【感想・ネタバレ】文・堺雅人のレビュー

あらすじ

俳優、堺雅人が「演じる」ときに考えること――。作家の宮尾登美子氏、長嶋有氏との対談、蔵出しインタビュー&写真も収録した初エッセイ集!

堺雅人は鞄に原稿を書くための道具を入れて、持ち歩いている。撮影の合間に楽屋で、休みの日に喫茶店で、「演じる」ことについて考え、文章にするのだ。そうして生まれた54作の本格エッセイに加え、過去の対談やインタビュー、写真を掘り起こして収録。役者の思考や日常が垣間見える一冊。出演作品リスト付き。

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Posted by ブクログ

最近、エッセイばっかり読んでるなぁ。今まで以上に、人が何を考えてるかを知りたいと思ってるんだと思う。エッセイはそう言った意味で、書き手の日常の何気ない出来事に対して思ったこと、考えたことが綴られていて、人の頭の中を覗いているみたいで面白い。

最近読んだ堺雅人さんのエッセイは、堺雅人さんが日常的に物事を一つ一つ深く考えられる人なんだなぁと読んでいて面白かった。文章の語彙も多くて頭もいいんだなあと思うし、所々ひらがなで書くポイントとか堺雅人っぽい。(適度にゆるい。これがエッセイだよね〜)クスっと笑える所もあるし、考えさせられる所もあり、更に堺雅人さんが好きになった!

個人的には「霊」と「詩」、あと「品」がとてもよかった。

「どうして女の子たちは、ある年頃になると詩をかきだすのか?」(p.114)

「「なにか書きたいことがある」あるいは少なくとも、「なにか書きたいことがあるような気がする」という彼女たちがひどく大人びてみえた。彼女たちの中にはできあいのコトバではいいあらわせないなにかがあって、それはわざわざ文字にしなければならないくらい大事なものなのだ。ふだんコトバだけでとくに不都合をかんじていなかった僕には、自分だけのコトバを持っている彼女たちが、ナゾめいていてうらやましかった」

観察眼と、それを言語化できる力に脱帽。

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2023年09月03日

Posted by ブクログ

俳優さんの頭の中ってこうなっているんだ、と覗き見しているような感覚だった。

文章の書き方からもやさしい人柄が滲み出ていて、さらに好きになった。

自分が考えてもみなかった新たな視点のようで、どことなく親近感があり庶民性を持った考え方をしている。

共感や発見が次々と生まれる作品だった。

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2020年10月26日

Posted by ブクログ

篤姫で堺雅人って上手いなぁと思ったのだけど、文章も書くんだと興味を持って手に取った本。
少し涼しい風が吹いてるような文が心地よい。
出てくる舞台、映画をもっと自分も見てたら、より堺さんと一体化した心地になれるだろうけどと、その境地に至らない自分がちょっと残念。
逆に篤姫にまつわるエッセイは、へぇそんなこと考えたんかと、振り返って堺雅人の演技に想いを馳せる。
エッセイ一つ一つに漢字一文字の見出し。
篤姫にまつわる部分は、位、命、品、守、家、女と多くのページをさく。
カンシャクを、おこして大声でわめいたりした家茂という役。その根底には、「いきいきと、でも、品はよく」の監督さんなどからのオーダー。
「品とは、だれかがまもり、うけついでくれたもの」
撮影後導かれつつあるこたえとある。

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2020年03月14日

Posted by ブクログ

エッセイを書くのって、とっても難しいと思う。自分の個性を紙の上に言葉で表せなければいけないし、独りよがりになれば読者がつかない。
堺さんの書く文章はとても美しいと思う。ひらがなと漢字の配分なんて、私はなかなか気を配れない。
比喩表現が秀逸。的確に感覚を伝えて、素朴なユーモアにくすり。
たちどまって、考えて、言葉にする。丁寧に。堺さんの声がきこえてくるような。
「僕たちは”家族”という役を演じているのかもしれない」という言葉にハッとしたのだけど、どの頁だかわからない。

