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煤だらけの壁、テレビも冷蔵庫も電話もない、インスタ映えとは無縁の料理――そんなものが、なぜ人を魅了するのか? これからの観光の最重要ワードであり、廃村・空き家問題の救世主となりうる「アルベルゴ・ディフーゾ(分散型の宿)」。その哲学と実践を、イタリアと日本での豊富な取材を基に、徹底的に掘り下げる。
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Posted by ブクログ
「イタリアと日本の共通点は何か?」と聞かれたとき、どんなことが思い浮かぶか。 認識は全く無かったが、2018年時点でイタリアは日本に次ぐ世界第2位の高齢化率で、その結果、地方の過疎化が進行していたそうだ。少子高齢社会と空き家問題というイタリアと日本の意外な共通点を示した上で、「アルベルゴ・ディフー...続きを読むゾ」というスタイルの宿泊体験がこの約20年でもたらした様々な変化をこの本はまとめている。 「アルベルゴ・ディフーゾ」とは、イタリアで始まった、街中や集落の古民家を客室に見立て、一帯で宿泊経営を行う分散型宿泊施設の考え方である。
先人たちが作ってきたものを壊す理由は見つけなくてもいいのではないだろうか。 その地域には、その地域の特色も文化もある。そんな当たり前のことに気づいてない人が多すぎる。 都心の目新しい均質的なものに憧れて、故郷を捨てる人々。快適さや利便性を求める気持ちはわからなくないが、あなたが住んでいたその故郷には...続きを読む、唯一無二の魅力があるのではないだろうか。 観光を学んできた者として、これからの観光や地域の形を考えさせられる一冊でした。
旅先では、その土地を感じたい。 その土地とは、住民と景観、衣食住の重なりによって成り立っていると思う。 ライフスタイルホテルではない。土地をホテルの中に閉じ込めて、作り上げるようなものではなく、その土地にお邪魔させていただく、そんな過ごし方が好きだ。 そういう志向の人々を幸せにしてくれる、アルベ...続きを読むルゴ・ディフーゾ。分散型ホテル。 イタリアで始めたダニエーレの哲学に共感する。こういうところで過ごしたい。 日本でも増えてきたけれど、取り組んでる人たちの思想が簡単ながらも垣間見れる。 自己満足だけでなく、何か行動し、それが幾重にも幸福を重ね、そこに満足し幸福を感じ、また次に繋がる。 年始休み、静かに、私の幸福や願望について考えよう。そう思わせる本だった。
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島村菜津
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