あらすじ
死線をさまよう殺人犯、末期癌になった恩師。麻布中央病院に勤める剣崎啓介と松島直武はさまざまな患者を手術する。つらいことばかりではない。彼らが救った青年が医学部進学の夢を抱いたのだから。夏のある日、剣崎は腹痛に襲われる。この症状は何だっけ? 誰でも患者になる。そう、医師だって。頼れる相棒にして親友、凄腕外科医コンビの活躍を描く、医学エンターテインメント第2弾。(解説・植田博樹)
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Posted by ブクログ
衝撃的なタイトル。 専門用語が多いが説明がうまいので読みやすい。さらに今はすぐにスマホで画像も検索できて想像もしやすい。剣崎先生と松島先生の関係性がうらやましいほど素敵。
後輩を通り魔に殺され、その通り魔が救急搬送されてきたら葛藤するだろうな。医療系の小説を読むと、本当に医師は体力も精神力も強靱である事が求められるのだと毎回思う。さらに人格者であることまで要求するのは求め過ぎだな、と感じた。
医療従事者に改めて感謝です。
Posted by ブクログ
本作は、
◯救いたくない命
◯午前4時の惜別
◯医学生、誕生
◯メスを擱いた男
◯白昼の5分間
◯患者名・剣崎啓介
の6編からなる連作短編集です。
前作『俺たちは神じゃない』で活躍していた、麻生中央病院で中堅外科医として働く剣崎・松島コンビが、本作でも活躍する作品でした。
王道の医療系エンタメ作品ですが、王道故にわかりやすく面白い。著者の中山祐次郎氏自身が現役の外科医ということで、医療行為の描写にリアリティを感じられるのも、作品を面白くする一つですね。
そして、前作は所謂“バディもの感”が強かった剣崎・松島シリーズですが、本作はチーム感が強くなりましたね。
それもあってか、物語に横の広がりを感じて、新たな雰囲気を感じて面白く感じたのかもしれません。
中山祐次郎氏のもう一つのシリーズ『泣くな研修医』シリーズ。これもまた積んでるんですよね。そのうち消化したいなー。
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『泣くな研修医』の中山祐次郎、もうひとつの人気シリーズ!
病に倒れた外科医・剣崎啓介は、相棒・松島直武の手術を受けることに──
最強外科医コンビの活躍を描く「俺たちは神じゃない」第2弾。
死線をさまよう無差別殺人犯、末期癌を宣告された高校時代の恩師(ただし因縁あり)。麻布中央病院に勤務する剣崎啓介と松島直武は、日夜、さまざまな患者を手術する。そのような中で、病のために将来に絶望した青年は医学部を目指すという大志を抱き、飛び降り事故に巻き込まれた元同僚・稲田は自らの道を見つけた。治療が彼らに新たな人生を与えたのだ。そして夏のある日、剣崎はオペ室で体調不良に襲われる。この症状は何だったっけ? 誰でも患者になる。そう、医師だって──。頼れる相棒にして唯一無二の友、最強外科医コンビの活躍を描く。「俺たちは神じゃない」続編。【解説・植田博樹】
Posted by ブクログ
中山祐次郎さんの文庫最新刊。中山祐次郎さんフォローしているのですぐ買いました。
タイトルが「救いたくない命」なので、最初に出てくる、無差別殺人の犯人のその後をもう少し詳しく描いてほしかったのだけど、これって、剣崎啓介と松島直武の日々を描いた6つの短編を集めた1冊、っていうことだったみたい。
「救いたくない命」はあくまでその中の1作ってことか。
ま、そういうテーマならこれからもいくらでもこの連載続きそう。
「泣くな研修医」シリーズの雨野先生の恋愛も気になるけど、こちらの剣崎先生も40歳になって、「これからの外科医としての生き方」を考え始めているので、誰とどうなるか、これからもフォローしていきます。
ちなみに、ちょっとウザいキャラの「荒井」にも、読んでいるうちに愛着が出てきた笑。現役の医師の中山祐次郎さんが、ウザいキャラの医師を描くと、周辺の人から「誰がモデル?」って絶対勘繰られると思うんだけど、大丈夫なのかな。でも、荒井のことを心の中で罵ったりしつつ、そこまで切り捨ててないというか、一応良いところも描いているので上手い書き方だなーと思った。
すごく威張ってるうっとうしい上司とか、絶対実在の上司だよな笑、これ書いて憂さ晴らししてるんじゃないかな、なんて。