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2016年03月19日

Posted by ブクログ

好きだなぁ、この人らしい文章。
計算されていないようで実はきちんと一言ずつ吟味されている。
あの映画撮っている時にこんな事書いている〜みたいに読んで、あぁ、納得。

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2015年10月13日

Posted by ブクログ

等身大の堺さん自身の視点で書かれている文章。ほどよく仮名がまじっていて
それでも読書人というのが沸々と伝わってくるお話にしびれました。
役者として、舞台人として、読書好きのぼーっとした一介の人間という様々な視点から憶することなく
そのままの言葉で伝えてれた感が
最高。
ホントたくさんの引き出しがあるひとのんだなぁと。

肩肘張らないで楽に読めたエッセイ。
買って常に手元に置いておきたいって思いました。

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2015年02月27日

Posted by ブクログ

初エッセイ。俳優、堺雅人が「演じる」ときに考えること。
作家の宮尾登美子氏、長嶋有氏との対談、蔵出しインタビュー&写真も収録。
「休みのときはいつも原稿のことを考えていました」

俳優・堺雅人によるエッセイ集。
とても読みやすく、テーマにこだわりってときに熱く、ときにゆる~い文章であるように感じた。
大河ドラマ『篤姫』出演中のときには「品」というものについて言葉の成り立ちから考察していたりする。
鞄に原稿を書くための道具を入れ、持ち歩いているそうで小説も書いてほしくなりました。
文庫版でのあとがきでは、本をボロボロにしても構いませんということを、素人作家目線ながら謙虚に伝えている。
第2弾も出ているとのことで、半沢直樹を演じたときの心境が書かれているのだろうか……。

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2014年08月10日

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人柄がにじみ出ていて、温かく、ユーモアがあり、真面目で、少々むつかしく考え過ぎのところが、とても面白かった。
また一つ、エッセイの良さを感じる本をみつけた。

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2014年03月07日

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共感する、なんてエラそうなことは言えないけれど、自分が普段ぼんやりかんがえていることを堺さんがうまく見つけてうまくことばにしてくれたような気がします。
まさにいつも感じてる!これこれ!でもとりとめもなさすぎてコトバにもしてなかったの。でもこれ!みたいな(笑)
絶妙なところがひらがなにしてあって、堺さんのセンス(かどうかわからないけど)感激でした。

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2014年02月15日

Posted by ブクログ

ずっと気になっていて、ついに購入。
もっと早く読めばよかった。

なんてしなやかで強靭な文章だろう。
良質の水のように、するすると心に染みこんでくる。

私は「ゴールデンスランバー」や「アフタースクール」「鍵泥棒のメソッド」の堺雅人さんが大好きなのだが、あの演技の裏側でこんなふうに感じているのかと思うと、うふふと含み笑いをしたい気持ちになる。
淡々と、謙虚に、でもたぶん揺るぎないものを抱えて、堺雅人さんは芝居をし、文をしたためているのだろうと思う。

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2014年01月11日

Posted by ブクログ

エッセイは普段読まないのだけれども
堺雅人さんはエッセイというより
なんとなく随筆って言葉がしっくりくるような

真面目さ、思慮深さが伝わってきた。
元々大好きな俳優さんだけど、
文章を見てなおイメージ崩れず
大好きな俳優さんだなぁと。

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2023年07月09日

Posted by ブクログ

堺雅人さんという人は真面目なヒトだなぁと実感出来る。本のなかに出てくるドラマや映画は馴染みのあるものなので、そのときにどんなことを考えていたのかなんてことが分かり、再度作品を観てみようという気になる。

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2023年04月20日

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本棚を整理していたら出てきた。堺雅人さんのエッセイだ。
初のエッセイ集とのことだが、そう思えないくらいステイな文章で、日々作品に関わりながら感じたことを綴っている。

