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Posted by ブクログ
“頭から血の気が引く音を、クリスタは確かに自分の耳で聞いた。すべてを思い出すと、クリスタは腰かけさせられた長椅子にがくっと身を伏せた。
「ああ——。思い出したくなかった……!」
「でしょうねえ」
あっさりと頷いたビアンカに、クリスタは泣きながらしがみついた。
「私、やっちゃったわ!やっちゃったの、毒舌!吐いちゃったのよ、思いっきり。それも、アロイスのお父さまのダーウィト陛下と、お兄さまのジークフリート殿下に。なんてこと!そりゃ確かに、あの二人の態度には腹が立ったけど。アロイスのお父さんとお兄さんじゃなかったら、張り倒してやりたいくらい……。ううん、ぶん殴ってやりたいくらいだったわ。でも、これから私、このレムシュテッドで暮らしていかなきゃならないのに!どうしよう、嘘みたい。ね、ねえ、これ、夢じゃない?夢よね、きっと」
「いいえ、現実です」
「そんな——!!」”[P.77]
3巻目。
結婚で完結。
クリスタとヴィルマの関係が良いなぁ。
面白かった。
“自らの手のひらに口づけを落としたアロイスを見て、クリスタは思わず叫んだ。
「どうしよう!?アロイス。私、またやっちゃった!」
「そうだな。……ならば、逃げるか」
笑いを堪えるようなアロイスの声に、クリスタは目を瞬いた。
「……え!?」
戸惑うクリスタの手を取ったまま、アロイスは身を翻した。王室礼拝堂の隅に備えつけられた扉へと駆け、さっと振り返る。これ以上ないほど魅力的な笑みを浮かべると、アロイスはこう言った。
「ダーウィト陛下、そして、ジークフリート兄上。それから、お集りのみなさまに宣言いたします!この通り俺は、呪われた祝福の姫と結婚しました。このような不吉な王子に、王位継承の権利などあるはずもないでしょう。我々はこのレムシュテッド中央を離れ、二人で暮らします。面倒ごとを起こして、我らを巻き込まぬようなにとぞ願いますよ」”[P.223]
Posted by ブクログ
3巻目ですが最終巻です。
父と兄の熱烈な引き留めを振り切って、やっと結婚式をあげるためにアロイスの国レムシュテッドに向かった2人ですが、道中的に襲われ、やっとたどり着いてアロイスの父王に謁見したときには、得意?の毒舌が出ちゃってます。
父と兄との確執は予見していたとおりでしたけど、これまでオレサマだったアロイスが、クリスタの気持ちを疑って自ら別れを切り出したりっていうのは、予想外でした。
ただ、クリスタはやっぱりちょっと八方美人すぎるかなぁ。
アロイスのためとはいえ、嫌いな猪突猛進娘になってて、それでピンチに陥ったり、アロイスに疑われたりしてたのは、自業自得というか。
おとなしく寝とけばよかったのに・・・。
レムシュテッドの精霊のアルベルトとヴィルマの関係はおもしろかったです。アルベルトの挿絵を見たら、ヒゲを剃ったくらいで若返るとは思えないシワがあるように思いましたけど、親友クリスタのためにアルベルトをこきつかっているヴィルマがかわいいです。ちっちゃくなってましたし。
一応ハッピーエンドで終わってますが、結局クリスタの毒舌は治らないままっていうのは、もやもやどころでした。
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