島村菜津のレビュー一覧
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旅先では、その土地を感じたい。
その土地とは、住民と景観、衣食住の重なりによって成り立っていると思う。
ライフスタイルホテルではない。土地をホテルの中に閉じ込めて、作り上げるようなものではなく、その土地にお邪魔させていただく、そんな過ごし方が好きだ。
そういう志向の人々を幸せにしてくれる、アルベルゴ・ディフーゾ。分散型ホテル。
イタリアで始めたダニエーレの哲学に共感する。こういうところで過ごしたい。
日本でも増えてきたけれど、取り組んでる人たちの思想が簡単ながらも垣間見れる。
自己満足だけでなく、何か行動し、それが幾重にも幸福を重ね、そこに満足し幸福を感じ、また次に繋がる。
年始休み -
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1999 エクソシストとの対話 2012文庫化
2010 エクソシスト急募 なぜ現代人が「悪魔祓い」を求めるのか? 本書
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1973 ウィリアム・フリードキン監督「エクソシスト」
2005 スコット・デリクソン監督「エミリー・ローズ」
2011 ミカエル・ハフストローム監督、アンソニー・ホプキンス主演「ザ・ライト エクソシストの真実」
2023 ジュリアス・エイヴァリー監督、ラッセル・クロウ主演「ヴァチカンのエクソシスト」
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10年単位、20年単位で、流行も考え方も常識も社会も変わるので、どの時点が最先端とも、どの時期が非合理とも、言い切れないが、
本書は少なくとも冷静な視点を保っている。 -
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北欧諸国は福祉や教育が充実していることで有名だが、イタリアってどうなんだろう?とふと目に留まって読んだ本。国民性に触れながら市政について言及してると想像してたら、地方都市のまちづくりについての話だった。
なるほど、確かに日本の郊外はどの地域も似たり寄ったりの街並みで個性も全くない。空き家や歴史ある建物(修道院など)を民泊に改装し、豊かな自然や地元の名産を使用した料理で地域の魅力を最大限に活かし、雇用の創出も図っている。旅行中までバタバタと忙しくするのはやめよう、の記述に納得。イタリアはもちろん、日本でもスローシティの取組を頑張っているまちに行ってみたい。 -
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スローフードという言葉が流行った時期がありましたが、
そのスローフードの考え方を基本とした街のあり方を考えていく、
そんな価値観で再構成されたり整備されたりした小さな街のことを
スローシティと呼んで、それぞれで連合を組んだりしているのが
イタリアの小さな街たちで、そんなスローシティーズを著者が取材して歩き、
内容をまとめてスローシティの紹介と提言をしているのが本書です。
イタリアの小さな町それぞれには人を惹きつける力があるようです。
自然、街並み、食べもの、住む人々。
また、そういった観光の要素だけではなく、
農家や職人や個人のお店などを大事にして、
住人にもそこに住むことで満足感や肯定感が -
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「世界の均質化と闘うイタリアの小さな町」というサブタイトル。なんだか素敵なイメージがあるイタリアの田舎町だって、自然に素敵になったのではなく、いろいろなものと闘って今を築いてきたのだ、という話。イタリアの子どもだってゲームをやるし、多国籍企業が生ハム市場を席巻しようと進出してきたりもする。イタリア人だって生ハムの作り方なんか知らない人も多いという。スローシティ(という言葉には、ちょっと気持ち悪さを覚える。現地の言葉では、チッタスロー。日本語なら何がいいのかね)のためには、民意の共有と法の制約の両方が必要だけど、民意が成熟していなければ厳しい法は運用できない。あとがきでは、グチから自治へ、といい
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試し読み
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前々からメモっていた本を手に取ってみた。
奇しくも、食品偽装問題やら、和食の無形文化遺産など
時事的にも『食』が取り上げられていたので、
そういった事象を時々頭に思い浮かべながら読んでしまった。
イタリアの食文化を通してスローフードとは何かを紹介している著書。
ファーストフードの対義語のように使われるが、
均質化した食文化を見直そうという趣旨。
所謂、地産地消などの取り組みもこの考えに当てはまるのだと思う。
経済原理を組み込み過ぎて、均質化して、即席で、楽しむという事を
欠いたものは食事だけでなく、生活の至るところにある。
それに警鐘を鳴らしているのは理解できる。
しかし、イタリアの食旅み -
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イタリアでは、人間が住みやすい町を作ろうという小さな市町村のネットワーク「スローシティ」がある。没場所性や過疎化などに悩む小さな市町村が、市民意識を向上させて既存リソースや強みを活用することで、伝統の保存と最新の技術を使い分けながら町を活性化している。具体的な施策としては、地下に巨大駐車場を作って車が町に入らないようにしたり、ベンチを増やして街歩きしやすくしたり、アルベゴ・ディフーゾという空きや貸出システムを作ったり、奇抜なお祭りをしたり、成立しえない法規制を作って大型ショッピングモールの参入を防いだり。
町づくりのアイデアがたくさん。本書はエッセイなのでアカデミックな分析はないが、『シビック -
- カート
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試し読み
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かつて、「大きいことはいいことだ」って言うCMがありました。昭和40年代でしょうか?高度成長期にあり、つつましいことを美徳とした戦前戦後の生活から豊かな生活への価値観の転換の意味があったのかもしれません(CMは単にチェコレートのCMなんですけど(^^;)
スローフードと言うと、どうしても言葉につられて、ファーストフードの対極的な意味に捉えがちで、決して違ってはいないけど、もう少し目指すところは意味が深く哲学的なのかもしれないと感じます。
スローフード推進者にだって、忙しく飛び回るように仕事をしている人もいるし、中にはファーストフードで食事をする人もいるのではないでしょうか?それがいけないと言