俳優になるまでのことや、作品については「ああ、これみてた。その時こう思ってたのか」とか。自分のその頃のことを思い出して楽しい。

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2022年07月14日

Posted by ブクログ

俳優の堺雅人さんのエッセイ本。
俳優の時の淡々としたイメージ通りそのままに、
穏やかで誠実で、少し不思議な着眼点の文章。
言葉の端々から賢さが伝わってくる。

ちょうど30代半ば頃に書いたもののよう。
石田ゆり子さんのエッセイもそうだったけど、
有名な方が自分と同じ年代の時に何を感じ考えていたかを知るのは中々面白い。

よく知る作品の舞台裏が知れたり、堺さんの演技の振り幅の根源が少し分かる興味深い1冊でした。

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2020年05月09日

Posted by ブクログ

堺雅人の出演作は色々観ていて、役者としてファンでしたが、エッセイは初めて読みました。
こんなにおもしろい文章が書けることに驚かされました。言い回しがおもしろいし、色んなことに対する思考の過程も魅力的です。続編にも期待しています。

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2019年10月02日

Posted by ブクログ

古本屋巡りが日課の一つです
その書棚の中に
「文・堺雅人」という背表紙があるのは
なんとなく覚えていた
その時は、あぁよくあるタレント本の一冊なんだろう…
と思っていた

少し前に
「杏のふむふむ]を読んでいて
堺雅人さんのことが登場していたのを
ふと思い出し、
今回は、なんとなく手に取って
買って持って帰りました

日曜日のぽこっと空いた時に
ひょいと ページをひらいてみたのですが、
いゃ これが なかなか

いい時間をもらえました

残念なことは
TVは全く観ないので
TV関連のお話がでてくるときは
想像で補うしかありませんでした

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2019年09月08日

Posted by ブクログ

俳優・堺雅人が俳優として、個人として、その生き方や考え方を記したエッセイである。
俳優というのは表現者だ。
100人いれば100通りの表現の仕方があり、解釈の仕方もある。
出演する多くの俳優たちをコントロールし、方向性のある流れを作り、作品の狙いに添った道筋を示す。
それが演出家の仕事だろう。
出演している俳優ひとりひとりが、それぞれの解釈で自分の役を自ら演出し始めたら、収集のつかない調和の乱れた作品になってしまう。
堺さんは、俳優・演出家・他のスタッフなど、それぞれの役割をきちんと理解し、尊重しているのだと感じた。

「自分をよくみせるには、まわりの俳優をよくみせようとするのが一番だ」

「トゥルース・イン・コメディ」という即興の入門書に書かれている一節だそうだ。
即興の基本は「イエス・アンド」だと堺さんは言う。
相手の提案を否定せずに、受け容れながら物語をつむいでいく…。
日常生活の会話でも、まず相手を否定しないこと。
それはけっこう大事なことなのかもしれない。
ドラマ好きとしては嬉しくなるような記述もあった。
原作のないドラマなどの場合、楽しんでいる視聴者の反応が物語をつくる大きな力になっている気がすると。
ドラマという作りものの世界を一喜一憂しながら見ている身としては、こんなふうに言ってもらえるとドラマを見る甲斐もあるというものだ。
堺さんが「品」について語っている部分がある。
「篤姫」で将軍家定を演じたときに、監督から「いきいきと、でも、品はよく」と言われたそうだ。
「品」という言葉の意味からどのようにして使われてきたのかという歴史的背景、さらに堺さん自身が考える「品がよい」ということ。
この本で一番興味深く、そして面白く読めたところだった。

