様が描かれる。
ナルニアの生まれる様子や、銀のりんごを取りに行く場面などは創世記を思わせるし、賛美歌を愛する馬車屋が、以前にアスランに会ったことがあるような気がする、と言うのも、やはりアスランにキリストを重ねているのだろうと思う。
最終章のタイトル(「この話は終わり,ほかの話がすべて始まる」)に表されているように、第1巻『ライオンと魔女』の頃から語られていた伝説の由来であったり、白い魔女の背景であったり、ナルニアの場違いな街灯が生まれた理由であったりと、様々なことが解き明かされる意義深い巻。
Posted by ブクログ
ナルニア国ものがたりのなかで一番好きな巻。
ナルニアの創造が語られていきますが、そこにわざわいの種をもたらしてしまう、というストーリー。
これは秀逸、と思ったのが「世界と世界の間にある世界」という設定。要するにメタ世界みたいなものでしょうか。それを考えると「メタ世界のメタ世界ってどうなってるの?」と考え出してしまうのですが、それは結局プラトンに対して「イデアのイデアはないのか?」と問いただすようなものだからやめておきましょう。
にしても、ロンドンの街をほろびの国からやってきた魔女が馬車でおおあばれするくだりはなんともいえずコミカルです。
Posted by ブクログ
ついに明かされるナルニア創世記の物語。
ポリーとディゴリーは、ディゴリーのおじさんのあやしげな魔法に導かれて、異世界に来てしまいます。そして、偉大なるアスランがナルニアを作る瞬間に立ち会います。
ところが実は子供たちは来るときに、災いの種をナルニアに持ち込んでしまうのです。
アスランは2人を災いを避けるために必要なりんごをとりにいかせます。
もともと「ナルニア」は聖書がベースになっているといわれている物語。まさしく聖書の天地創造がベースになり、深い深い物語を作っています。
ナルニアの1番最初の物語。ここから、すべてが始まっていくのです。
最終巻を読む前に、必ず読んで欲しい。これを読むのと読まないのでは、最終巻を読む感動は全く違うはずです。
Posted by ブクログ
“世界と世界のあいだの林”
ポリーの言うとおり、本当にすてきなことば。
“いのちのはりつめた静けさ”の幸福感。
ディゴリーってカーク教授なのーーーー!!!!???って楽しいネタバレ要素!
こんなことってあるんだ!
それに序盤の章でサクッと伝えられている。
ディゴリーは大きくなって、(中略)あの有名なカーク教授になるのです。って。まじかい
例の街頭がナルニアにできる瞬間を見た
だからあの街頭がロンドンに繋がるシンボルになっていたことにもつながる
(魔女がロンドンの街頭からねじりとった鉄棒をライオンの眉間に投げつけそれが落ちた地面に鉄棒がめりこんで街頭ができた)
そしてこの本の最後には銀のリンゴの木から材木を採った衣装ダンスになった、、と
児童文学でこんな回収される感情たちに出会えると思わなくて素敵などきどきわくわく味わいました
解説より参考になったことをひとつ記す
“馬は理性はないけれども感情は豊かであるといわれる動物だ。イギリスの文学者は、これをよく知っていて、理屈ばかりで頭でっかちになりがちは人間の社会を批判するときに、よく馬という人間と親しい動物を引き合いに出してくる。”