小池滋のレビュー一覧
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ディケンズのクリスマス小説「クリスマス・キャロル」と「鐘の音」の2篇を収めた本。
吝嗇家の金持ちであるスクルージを主人公にした「クリスマス・キャロル」、貧しい配達人であるトビー・ヴェックを主人公にした「鐘の音」、主人公はそれぞれ対照的ながら、富裕層に対する批判的な叙述は似通ったところがあります。特に「鐘の音」の方は風刺がきいており、「貧乏人の味方」を標榜する金持ちが貧しい人たちに労働の尊さを訴えるあたり、苦笑いがこみあげてきます。
この本を読む以前から「クリスマス・キャロル」の大筋は実は知っていました。というのも、ビル・マーレイ主演の「三人のゴースト」という映画を見ていたからです。この映画 -
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ネタバレ荒涼館に引き取られた、出自不明の少女エスタ。彼女をめぐる物語、そしていつまでも決着がつかないジャーンディス対ジャーンディス訴訟事件の結末は・・・?
さ、3巻凄すぎ・・・!!
まさに山場につぐ山場(笑)。面白かった。エスタもなんとか==ネタバレのため割愛==だったし。**との再会も、**との再会もあって、まさに盛りだくさんのオールスター総出演。長編でしか出来ないエピソードがたっぷりだった。
しかしそれと対照的なのがリチャードだ。彼の転落っぷりは、かなり大げさに書かれているが、とても共感できる。最初からリチャードの陽気すぎる性格はどこか危ういところがあると思っていたが、まさかここまでなるとは・・ -
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ネタバレ荒涼館に引き取られた、出自不明の少女エスタ。彼女をめぐる物語、そしていつまでも決着がつかないジャーンディス対ジャーンディス訴訟事件の結末は・・・?
おお、2巻面白い!!
1巻で山ほど出てきた登場人物たちの関係性がそれぞれ明るみに出てきたり、また新しく絡んできたり・・・。この上で更にか、と言いたくなるくらいまた新たな登場人物が出てくるのだが(笑)、それでも物語の面白さは損なわれず、むしろぐんぐん勢いを増していくようだ。
キャラクターや話の展開が大げさだなと感じるところは多いけれど、それが物語をくっきりとした大胆なものに見せていて、むしろ好印象。たまには力でねじ伏せられ、引っ張られるのもいいもの -
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正統派の英国ハッピー物語でした。めでたしめでたしという訳で満足の結果。
ただ、ハックルベリフィン、大いなる遺産とは異なり、登場人物のエピソードにミステリー要素が多い事と、各人の語りがなかなか蘊蓄が有る人生談・・酔わせます(ある意味、美文調だけれど)
デッドロック卿の本心を見誤っていた夫人と失踪、そして死に至る結末が嫌がおうに、この小説を気高く仕上げた感が強い。
一旦、犯人として仕立て上げられたジョージ軍曹のエンディングでのオジサンぶりじょーじぐんそうに笑いを貰えた
ジャーンディス氏が思いやったウッドコートの想いは読み手を安堵させている。リチャードとエイダはなんか付け足しだったと思えたラスト -
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やはりデッドロック夫人の過去が物語の大きなカギと感じた。しかもエスタとの繋がりに謎が。荒れ狂う天然痘・・そして少年を訪れた女性、看病したエスタ・・罹患する。癒えた彼女・・大きな変貌。その場面で告げたジャーンディス氏の言葉が温かい。背後で暗躍を続けるタルキングホーンから目を離せないが、ガッピ―も何やら。最後の事件は想定内とはいえ、衝撃だった。
ガッピ―が目を奪われた壁画・・美しい容貌の夫人であろうそれと面影が似ているエスタも、美しかったろうと思われる・・だけに。
2人の相続人~特にリチャードの軽さに、エスタに変わってハラハラする。彼がジャーンディス氏を煙たがる理由も然り。 -
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引き続き、軍隊から迄人々が入ってくる。臭っていたニーモがアヘン中毒で急死。秀麗な筆跡を使うだけにただ者ではないと思うが、探りを入れる家主のクルック。ニーモが可愛がっている浮浪児のジョンや同じ住まいにいたオバサンも後で伏線になって行きそうな気配。一方、リチャードは女への手も早いながら、医学に行き、直ぐダメ出しが出たあと法学の途へ。恐らく、なんかで躓く気配が有る。
エスターが暮らす館へウッドコートDrが訪れ(関係が良く掴めないが)何やら、双方、魅かれるものを持った様子。
ジャーンダイス氏の友人繋がりで,デッドロック卿と美しい妻の話が絡んでくる。野心むき出しの男と鬱っぽい妻・・・いまいち、裏が見 -
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荒涼館に引き取られた、出自不明の少女エスタ。彼女をめぐる物語、そしていつまでも決着がつかないジャーンディス対ジャーンディス訴訟事件の結末は・・・?
荒涼館、怒涛の最終巻。
2、3巻があまりに凄かったので、最終巻は少々落ち着いたところもあったけれど、この物語にふさわしい大団円といえたのではないだろうか。
本としての完成度だとか、物語としての評価だとかを言わせてもらうと、少々難をつけたいところも少なくはない。無駄な文章が多すぎる気がするし、筆の勢いにまかせて書いたのでは? と思うところもあったのだ。
しかし、それでもこの『荒涼館』を読み終えた今、私はいい読書をしたなぁ、と思っている。この感情を