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2017年04月20日

Posted by ブクログ

「じゃあ、何はツマラなかったのか?」と問われると答えたくありませんが、「俳優さんの身辺雑記」というジャンル?の文章の中では、大変に面白い本でした。

どの辺がどう面白かったのかと考えると…。この本に含まれていなかった要素、で考えると。

●「私って/俺って、こんなに普通じゃないんです」的な自慢話。

●自分の身の回りの人や自分のことを、「一杯のかけそば」的人生訓感動話に持って行く安易さ。

●ヤンキーの兄ちゃん姉ちゃん的な「当たって砕けろよ」「最後は気合いだよ」「俺は私はそうやって成功したんだよ」という…ヤザワ成分とでも言うべきもの。

●やたらと周囲あるいは目下あるいは年下の人々や世相に対する上から目線な説教精神。「電車で席ゆずれよ」レベルの事から、文明論とか日本文化論めいた言い草になるような、「道徳の授業的ツマラナサ」。

…こういった要素が無いんですね。

確実に、書いている堺雅人さんも、「そういうのはいやだなあ」と思っている気がします。

なので、基本は「私が最近した仕事」とか「私の生い立ち」などから始まる文章なんですが、そこからちゃんと、「脱線」するんですね。
その仕事をきっかけにこんなことを考えたり思ったりしました、というお話になっている。
そして、それがちゃんと「まとまらずにぼんやりと終わる」という誠実さ。

それは、「明治時代の人と自分はずいぶん違うなあ」とか「中国の人は美味しいものを食べることに拘る人が多い気がするなあ」とか
「品が良いってどういうことなんだろう…と考えだすと難しい」というようなことだったりする訳です。

知的好奇心というのは、こういう雑文?というものの一つの鋭利な武器だと思います。(そういうのに一切関心が無い人はこういう文章をあまり読まないから(笑))
で、陥りがちな「ほら、俺って、私って、知的好奇心もっちゃうタイプだからぁ」みたいな、下品な筆にならない(笑)。

普通に謙虚なんだろうし、「下品なコトしたくないなあ」と感じて生きてるんだろうなあ、と。

で、当たり前ですが「あの有名な俳優さんはこんなこと考えてるんだ」とか「業界ってこんな感じで仕事してるんだ」という、買い手側の欲求もそこそこ満たしてくれています。
(まあ、そういう欲求が無いと、根本的にこういうジャンルの本は商品として誰も作りませんからね…)

それでもって、「へー、そんな本があるなら読んでみようか」とか「あ、その作家さん読んだことないから面白いんなら読もうかな」と、正直に僕は思わされました。
だから、「仕事の様子チラ見せファンサービス雑文」であると同時に「薄味の読書のオススメ文」でもあるんですね。
きっとそう受け止められれば、堺雅人さんとしては、「してやったり」なんだじゃないかなあ、と思いました。

ホントに正直、思ったより面白かったです。パチパチ。

別段、「読書家」という訳じゃなくても、「本を読んで夢中になる楽しさを味わったことがある」「色んな本を読むのもいいよなあ」と思える人で、俳優・堺雅人さんのことを少なくとも嫌いではない人は、読む価値がありそうですね。

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2015年03月16日

Posted by ブクログ

ご本人がきちんと書いたということがわかります。

お忙しいのに、
よく書くお時間を見つけられたと感心しきりです。

芸能人の方が書かれた本は、たいてい読んだあとに
「時間のムダだった」と後悔しがちなんだけど、
これは読んでよかったし、
ますます堺雅人さんが好きになりました。

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2015年03月02日

Posted by ブクログ

半澤やリーガルハイからじゃないんだ!新選組!の山南から好きなんだ!
ということで、新選組や篤姫の撮影に臨まれていた頃のことが綴られており、ファンとしては非常に嬉しい。読み物としても、やわらかで誠実な文章がとても心地よい優れたエッセイ。

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2015年01月30日

Posted by ブクログ

俳優でこれだけの文章が書けるとは、才能がありますね。
語彙も豊富だし、自分の言葉にする力を持っています。
いろんな役をするたびに、その役柄をとことん考えている姿勢が役者魂ですね。
タイトルとまとめ方にこだわりを感じます。

