堺雅人のレビュー一覧
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俳優・堺雅人が俳優として、個人として、その生き方や考え方を記したエッセイである。
俳優というのは表現者だ。
100人いれば100通りの表現の仕方があり、解釈の仕方もある。
出演する多くの俳優たちをコントロールし、方向性のある流れを作り、作品の狙いに添った道筋を示す。
それが演出家の仕事だろう。
出演している俳優ひとりひとりが、それぞれの解釈で自分の役を自ら演出し始めたら、収集のつかない調和の乱れた作品になってしまう。
堺さんは、俳優・演出家・他のスタッフなど、それぞれの役割をきちんと理解し、尊重しているのだと感じた。
「自分をよくみせるには、まわりの俳優をよくみせようとするのが一番だ」
「 -
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「じゃあ、何はツマラなかったのか?」と問われると答えたくありませんが、「俳優さんの身辺雑記」というジャンル?の文章の中では、大変に面白い本でした。
どの辺がどう面白かったのかと考えると…。この本に含まれていなかった要素、で考えると。
●「私って/俺って、こんなに普通じゃないんです」的な自慢話。
●自分の身の回りの人や自分のことを、「一杯のかけそば」的人生訓感動話に持って行く安易さ。
●ヤンキーの兄ちゃん姉ちゃん的な「当たって砕けろよ」「最後は気合いだよ」「俺は私はそうやって成功したんだよ」という…ヤザワ成分とでも言うべきもの。
●やたらと周囲あるいは目下あるいは年下の人々や世相に対す -
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「文・堺雅人2 すこやかな日々」
堺雅人エッセイ第2弾。
説明不要な俳優、堺雅人。彼のエッセイ第2弾である。今回も読み応えある仕上がりになっている。彼の性格や考え方が、言葉の遣い方に如実に現れており、それが一歩二歩深い。
“アブラアゲは理想のオトナの象徴のような気もする”と言ったような遊び心溢れる文章が、沢山でてくる。また、“みそラーメンにたいして僕は、軽蔑とまではいかないまでも一種あなどりの感情をこれまで持っていた”なんてちょっとくさい文章も出てくる。
これを書いているとき、堺雅人はくすりと笑いながら書いたのか。それとも「ちょっとくさい表現かな。いや、だからこそこれで行こう」と呟 -
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俳優・堺雅人のもう一つの顔、本人曰く、素人作家。
初エッセイ【文・堺雅人】を読んだ。
月刊誌に連載されていたエッセイと雑誌の対談が収められている。
エッセイのタイトルはすべて漢字一文字。たとえば、「髭」だったり、「酒」だったり、「鈍」だったり。
堺さん自身、だんだんそれがルールになってきて、いい一文字が思いつかない時には「まけた」とすら思うようになったとか。
本のタイトル【文・堺雅人】は文章の最後に執筆者を(文・〇〇〇)と書く、あそこからとられてるんだろうなぁ・・・、と勝手に想像している。
初めて読む堺雅人さんのエッセイ。
『天璋院篤姫』の作者・宮尾登美子さんとの対談で、宮尾さんが堺さんの -
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ネタバレ『倍返しだ!!』のセリフがあちらこちらできかれていたころ、
本屋さんでは『文・堺雅人』の文庫本が平積みにされていました。
いくら『半沢直樹』が大ヒットしているからって、
それに便乗して文庫化なんて、や~らしい~、と思っていましたよ。
堺雅人人気が高い今だから、文庫化して売り上げを伸ばそうなんて、魂胆ですか?
なんて、勝手に想像をしていました。
もともと人気があった俳優堺雅人。
『半沢直樹』の影響で、その人気はさらに高まることになりました。
正直なところ、私はあまりお顔が好きではなくてですね、すみません。
大河ドラマで大人気だったときも
「う~ん、どこがいいのだろう。おばちゃまたちにはたまら