あらすじ
結婚式を挙げるため、レムシュテッドに旅立ったクリスタとアロイス。だが、道中で何者かの襲撃を受ける。危ないところをカイが助けに入り、敵を撃退するが、一度はゲーラに味方したカイにクリスタは不信を募らせていた。レムシュテッド国王との謁見の場でまたもや毒舌を吐いてしまったクリスタは、結婚前に本格的に毒舌の呪いを解くために、レムシュテッドの精霊に助けを求めたのだが…。
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Posted by ブクログ
13年2月刊。
隣国へのお嫁入り行列とか、その間に刺客に襲われるとか、女の子が一度は憧れるシチュエーションだよね!
クリスタの気持ちがよく描かれてて、共感して読めました。
精霊たちなど、キャラもいい感じです。
Posted by ブクログ
巻を重ねるごとにつまらなくなっていったのは残念。ここまで話を広げた割には、あっさりと終わってしまったし。魔術師の種明かしって結局そこなのかw と思ってしまった……。
1巻で終わっていた方が読後感もよく纏まっていたんじゃないかな。続けて失敗したパターンな気がする。
Posted by ブクログ
3巻目ですが最終巻です。
父と兄の熱烈な引き留めを振り切って、やっと結婚式をあげるためにアロイスの国レムシュテッドに向かった2人ですが、道中的に襲われ、やっとたどり着いてアロイスの父王に謁見したときには、得意?の毒舌が出ちゃってます。
父と兄との確執は予見していたとおりでしたけど、これまでオレサマだったアロイスが、クリスタの気持ちを疑って自ら別れを切り出したりっていうのは、予想外でした。
ただ、クリスタはやっぱりちょっと八方美人すぎるかなぁ。
アロイスのためとはいえ、嫌いな猪突猛進娘になってて、それでピンチに陥ったり、アロイスに疑われたりしてたのは、自業自得というか。
おとなしく寝とけばよかったのに・・・。
レムシュテッドの精霊のアルベルトとヴィルマの関係はおもしろかったです。アルベルトの挿絵を見たら、ヒゲを剃ったくらいで若返るとは思えないシワがあるように思いましたけど、親友クリスタのためにアルベルトをこきつかっているヴィルマがかわいいです。ちっちゃくなってましたし。
一応ハッピーエンドで終わってますが、結局クリスタの毒舌は治らないままっていうのは、もやもやどころでした。
Posted by ブクログ
“頭から血の気が引く音を、クリスタは確かに自分の耳で聞いた。すべてを思い出すと、クリスタは腰かけさせられた長椅子にがくっと身を伏せた。
「ああ——。思い出したくなかった……!」
「でしょうねえ」
あっさりと頷いたビアンカに、クリスタは泣きながらしがみついた。
「私、やっちゃったわ!やっちゃったの、毒舌!吐いちゃったのよ、思いっきり。それも、アロイスのお父さまのダーウィト陛下と、お兄さまのジークフリート殿下に。なんてこと!そりゃ確かに、あの二人の態度には腹が立ったけど。アロイスのお父さんとお兄さんじゃなかったら、張り倒してやりたいくらい……。ううん、ぶん殴ってやりたいくらいだったわ。でも、これから私、このレムシュテッドで暮らしていかなきゃならないのに!どうしよう、嘘みたい。ね、ねえ、これ、夢じゃない?夢よね、きっと」
「いいえ、現実です」
「そんな——!!」”[P.77]
3巻目。
結婚で完結。
クリスタとヴィルマの関係が良いなぁ。
面白かった。
“自らの手のひらに口づけを落としたアロイスを見て、クリスタは思わず叫んだ。
「どうしよう!?アロイス。私、またやっちゃった!」
「そうだな。……ならば、逃げるか」
笑いを堪えるようなアロイスの声に、クリスタは目を瞬いた。
「……え!?」
戸惑うクリスタの手を取ったまま、アロイスは身を翻した。王室礼拝堂の隅に備えつけられた扉へと駆け、さっと振り返る。これ以上ないほど魅力的な笑みを浮かべると、アロイスはこう言った。
「ダーウィト陛下、そして、ジークフリート兄上。それから、お集りのみなさまに宣言いたします!この通り俺は、呪われた祝福の姫と結婚しました。このような不吉な王子に、王位継承の権利などあるはずもないでしょう。我々はこのレムシュテッド中央を離れ、二人で暮らします。面倒ごとを起こして、我らを巻き込まぬようなにとぞ願いますよ」”[P.223]