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2014年04月06日

Posted by ブクログ

単行本を文庫化。それにともない内容が若干変更されています。各文ごとにあった写真がなくなり代わりにダ・ヴィンチで掲載されていた写真に。インタビュー・長嶋有氏、宮尾登美子氏との対談を新たに収録。

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2014年03月06日

Posted by ブクログ

役者・堺雅人さんの頭のなかを覗き見できて楽しかった。
頭が良い方の話って面白いな。
もっと好きになりました。

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2014年02月11日

Posted by ブクログ

俳優・堺雅人のもう一つの顔、本人曰く、素人作家。
初エッセイ【文・堺雅人】を読んだ。

月刊誌に連載されていたエッセイと雑誌の対談が収められている。
エッセイのタイトルはすべて漢字一文字。たとえば、「髭」だったり、「酒」だったり、「鈍」だったり。
堺さん自身、だんだんそれがルールになってきて、いい一文字が思いつかない時には「まけた」とすら思うようになったとか。
本のタイトル【文・堺雅人】は文章の最後に執筆者を(文・〇〇〇)と書く、あそこからとられてるんだろうなぁ・・・、と勝手に想像している。

初めて読む堺雅人さんのエッセイ。
『天璋院篤姫』の作者・宮尾登美子さんとの対談で、宮尾さんが堺さんのことを「読書家だというし、随筆も書くというし、インタビューでも語彙が多いし・・・」と称されている。
「情熱大陸(2009年)」でも堺さんの読書家ぶりはうかがえたが、この本を読んで本当にそう思った。
そして、やっぱり頭の良い方だと。
実は私、エッセイはあまり好きではない。
でも、このエッセイは面白かった。
堺雅人はやっぱり真面目で努力家。
だからこそ、今、俳優・堺雅人は注目されているんだろうなぁ・・・。

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2014年06月03日

Posted by ブクログ

エッセイは普段読まないけど、堺雅人さん著という点に惹かれて読んでみました。軽いタッチで読みやすかったです。真面目な方なんだなと感心しました。

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2024年01月19日

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1989宮崎 念入りに結界を張り巡らせたてみたものの 禅の悟りのように深遠 若山牧水 解脱 神々の気紛れに翻弄される古代ギリシャの人間 訛りフェティシズム 鹿児島県あまみ奄美大島 軽いパニック状態 うかれる 百人一首部 古田新太 なませ生瀬勝久 早大劇研 やまなみ山南敬助 ハチミツとクローバー 加瀬亮 伊勢谷友介 お互いの凹凸 市ヶ谷のリトルミヤザキ 小鼓こつづみ わざわざ反対方向のチカラを用意することで、進む動作に「重み」や「深さ」がでるという。 世阿弥 出雲の阿国おくに 鱈のシチュー 札幌人ごっこ 壁男 受精卵が細胞分裂をはじめるみたいに てもちぶさた エルサレム ヘブライ語 羽海野チカ 「どうして女の子は、ある年頃になると詩を書き出すのか?」 「ありがと'う」と京阪神けいはんしんアクセント 噂の男 池尻のシムスタジオ 倉庫街 東村アキコ 「これだけホンモノに囲まれているのだから僕もホンモノなのだろう」と、あくまでも帰納法的に。 オペレーション手術 スキヤキ・ウエスタンジャンゴ 山形の庄内地方 晩秋の山形は紅葉が美しく 疑似体験としての死 山伏のような宗教的気分 釈然とせず メメント・モリ 極端な例のほうがケーススタディとして参考になりそう 志賀直哉 暗夜行路 尾道 西荻窪 「ギター弾きは、何年かの周期でジミ・ヘンにどっぷり浸るときがあるものだ」 中心人物 池田鉄洋 寸劇 要潤 本郷奏多かなた 即興(インプロ) 『ヒミツの花園』試みエッセイ随筆 三十すぎたら運命の出会いなんてない わかい俳優の演技がときに感動的なのは、たぶん作品のなかの彼らが、ある意味で本当に傷つき、変化しているからなのだろう。変化とは痛みをともなうものなのだ。「運命の出会い」は、それまで信じていたものを根こそぎ奪いさっていく。ある意味でそれは死にも等しい。 アフタースクール 「神がかった」演技 闘争心には肉 狩人 役づくり 詩的情緒の乏しい俳優が 群馬の嬬恋つまこい すぐには結論を出さない感じ 言うことに、いちいちアフォリズム(金言)が利いているんです。こっちは言われて''やられた!''という感じがする。 ブラッシュ・アップ 和気藹々としてヌルい 再構築 ギャップを抱えながら 大風呂敷をひろげる 明治の気分を精一杯あじわいたい 鉛のおしろい 徳川家定 あつ篤姫 鹿児島きびなご 宮崎あおい 柳楽優弥やぎらはゆうや 怒号と喚声 相反する力が静かに拮抗している 情熱と平常心、決断と躊躇、自信と懐疑 粟立つ感覚 海堂尊かいどうたける ジェネラル・ルージュの凱旋 傲岸不遜ごうがんふそん アドレナリンとアセチルコリン 日露戦争を描いた長編小説『坂の上の雲』 重篤 固定概念 秩序や規律という、「平時」のアタマ 独創や臨機応変といった、「戦時」のアタマ 西安 上海 餓死了ウースーラー 好吃了ハオツーラー 若山牧水 泰然とした 記憶を捏造 誰の系譜も受け継いでいない

