【感想・ネタバレ】オリヴァー・トゥイスト(下)のレビュー

あらすじ

主人公の孤児オリヴァーの運命の星は光を失ったまま、酷薄さを増していく。盗賊団一味のビル・サイクスに従って強盗に連れ出された夜、オリヴァーは瀕死の重傷を負い、仲間に置き去りにされる。かろうじて篤志なメイリー夫人に救われた彼の運命はさらに二転三転して……。ユーモア作家として不動の地位を確立していたディケンズが、持ち前のジャーナリスト的視点で挑戦した初の社会小説。

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Posted by ブクログ

この小説の後半はオリヴァがどうこうするというより、また違う展開になって、オリヴァの周りの人々の記述がメインになっています。オリヴァの出生の秘密、つまりオリヴァとは何者か、という謎が解かれてこの小説は幕を閉じます。
この作品を読んだらNortonの批評も是非読んでいただきたいです。批評が面白いものばかりです。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

❖物語前半部(上巻)は冗長を感じさせる緩さもあったけれど、後半(下巻・特に終盤〜大団円)は惹きこまれた。人物(心理)描写が巧みに描き込まれ(特にナンシーが自身のしがらみについてこぼす懊悩は出色)、登場人物たちがみな人間臭く引き立っていた。主人公よりも悪党たち(フェイギン、サイクス、モンクスの三悪人)が精彩を放ち、冴えた筆致で彼らの至る悲惨な末期までが追って描かれていた。拡げた話の都合よすぎる折りたみ方(強引と過剰)、大団円の幕の下ろし方については、これはこれで古きよき時代(スタイル)を感じさせて味がある。

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2016年02月24日

Posted by ブクログ

ディケンズ大好き!と言っていながら、あまりにも有名なこれをまだ読んでいなかった。

むーん。。ディケンズの中ではふつうだった。
天使のようなオリヴァーと彼を守ろうとする善良な人たち、それに対する悪人たち、という単純な図式や、偶然の遭遇の繰り返しによる物語の展開がちょっとつまらない。
荒んだ人生を送ってきた人の心の奥底から最後ににじみ出てくる温かい心とか情熱とか葛藤とか、そういうところにディケンズのすばらしさがあると私は思っているが、この物語からはあまり感じることができなかった。

でもこれ、調べてみたらとても初期の作品なのだった。後期にいくほど『二都物語』とか『大いなる遺産』とかすごい作品が目白押し。やっぱディケンズってすごい。

あと、訳(小池滋)がとてもよかった。数社の本と比べてみたが、味わい深くかつ読みやすい。(2008.1.18)

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2017年09月01日

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