吉田徹のレビュー一覧

  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    吉田 徹
    東京都生まれ。慶應義塾大学法学部卒。日本貿易振興機構(JETRO)調査部、パリセンター調査ディレクターを経て、東京大学総合文化研究科博士課程修了(学術博士)。日本学術振興会特別研究員等を経て、北海道大学法学研究科/公共政策大学院教授、現在同志社大学政策学部教授。その間、パリ政治学院ジャパンチェア招聘教授、同非常勤講師、同フランス政治研究所客員研究員、ニューヨーク大学客員研究員。現在、フランス国立社会科学高等研究院(EHESS)日仏財団(FFJ)リサーチアソシエイト。

    アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治 (講談社現代新書)
    by 吉田徹
     すでに長い民主主義の歴史を持つ

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    2024年05月07日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    各章のつながりがよく、読み進めていく中でリベラリズムが直面する難題が少しずつ理解できます。
    日本人がイメージするリベラルではなく、左派だのパヨクだのすぐカテゴライズしたがる人に、ぜひ読んで頂きたいですね。

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    2024年02月07日
  • くじ引き民主主義~政治にイノヴェーションを起こす~

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    民主主義=議会制民主主義という思考に陥りがちな中、民主主義の多様性について考えさせられた一冊だった。「政治家がダメだから投票率が低い!」というのは簡単だけれど、この本を読むとそうした非生産的な意見ではなく「このシステムはもっとこうした方がいい」と生産的な意見を持てるのも魅力の一つだと感じた。国家、地方だけでなく、日頃の日常にもこの本の思考の仕方は応用できるなと感じた。

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    2023年08月27日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    これまでのリベラルデモクラシーのあり方について、最後にこれからのあり方を提言してくれているのはとても参考になりました。

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    2021年08月15日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    田中拓道「リベラルとは何か」からの吉田徹「アフター・リベラル」!このワンツーパンチは効きました。きついです。遡ってミチコ・カクタニ「真実の終わり」まで繋がりました。同時進行でBREXIT、トランプ、コロナ、香港、という出来事も、アフター・リベラルという眼鏡をかけると連環した流れとして見えてきます。20世紀後半の世界を作ってきたのはリベラリズムであること。そしてそれがパンデミックで崩壊しつつあること。そのふたつのことが明快に論証されていく本です。その時々で生まれてきたリベラリズムの多様性「政治リベラリズム」「経済リベラリズム」「個人主義リベラリズム」「社会リベラリズム」「寛容リベラリズム」…それ

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    2021年07月07日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    やっとトランプ現象がわかってきたような。。。

    というか、冷戦後の世界政治が理解できなくなっていたのが、ようやくわかってきたような。。。

    いやいや、80年代の新自由主義のあたりからわからなくなっていたのが、ようやくわかってきたような。。。

    ともすれば、日本とか、アメリカとか、ある国で今なにが起きているかという状況論的な話にちょっと歴史的な経緯を解説するというようなものになりそうなテーマなんだけど、これは、冷戦後の世界で起きていることをかなり包括的に、ロジカルにまとめたもので、相当の説得力をもった議論だ。

    国によって、時代によって、その意味する内容がかなり違うにもかかわらず、戦後の世界で広

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    2021年05月12日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    見通しの立たない未来。原因の分からない様々な社会事象や事件に彩られた今。

    そんな時代に、データに裏付けられた「見取り図」を提示した力作である。

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    2021年01月05日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    なかなかためになる本。今まで不可解だった世界の政治・社会などの情勢に対し、納得のいく解説がえられ、新しい世界像を手にしたような気分である。まあ、至高の価値とされる自由でも、社会の側としては、バランスをとるため、コントロールせざるを得ないことは起こりうるか? もちろん、その際には、何のための自由かリベラリズムか、という認識がなければならないにしても。

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    2020年12月07日
  • 二大政党制批判論~もうひとつのデモクラシーへ~

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    本書は、日本の90年代における政治改革が目指した「二大政党制」を批判し、新たなデモクラシー観を提示した政治批評です。
    2009年政権交代の直後に書かれたものではありますが、総選挙を終えた現在の政治状況を考察する上でも、何かしら新たな視点を提供してくれる内容になっています。

    本書は、大まかに分けて2つの論点を提示しています。

    第1に、筆者が「政治工学」と呼ぶ、人為的に政治改革を行うことで政治を「良くする」ことを試みる潮流が、日本政治においてどのように展開されてきたのか、そしてそれをどのように評価すべきかといった論点が提示されています。
    本書では主に、「民間政治臨調」などの超党派の枠組みがリー

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    2012年12月17日
  • 日本を変える「知」~「21世紀の教養」を身に付ける~

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    社会を理解する上での道具箱といえるような内容だと思う。 経済、政治、教育、社会、思想、という異なる視点での論述を通じて、 社会の姿が立体的に浮かび上がるような効果がある。 社会科学系の素人がとっかかりとして読むには最適。 あと、いくつもの本を読むだけの時間が取れない忙しい社会人にもお奨め。