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2016年06月20日

Posted by ブクログ

俳優・堺雅人さんによるエッセイ集。
毎章漢字一文字のタイトルで、それに沿った形で仕事や趣味思考を語っています。
ひらがな多めのソフトな文体からは、本人の丁寧さと実直さが伝わってきます。

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2015年06月29日

Posted by ブクログ

堺さんの素直で謙虚な性格が滲み出たエッセイだった。それぞれのテーマが、漢字一文字になっているところにセンスを感じた。
品とは何かについて、私もたまたま同じように考えていたので、何だか親近感さえ覚えた。一見どうでもいいような事でも、深く追求する姿勢は是非見習いたい。
今度堺さんの演技を観るときは、また違った視点から楽しめる気がする。

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2014年08月12日

Posted by ブクログ

「演じる」ときに考えることを中心に、日常のあれこれを俳優・堺雅人が自ら綴ったエッセイ。

まるで俳優・堺雅人の頭の中を覗いているみたいで面白かった。雑誌の連載をまとめたエッセイ集であるが、その時々に出演していたドラマや映画について感じたこと、考えたことをそのまま綴っている。“そのまま”なので、横道にそれたり最後までまとまらなかったりすることもしばしば。大河ドラマ「篤姫」に出演していた時は連載3回に渡って「品」について考えて、やっとぼんやりとした答えがでてきたという具合である。しかしヒントを得ようと様々な文献にあたり考察を重ねているところに、真面目で勉強家である著者の性格を伺える。特に本は幅広いジャンルをたくさん読んでいるようだ。出演する作品の原作だけでなく原作者の他の作品や、早稲田大学演劇研究会の出身だけあってスタニフラフスキー、世阿弥、詩集や歌集、その他古典文学から最近の小説まで、さらには邦訳が出ていない演劇の入門書まで読んでいるようである。それだけ内に蓄えがあるから味のある演技ができるし、エッセイまで書けてしまうのかもしれない。

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2014年06月28日

Posted by ブクログ

好きな俳優さんだけど特に出演作を追いかけたりはしていないので、理解できる内容のものなのか不安があったけれど楽しく読めた。

知識が豊富であることが伺えるが、偉ぶった難しい言葉を使用せず、さらっとユーモアもあって、人柄がよく出ている。物事を多方面から思考し、確実に自分の糧にしていく人なのだろうなと思った。
ひらがなの多い文体が、私的にはなじめずかえって読みにくかった。

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2014年08月12日

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