せひらあやみのレビュー一覧

  • 毒舌姫と永遠の誓い

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    “頭から血の気が引く音を、クリスタは確かに自分の耳で聞いた。すべてを思い出すと、クリスタは腰かけさせられた長椅子にがくっと身を伏せた。
    「ああ——。思い出したくなかった……!」
    「でしょうねえ」
    あっさりと頷いたビアンカに、クリスタは泣きながらしがみついた。
    「私、やっちゃったわ!やっちゃったの、毒舌!吐いちゃったのよ、思いっきり。それも、アロイスのお父さまのダーウィト陛下と、お兄さまのジークフリート殿下に。なんてこと!そりゃ確かに、あの二人の態度には腹が立ったけど。アロイスのお父さんとお兄さんじゃなかったら、張り倒してやりたいくらい……。ううん、ぶん殴ってやりたいくらいだったわ。でも、これから私、このレムシュテッドで暮らしていかなきゃならないのに!どうしよう、嘘みたい。ね、ねえ、これ、夢じゃない?夢よね、きっと」
    「いいえ、現実です」
    「そんな——!!」”[P.77]

    3巻目。
    結婚で完結。
    クリスタとヴィルマの関係が良いなぁ。
    面白かった。

    “自らの手のひらに口づけを落としたアロイスを見て、クリスタは思わず叫んだ。
    「どうしよう!?アロイス。私、またやっちゃった!」
    「そうだな。……ならば、逃げるか」
    笑いを堪えるようなアロイスの声に、クリスタは目を瞬いた。
    「……え!?」
    戸惑うクリスタの手を取ったまま、アロイスは身を翻した。王室礼拝堂の隅に備えつけられた扉へと駆け、さっと振り返る。これ以上ないほど魅力的な笑みを浮かべると、アロイスはこう言った。
    「ダーウィト陛下、そして、ジークフリート兄上。それから、お集りのみなさまに宣言いたします!この通り俺は、呪われた祝福の姫と結婚しました。このような不吉な王子に、王位継承の権利などあるはずもないでしょう。我々はこのレムシュテッド中央を離れ、二人で暮らします。面倒ごとを起こして、我らを巻き込まぬようなにとぞ願いますよ」”[P.223]

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    2013年03月16日
  • 毒舌姫と黄金の慈雨

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    “「クリスタ!素晴らしいダンスだったね。次は私と、踊ってほしい」
    そう声をかけてきたのは、笑みを浮かべたフィリップだった。視界の端でアロイスがむすっとしていることに気づいたが、断るわけにもいかない。クリスタは頷いて、フィリップの手を取った。フィリップはフィリップで、アロイスからもぎ取るようにしてクリスタを離れた場所まで連れ出した。
    もしやアロイスを挑発しているのかしらと危惧しつつ、クリスタは兄に言った。
    「このような祝宴を開いてくださり、本当にありがとうございます。フィリッ……。お兄さま」
    「いいや。兄として、当然の務めだ。前にも言ったろう?君のためにできることは、なんでもしてあげたいんだ。僕は」
    首を振り、クリスタを見つめるフィリップの瞳はどこまでも優しい。こういう表情を見ていると、先刻のアロイスへのすげない態度も悪気があったわけではないような気がしてくる。
    (たまたま?……天然?)
    頭を捻り、またフィリップを見つめる。すると彼は、飼い主に構ってもらって喜ぶ子犬のように、表情を輝かすのであった。やっぱりクリスタには、見た目通り心優しい無邪気な青年に思える。”[P.64]

    2巻目。
    兄バカと親バカに笑う。
    次巻にはノルトベルク国を出て行くかな。

    “「お待ちください、クリスタさま!お戻りに……っ。……糞っ、戻らないか!このばか王女めっ……」
    ブルクハルトの怒りの叫びは、もう遠かった。主塔の最上階を目指して、ぐんぐん高度が上がっていく。他の塔の蒼い屋根の合間を、暗闇の中通り抜けていく。
    「あ、あれはなんだ……!?」
    「空飛ぶドレス……。いや、中身も入っているぞ!あの方は……、嘘だろ!?クリスタさまだ!」
    「なんだと!?す、すぐにフィリップ陛下に報告するのだ!!急げっ……」
    そんな大声が、遥か下方から聞こえてくる。彼らには、ヴィルマの姿が見えていないのだ。クリスタが一人、空を飛んでいるように見えるのだろう。
    (うわあ……!あとで、まずいことになるかも)
    後日絶対大問題になることはわかったが、それでも戻る気はなかった。クリスタは、自分を支えて飛ぶ親友を叱咤激励した。
    「ヴィルマ!あと少しよ、頑張って」
    《重いっ!重い重い、重いぃっ!!クリスタ、私もう駄目かも……》
    「嘘でしょ!?こんなところで力尽きたら、地面に落下して死んじゃうわ。頑張って、ヴィルマ!」
    《もうっ。お人好しのくせして、精霊使いが荒いんだから……!》
    「こ、根性よ!頑張って、ヴィルマ!!」”[P.213]

