ウェルズのレビュー一覧

  • タイムマシン

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    タイムトラベルSFの始祖、の新訳版。今やエンターテイメントになくてはならないジャンルになったとすらいえる、時間移動もの。その源流はセンス・オブ・ワンダーと人類社会の行く末を見つめる慧眼を感じさせるものだった。
    80万年後の世界では、富裕層と貧困層との格差社会が広がったはてに、ヒトとしての種族そのものが分化してしまっていた。そこで語られるのは資本主義への痛烈な批判だ。「持つ者」と「持たざる者」との対立、この小説の発表から100年以上たった今もこの構造は変わらない。
    昨今の作品に比べればはるかにシンプルながら、人類の終焉について思わず考えてしまう迫力はさすが。80万年後も読みつがれていてほしい名作

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    2021年09月26日
  • タイムマシン

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    80万年後の地球にいた地上人と地下人。
    暗に、今の世の中の問題意識を提示しているかのようだ。

    人間は動物を家畜化し、
    多くの場合(キリスト教など)霊魂は人間以外の下級動物には存在しないとしてきた。人間至上主義だ。

    快適さを求める人間の末路は?
    なさそうでありそうな未来の物語。

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    2018年12月10日
  • タイムマシン

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    短いけど濃厚。実際に未来はこうなりそうで怖くなった。100年前以上の作品なのに想像力が今読んでも古臭くないのに驚かされる。

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    2016年09月08日
  • タイムマシン

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    タイムマシンで80万2701年の未来へ行くSF小説。しかも、1895年に出版されたものというから驚きです。ウェルズさん、すごい。

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    2025年01月31日
  • タイムマシン

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    120年前、19世紀に書かれたなんて信じられない、今読んでも全く違和感を感じないSF。
    (でも、少し訳文が古い感じはする。)

    はるか未来に翔んだ科学者の前には、滅びかけたイギリスの丘陵地帯と、そこに住む美しくはかなげな人々。
    そして、そこに潜むおぞましい真実……。
    ストーリーの進め方のうまさと未知への恐怖を味わいながらじっくり読めました。

    そういえば、ウェルズはダーウィンの番犬とも言われたハックスリーの教えを受けていたそうで、本の中に進化論の話がでてくるのも納得。

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    2025年01月27日
  • タイムマシン

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    ネタバレ

    遠い未来を訪れたタイム・トラヴェラーが見たのは退化した人類の住む原始的な社会だった。作中の語り手はタイム・トラヴェラーが日頃から人類の進歩に悲観的だったと語る。肥大した文明は、いつか生みの親である人類を滅ぼすことにつながると。ただ、どれだけ文明が発展し、その反作用によって人類が退化しようとも人の心に残される特性が最後に示される。個人的には、この最後の1文に出合うために読んできたのかなという感想を抱いた。

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    2024年08月08日
  • タイムマシン

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    ネタバレ

    SF好きなので、タイムマシンの形状とか未来人の姿を想像して話を読めてよかった。
    小学生の頃に読んで、ラストで怖くなったのを覚えている。

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    2021年07月04日
  • タイムマシン

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    SFの古典名作を光文社の新訳で。光文社の古典新訳文庫は翻訳が平易で読みやすいのでさらっと読めた。タイムマシンものの魁。他の翻訳でも味わいたいところ。

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    2018年11月01日
  • タイムマシン

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    キテレツ大百科見てるときも思ったけど、みんなタイムスリップした先でのタイムマシンの保管に無頓着すぎないか?終焉に向かってく地球の描写がすごく良かった。

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    2015年01月18日
  • タイムマシン

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    ユートピア=ディストピアというSF作品全体の流れはこの作品から来てるのだろうな。

    その羊肉を一口、取っておいてくれないか。肉に飢えているもので。

    映像技術、それが現代最大最高のタイムマシンなのだ。

    私はあえてこれを言う。何となれば、成果に乏しい実験や、首尾一貫しない場当たりの論理や、相互不信ばかりが目立つ昨今の世の中が絶頂を極めた人類の姿だとはとうてい考えられないからだ。私はあえてこれを言う。タイム・トラベラーは常々、人類の進歩にあくまで悲観的だった。タイムマシンが完成する遥か以前から、このことについて散々議論を交わして私はよく知っている。肥大する文明の蓄積は、必ずや逆転して、ついに生み

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    2014年04月13日
  • タイムマシン

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    100年前に書かれたSFとい観点からいくと、
    著者の見解はとても素晴らしいものを感じる。
    思いのほか楽しく、名作といわれるだけのことはあります。


    でも、本当にタイムマシンが出来たら、
    市場も戦争も資源も文化も、
    世界のあらゆる均衡が崩れる。
    っと思うと、俺としてはタイムマシンは、
    発明されないままでいてほしい。
    物理的に無理か. . .

