斎藤学のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
精神科医の斉藤学氏の本。心理的な問題を家族機能の視点から捉える。
この本は読み手に、家族機能不全家族のもとで育って、大人になってからも苦しんでいる人に向けて書かれている。自分のなかのインナーマザーがその人を苦しめること、世間でなんでも優しく包み込むというような聖母の母のイメージがあることが家族のあり方を苦しめる、家族は安全な守られる場所でもあり同時に虐待が起こっても無法地帯であること、いわゆる普通の家庭というのは多かれ少なかれ問題を抱えるのが当然であること、問題行動などは苦しみと同時にその人らしくありたい自己主張でもあること等、家族と自分の生き方という点で多くの示唆を得られる本だと感じた。 -
Posted by ブクログ
基本の基本、「アダルト・チルドレンとは?」「機能不全家族とは?」の説明から始まっています。
既に何冊かのAC関連の本を読んでいた私にとっては目新しい記述はありませんでしたが、発表当時は画期的な内容だったのでしょうね。
しかし、この本が発行されてから十数年経つ今も世間一般では「AC(アダルトチルドレン)」の本当の意味が理解されていないと思います。
アダルト・チルドレン=Adult Children of Alcoholic、アルコール依存症の親を持たない子はACではないという意見に触れた時には驚きを通り越して愕然としました。
この著者をはじめ、多くの精神科医やカウンセラーが著作活動を通してAC -
Posted by ブクログ
よく聞く著者の本を(多分)初めて読んだ。著者の受け答えが時に大胆で面白くて頼もしい。いろんな洞察を与えてくれる本。
そして、改めて、苦しい思いをしても生きてる人は、自然なり宇宙なり命に忠実な人だと思わされた。
第一章:カルトの信者とクリニックの患者
・1つのドグマは1人の人間を作る。
・人間関係の記憶が人の人格。
・優しくて強くて愛で包んでくれて、あなたをそのままでいいよと言ってくれるような存在をカルトに求めざるを得なかったAさん。
→家族や何かに親を求めても得られない、対等な仲間を見つけて、「これを守っていればいいことがある、これに反すると悪いことが起きる」そんなドグマを捨てればいい。
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Posted by ブクログ
第1章 父(カルトの信者とクリニックの患者
父と取っ組み合う息子)
第2章 母(人と親密になれない
母に暴力をふるってしまう
母は麻薬?)
第3章 娘と息子(魅力的な母ほど、娘にはスフィンクス
カボチャを怖がる息子)
第4章 自分(自分のこと、すっげぇ嫌いです
恋人にしがみついてしまう
公務員やめました
摂食障害―どん底じゃないけど苦しい
何もかも捨ててしまいたい私)
オープンカウンセリングという形式で事例を持ち込んだ人とのやり取りを載せている。スパッとした切り口で何が必要かが述べられており分かりやすい。ちょっと自分と似たような感覚の人かもしれないなって思ったけど、過去にこの人の本を読んで