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    2013年03月14日
  • 毒舌姫と精霊の祝福

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    ヒロインクリスタにかけられた呪いの設定がおもしろかった。

    どちらかというとふだんは控えめなクリスタが、毒舌を吐く時は、ズバリと真実をついていて、虚飾や偽善を情け容赦なく暴くところは痛快で、時代劇チックとすら言えるのではないか。

    イラストも楽しくてストーリーにピッタリ。

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    2012年11月09日
  • 毒舌姫と黄金の慈雨

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    12年11月刊。

    ラブラブいちゃいちゃな、最近流行りの感じ。
    胸が高鳴ると毒舌が出てしまうとかも。

    今回は、貴族男性の髪の毛が抜けてしまうという設定があり、奇抜な設定で物語を動かしていく、のを作者さんの強みとして今後も続けていくのかな。
    他の作家さんと違ってていいと思います。

    あとがきの「明るくて楽しい話が、大好き。読んでくれた方が、ほんの少しでも楽しい気持ちになれたら、とても幸せです」という言葉が、とても素敵だと思いました。

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    2012年11月13日
  • 毒舌姫と精霊の祝福

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    “「否定はしない」
    「うう……」
    「だが、誰にでも平等に毒舌を吐くという点は評価できるぞ」
    「え?」
    「権力者に媚びることがないというのは、悪くない。誰にでもできることではないからな。お前は、この俺に対しても態度を変えないではないか」
    褒められたと思ったら、やっぱりけなされていたようだ。クリスタはますます落ち込んだ。
    (どうせ、私なんか……)
    「お前は、俺の父や兄にも物怖じしないんだろうな。奴らに会わせてみたいと思う人間は、お前が初めてだ」
    独りごちるようにそう言って、アロイスは喉の奥で笑った。
    「な、なに?」
    「この俺に面と向かってああまで言える人間は貴重だ。お前の毒舌癖、ルクアンの精霊のように面白いとおもってやることにしよう」「本当?」
    「ああ。それに……、なかなか可愛くもあるぞ?毒舌を吐く時のお前の表情は」
    思わずクリスタは、ぽっと頬を赤らめた。この毒舌をまともに浴びた人に、面白いなどと言われたのは初めてだ。それに、毒舌癖を出している時の顔を可愛いなどと言われたのも——。
    「百歩……いや、千歩以上は譲ってな。普通に考えれば、とても腹が立つ」
    「……」
    一瞬持ち上げてもらったと思ったら、あっという間に谷底まで落とされた。またもがっくりと項垂れたクリスタの顔を、アロイスがこねくり回した。妙に楽しそうだ。”[P.91]

    普通に暮らしてた欠点持ちの女の子が実はお姫様でした。

    王道と言えば王道だけど、立場が一筋縄でいかない危うさがあるところ良かったし、最後の妖精の件の展開は好み。
    毒舌吐いてるときは呪われているというより取り憑かれてる感じ。口調が。
    カイはお金で動くと見せかけて人に従う人……じゃなくて本当にお金で動く人だった。
    ヴィルマちゃんよく見ると頭に一杯花付けてるね。
    冒頭辺りを読み返すとちゃんと伏線だった。面白い。

    “「——この大ばか者め、なにが養父のためだ!貴様、自分のことしか考えていないだろう。そんなことだから、友達の一人もできないのだ!少しは他人の気持ちというのをだなっ……」
    「なにを言う。自分だって、友がいないと嘆いていたではないか」
    「それは……。い、今はそんなことは関係ないだろう!ええい、放せ!放さんかぁっ!!人の弱みにつけ込みおって……!!」
    「弱みを見せる方が悪い」
    「ばか者、卑怯者!つけ込む方が悪いにきまっていようが!誰か起きていないのかっ!?王女の危機だぞ、助けに来ぬかーっ!!」
    夜が明け、太陽が空高く上るまで、毒舌姫と食わせ者王子の攻防は続いたのだった。”[P.279]

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    2012年07月10日
  • 小説 アシガール

    購入済み

    漫画のほうが面白い

    ノベライズでもっと深く味わいのある描写を期待したけど、期待外れでした。むしろいろんなところがカットしてあり物足りなかったです。

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    2022年02月23日