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    2012年11月08日
  • タイムマシン

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     有名な小説だが今まで読んだことが無く、新訳を契機に読むことにした。本編以外にも解説・小伝・補説などたっぷり載っており、固有名詞の含む意味や時代背景、文学史上の位置づけ等が分かる親切設計で、前知識0でも随分楽しめたかと思う。

     自分が読んだSFは(両手で数える程度しかないが)どれもこれも人類の将来が穏やかでなかった。本作でも同様で、今のままじゃヤバイよ!という著者の警句がモロに伝わってくる。「人類は自殺を遂げたと言うしかない」(p.133)と、強烈この上ない。

     無理やり現代と結び付けて考えるならば、親の収入を頼りに悠々自適な生活を送るニートであったり、自宅通いでフリーター生活を満喫してる

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    2014年10月09日
  • カラー名作 少年少女世界の文学 宇宙戦争

    購入済み

    こんな話だったっけ?

    子供の頃、読んだ時には、もっと、ハラハラドキドキしたと思ったんだけど、今読むと、陳腐な空想物語という感じしかしない。

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    2024年12月02日
  • タイムマシン

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    SFには違いないけれど、書き方なのか、古い小説だからなのか、おとぎ話のように軽くて読みやすかった。解説が分かり易くて、ウェルズの占い師的な側面が興味深く、その後の現実の科学的な発展と、小説や映画などのフィクションにもたらした影響の大きさを感じた。他の古典SFも読みたいと思う。

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    2024年06月28日
  • タイムマシン

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    ネタバレ

    読んだことがなかったので今になって手に取った。本編も短いなりに面白い観点だったが、後半に収録されてた小伝がなかなかに興味深かった。こんなに多作だったとは! 「宇宙戦争」も何十年ぶりに読み返したい。

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    2022年09月01日
  • 盗まれた細菌/初めての飛行機

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    ウェルズの印象を覆す短編集。
    書いた絵が喋りだす「ハリンゲイの誘惑」、ミュージカルを初めて観て、その役者の大げさな挙動が感染ってしまう「劇評価悲話」が特に印象に残る。かなり突飛な話が多く、ついて行けないことに加え、語り手が突飛なことをする人であることから感情移入にかなり苦労しました。
    訳者が解説で触れた作品「壁の扉」をいつか読んでみたいです。

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    2022年05月08日
  • タイムマシン

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    タイムマシン関連の原点であるウェルズの”タイムマシン”を
    初めて読みました。
    そういうはなしだったんだとなんとなく感動しました。
    これを100年以上前に書かれてあることに驚きます。
    また、イーロイ人とモーロック人のコンセプトが面白く
    思いました。

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    2017年06月03日
  • タイムマシン

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    タイムトラベル系のSFはいまとなっては王道だけれど、この小説はそれらの先駆けとなったらしい。ストーリーは面白いが、話の構成は未熟で尻すぼみ感があった。けれど読みやすく、翻訳文学が苦手な私でもさくさく楽しめた。読書感想文にオススメしているコーナーで紹介されていたので購入したが、確かに中高生にも読みやすい本だと思う。

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    2014年08月09日
  • 盗まれた細菌/初めての飛行機

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    ピリッとしたユーモアの効いた短編集。表題作のひとつ「盗まれた細菌」と「紫の茸」が好み。私の読解力が足りないのでところどころ理解しにくい作品もあったかな。なんとなくテンポ良く読めなくて、思いの外時間が掛かってしまった。(この訳者さんなんとなく私とは合わないっぽい)2012/071

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    2023年09月13日
  • タイムマシン

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    完成から100年が経ってしまっているので、特質上魅力が減ってしまってはいるが、近未来を想定したものが多く思われるSFの中で(とは言っても、ここ100年の話であるが…)、80万年後というきわめて遠い未来を描く点はおもしろい。

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    2013年10月27日