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    2013年03月16日
  • ポピュリズムを考える 民主主義への再入門

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    ポピュリズムをネガティブにポジティブに捉えるのでもなく、冷静的に現代の民主主義政治において不可避的に発生するポピュリズムの条件と特性を考察した本。非常に分かりやすく納得させられた。著者も言うようにいかに参加民主主義へと転化出来るかが日本の政治における肝だと思う。

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    2011年12月17日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    ネタバレ

    リベラルの後、というと、リベラルが終わった感があるけれど、

    戦後リベラルの次、という内容、あるいは、Liberal one after anotherというような、

    さまざなま角度からのリベラルがこれまで主流になったり合流したり、

    つまり、個人の自由と社会の包摂のバランスがどのように取られたりぐずれたりしてきたかについて「リベラル」の変遷に焦点を当てて物語られているようでした。

    個人の自由、解放、の思想、リベラル。

    それにもいろいろあって、いろんなリベラルを唱える考え方が勃興してきたことが分かった。

    この本は、2020年夏に出されていて、2010年代後半に西洋世界でもより勢いを増し

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    2025年07月22日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    吉田徹(1975年~)氏は、慶大法学部政治学科卒、東大大学院総合文化研究科修士課程修了、ドイツ研究振興協会DIGESⅡ修了、東大大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学、JETRO勤務、日本学術振興会特別研究員、北大法学研究科准教授・教授等を経て、同志社大学政策学部教授、フランス社会科学高等研究院日仏財団リサーチ・アソシエイト。専門は、比較政治・ヨーロッパ政治。
    本書は、近年世界的に広がる、リベラルな政治の後退と権威主義的な政治の台頭に加えて、歴史認識問題の拡大、世俗化に伴うテロやヘイトクライムの頻発、個人が扇動する社会運動等について、歴史的な背景を含めて、それらが相互にどのように関連している

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    2024年02月17日
  • くじ引き民主主義~政治にイノヴェーションを起こす~

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    機能不全を起こした代表制民主主義の補完を期待して、くじ引き民主主義の導入について検討している。代表制民主主義の行き詰まりにくじ引きがどう役立つのか、各国の具体例を示しながら利点と弱点を解説し、理解しやすく議論が展開されて読みやすい。
    特に、興味深いと感じた点は、くじ引きで選ばれて議論を進める中で意見が変化する可能性を否定しないことだ。民主主義=選挙、投票して終わり。ではなく、課題を議論する過程を民主主義の強みとする考え方は新しい視点を得た。直接参加するくじ引き民主主義が、代表制民主主義を補完する役割になることがよくわかった。

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    2022年10月16日
  • くじ引き民主主義~政治にイノヴェーションを起こす~

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    機能不全に陥っている代表制民主主義を補正・修正し、民主主義にイノベーションを起こす方策として「くじ引き民主主義」を提唱。
    タイトルを見た時は一見突飛なアイデアのようにも思ったが、「くじ引き民主主義」の歴史的、また理論的背景が理解でき、代表制民主主義を補うものとして、その可能性を感じた。

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    2022年05月27日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    権威主義体制と対峙する今だからこそ考えたいリベラリズム。やや総覧すぎて焦点が絞りにくいけど、考えるネタを提供してくれている。

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    2022年04月03日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    世界情勢はすっかり変わり、リベラリズムは衰退した。怒りや敵意に充ちた世界で、アフターリベラルはどのような世の中となっていくのであろうか。

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    2022年03月22日
  • くじ引き民主主義~政治にイノヴェーションを起こす~

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    ネタバレ

    くじ引き民主主義は結論を出すことではなく、国民同士の対話や熟議の機会を提供することにこそ、その真価がある。
    本来、選挙とロトクラシーでは選挙に分がある部分も多いが、投票率が低下し、容姿やイメージ先行で投票される今日では、ロトクラシーの方が有効なことがある。
    問題は、ロトクラシーの責任を誰が負うかだ。

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    2022年01月04日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    21世紀初頭の先進資本主義国における右派ポピュリズムの躍進や関連するオルタナ右翼の人種差別主義、歴史認識の政治化、過激なイスラーム主義によるテロリズム、me too運動などは、すべて1968年革命でリベラリズムが「個人」を解放した結果として生じている(本書の言葉で言えば「ウーバー化」)ということを論じている。

    “ 政治は作用と反作用からなる。作用する主体や次元が変転すれば、それに呼応する反作用も新たな性質を帯びる。既存の政治がリベラルという価値に軸足を置けば、それへの対抗軸は非リベラル、反リベラルなものとなる。その事実を認めないかぎり、次の時代の政治は見えてこない。権威主義的なニューライト、

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    2021年09月05日
  • アフター・リベラル 怒りと憎悪の政治

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    「リベラル」って言葉が広がり過ぎて、経済的な自由を追求する資本主義と、その行き過ぎに歯止めをかけたい社民主義が両方リベラルを、自称して争ってたりする状況をすっきり整理してくれた一冊。

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    2021年01月14日