あらすじ
異界の麒麟児、混迷の時代に笑顔をお届け!
貧乏探偵、鏑矢惣助が尾行中に出逢ったのは、魔術を操る異世界の皇女サラだった。
なし崩し的にサラとの同居生活を始める惣助だが、サラはあっという間に現代日本に馴染んでいく。
一方、サラに続いて転移してきた女騎士リヴィアは、ホームレスに身をやつしながらも意外と楽しい日々を送る。
前向きにたくましく生きる二人の異世界人の姿は、惣助のほか、鬼畜弁護士、別れさせ工作員、宗教家といったこの地に生きる変わり者達にも影響を与えていき――。
平坂読×カントクコンビがこの時代に放つ、天下無双の群像喜劇、堂々登場!
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
平坂読×カントクによる『妹さえいればいい。』に続く新シリーズ!
本作は主人公・惣助の探偵稼業等を通じてイジメ、不倫、ホームレス、カルトといった社会問題をテーマとして扱いつつも、名探偵コ○ンネタ、物語の舞台である岐阜県の地域ネタも絡めた日常コメディです。
頭脳明晰・運動音痴な異世界の皇女をはじめ、ロリータ弁護士、ホームレス女騎士、セクキャバ嬢、宗教家、ハニートラップの達人など、個性的な面々による会話劇をスルっと楽しめます。
少々クセのある内容ながら読みやすさはバツグンの仕上がり!
異世界ファンタジーの合間等にいかがでしょうか。
※探偵モノですがミステリー要素はありませんので、ご注意ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ジャンルとしては異世界(?)コメディ。
ただ、典型的な異世界ものではなく、魔術に長けるヒロインが異世界から転移し、主人公とともに探偵業を営むというわりと新鮮な設定。
漫画を読んで面白かったので原作にも手を出したが、原作もやはり面白く次巻以降が楽しみ。
Posted by ブクログ
平坂読先生は読者のほとんどが経験したことのない職業や立場の日常に「厚み」を持たせるのが上手いなぁと、改めて思った。
多分これ、取り上げたトピックスひとつひとつについての文献を少なくとも一冊ずつは読んでるよね。
それ単体でも社会派サスペンス1本書けちゃいそうな情報量をさらっと軽く読めるコメディに仕立ててるの、マジで構成も文章も上手いんだよなぁ。
1巻に散りばめられた細かい細かいキーワードが2巻以降でどう開花するのか楽しみ!
Posted by ブクログ
「〆切前には百合が捗る 2」で作家の海老原優佳理が、同居してる恋人の白川愛結が誤解でアイドル声優の須原朋香にとられそうになり、さらに実家まで取り戻しに行く中で、自分のライトノベルな小説との向き合い方を変えていく。
人気だった2本のシリーズを遅らせ新刊を出したいと担当者に訴える。
平坂読とかぶる姿。壮大な前振り。
「妹さえいればいい」「〆切前には百合が捗る」の2シリーズを終え、満を持して出す「変人のサラダボウル」
なろう系ライトノベル全盛の時代、手軽な面白さのみではなく、作品テーマを持ちながらもライトノベルらしい面白さ軽さを失わない新しい物語。
マルチバース世界の信長国王ルートの末裔として現代日本にやってきたサラ・ダ・オディン、従者騎士のリヴィア、貧乏探偵の鏑矢惣助など。
マルチバース世界設定に加え、「妹さえいればいい」のキャラと似て非なるキャラが出まくる。平坂読+カントクの最強コンビ。
サラダボウルの意は、多種多様な文化が並立共存しているということ。
日本の中心であり信長のおひざ元である岐阜を舞台にそれぞれが勝手に暴れまわる。
続きが気になる
シリアス?なはずなのに笑える面白さ。
前作の『妹さえ』よりもこちらの方が個人的には好みでした。あらすじにあるように何ともおかしな設定ですが、そうした大変な状況に置かれながら必死?に生きている登場人物たちの何気ない言動に笑わされます。
ラブコメ部分もあり、主人公周りのヒロインレースも面白そうです。
安定して面白い
全体的にスムーズで読みやすく面白い作品でした。若干最終ページ付近が展開が早く浅くなってしまっているのではないかと思ってしまいましたが、それは自分の経験値が足りないからかもしれません。この作品は主人公視点だけでなく複数の登場人物の視点の物語があり、読んでいて飽きない構成でした。主人公とヒロインのやり取りもスピード感があり面白かったです。ほのぼのした気持ちになります。日常系が好きな方にはおすすめです。
Posted by ブクログ
異世界転生ならぬ、異世界から転生話。
と思ったら、その設定ほとんど意味ないやん!
探偵やホームレスってなんぞや、やいじめ・三国志等のちょっとしたテーマから広がる話を、コメディ的に描く作品であった。
それぞれの話で、ちょっとだけ役立ちそうな小ネタが挟まっていたりして良き。
基本的に、平坂先生の平坂節を楽しむ作品。
学んだこと:
・アレオパゴス会議のフリュネ
フランスの画家ジャン=レオン・ジェロームが1861年に制作した絵画
花魁だったフリュネが祭儀に対する不敬を理由に訴えられた時、弁護士のヒュペレイデスが陪審員の前で彼女の服を剥ぎ取った絵。陪審員は彼女の美しさを見て、こんな美しい人が有罪なわけが無い、と無罪になった。なんともはや。
・いじめ対策は、証拠を取って弁護士に内容証明を送ってもらうのが一番。
・三国志演義の孔明はちょっとよく書かれすぎているという説があるが、史実の孔明のほうが実はもっとやばいのでは?と言われている。