川喜田二郎のレビュー一覧
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ネタバレ“今日の社会はもはや敏速さと器用さだけで切り抜けられる時代ではなく、人間性の回復という面も開拓しなければ、とうていこの激変の時代の社会的危機を乗り越えることはできない” とある。
とても50年前に書かれた著書とは思えない。今の時代も全く同じ課題を抱えているからだ。
物質的な充足、従来の科学的アプローチへの妄信などといった現実から、発想が乏しく、考えることが不十分であるから遠目がきかない。
結果、行きあたりばったりで計画性がなく、目先のことや新しい知識にばかりに振り回されている・・・是非判断を急ぎすぎているのだ。
ものごとを深く考える人間を求めるというのは、いつの時代も同じ -
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ネタバレ既知の問題を解くのに、ブレーンストーミングをしたがる人がよくいる。
一度、ブレーンストーミングというやり方を覚えたので、なんでもそれをしたがる人だ。
ブレーンストーミングの進め方を覚えたので、定期的にやらないと、やり方を忘れてしまうという脅迫観念に縛られているのだろうか。
KJ法は、もっと柔軟であることが本書で分かった。
未知の問題を解くのに使ってほしいとのこと。
既知の問題に使うことを推奨していない。
きっと、それでも、本人以外は既知の問題で、本人だけが未知の状態にある問題を解くのに、 KJ法を押し付ける人が出てくるような気もする。
幸い、自分の周りには、KJ法を押し付け -
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「デザイン思考」を勉強している流れで読みました。
KJ法は
アイデアを集めて、グルーピング化して、図解化して、説明する。
発散→収縮。
言われてみれば、単純な気もしますが行き詰まっている時はこういう整理する作業をどうしたらいいのかわからなくなってしまっているのだろうなと思います。
KJ法は「料理」に例えると自分の中ではしっくり来るかもしれません。
思考の断片は具材。具材が集まったら分類して順番に調理していく。最後にできた料理のレシピを作る。
みたいなことですかね。
頭の中で考えるだけでなく、ポストイットに思考を書き出していくというプロセスを最初にちゃんとやるかどうかが違いを生み -
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1.著者;川喜田氏(故人)は、大学教授で文化人類学・民族地理学者。野外調査の経験を元に、情報整理と発想手法としてのKJ法を開発。科学研究だけでなく、今でも企業のアイデア作りや情報整理に活用されています。氏は、秩父宮記念学術賞、マグサイサイ賞等を受賞しました。
2.本書;著者が生み出したKJ法について、分かり易く解説した本。著者の名前から命名されたKJは、収集した多面的なデータを、発想としてまとめる情報整理法。この手法は、混沌とした情報を整理する中で、新たなアイデアを生み出す道具の一つです。「第Ⅰ章 野外活動(現場の科学)~第Ⅵ章 むすび」の六章立て。2019年2月時点で140万部を超えるロング -
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発想法を学ぶための本、KJ法は聞いたことはあったが具体的な方法はよく知らなかったが、それについて学べる本であるということ。しかし、全体を読んでもいまいち内容が理解しきれていない。
また改めて読む必要があると感じる。
学びメモ
・まずブレーンストーミング式の情報やアイデアの集積をやり、第二に、その結果をKJ法で構造計画に作り上げ、さらに、パート法によって、その構造計画を手順の計画に展開する。複数人で行う場合の計画の技法として、この3つのものを順番に使うのが1番有効な方法。
ブレーンストーミングでアイディアを吐き出した情報は組み立てられなければならない。その組み立てにあたって統合を見出していくの -
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ネタバレ一人ではなくチームで何らかのアイデア創出、問題解決、チームビルディングするための手法を知りたいなら読むと良い。
本書では「衆知を集める」「民主主義を改造」などの記載もある。そのための有用な手法であると思う。通常の会議の場合、ほとんどの意見は無視サれることになる。そのため参加者のモチベーションは下がる。KJ法では全ての意見が何らかのカタチでまとめられる。
結論は短い文章になったとする。しかし、A型図解によりその短い文章と自分の意見はつながっていることは残される。よって自分の意見は最終的な結論とつながる。これは自分ごと化に役立つというのがその根拠である。
そういう意味では集合知や集団の活動 -
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発想のお勉強。
…実験科学は仮説を検証するところに重要な性格があるのに対して、野外科学はむしろその仮説をどうして思いつけばよいのかという、仮説を発想させる方法と結びついているのである。
…問題に関係ありそうな情報を集めるときに、最初に働く人間の能力は決して理性的ではない。なんとなくその情報が必要な気がするという感情のようなものが、理性よりもはるかに先を進んで探索活動をしているのである。それよりもずっと遅れて、「たしかにこの情報は問題に関係があると思う」という理性的な判断が、そのあとに従ってくる。さらにその理性的判断のなかでも、「どういう意味で、この情報は問題に関係があるのか」という理 -
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KJ法について知りたくて読んだ。
上野千鶴子さんの『知的生産の方法』でも絶賛されていた方法論だ。
私自身、この方法についてはさらに他の人の解説で、あらましを知っていた。
けれど、自分で実践できる気がどうにもしなくて、ここはやはり、本家本元の本を読んでみようと。
後にセミナーで学んだマインドマップとも比較できるところがある気がする。
ただ、マインドマップもそうだがl、やりっぱなしの、拡散しっぱなしでは、真価を発揮しないということが分かった。
特に大事だな、と思ったことは、データに語らせること。
決して自分のこうまとめたいという願望を優先しないことだ。
難しいと思ったのは、二つ。
一つ目