鈴木淳のレビュー一覧
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一度はやってみたい世界一周。でもそんなに長く家を空けておくことはできない。できる人は金と暇のある人だけ。
というわけで、まず登場したのが大河ドラマ『青天を衝け』に登場した渋沢栄一。激動の幕末から明治維新を迎えた栄一は、欧米視察を主目的とし、時のアメリカ大統領にまで逢っている。決してお気楽な漫遊旅行ではないのだ。一方同時代のアメリカ人カーネギーは、栄一が軽視したアジアを重要視。
「行って、われわれがいかに偏見に縛られているか、われわれ自身の進歩の多くがいかに波乱万丈で不確かか、いかにほとんどすべてが均衡しているかを、自分の目で確かめてほしい。最良のものをすべて持っている国家はなく、いくつ -
Posted by ブクログ
日本近代史を専攻している大学教授による本。消防・医療・ボランティアの観点から関東大震災を検証している。
地震後に発生した大規模火災とその消化活動についての詳細に頁を多く割いている、100年ほど前の大混乱の中での話からよくぞここまで詳細がまとめられたと感心する。当時は科学技術の発展期で、新しい技術をいざという時に使いこなせなかった事例が挙げられているが、広域災害の大混乱の中でも迅速に行動できるかどうかは普段の備え(防災訓練含め)にかかってくるということは現代でも変わらない。
「火災旋風」という言葉が印象に残った。大規模火災が強風に煽られ、竜巻のような現象が発生して人もかなりそれによって巻き上