三好達治のレビュー一覧

  • 新唐詩選

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    岩波新書 新唐詩選

    前篇 吉川幸次郎 は 杜甫 解説がわかりやすい。後篇 三好達治 は 詩のチョイスがいい。表現は異なるが、両者とも詩の中の景色や自然から 人間の情感を取り出している。

    吉川氏は 詩人別の特性を強調し、三好氏は 詩の読み方を強調している

    吉川氏の杜甫と李白の詩の取り出し方の違いは面白かった
    *杜甫の詩は 自然と人間を比較し、自然の完全な秩序や調和から人間の不完全や有限性(老い)の悲観性を憂い
    *李白の詩は 人生を大きな夢に例え、自然と一体となって 秩序を保ちながら生きる楽観的な人間像を捉えている

    李白の荘子的な詩情は印象に残る
    *今日は風日好ろしきも、明日は恐らく如かざ

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    2020年12月19日
  • 萩原朔太郎詩集

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    病的な雰囲気も素晴らしいし、序文すら詩的で素敵だった。
    青白いけれど情熱的な朔太郎の詩は生きることの美しさを教えてくれる。

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    2017年06月15日
  • 萩原朔太郎詩集

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    端的な感想は、孤独な変態っぽい。「旅情」「竹」「さびしい人格」「虚無の歌」あたりが好き。気持ち悪めの詩も多くて、この人頭おかしいなと思ったり。どこまでいっても寂しくて憂鬱な感じ。(実際に憂鬱って単語が頻繁に出てくる)室生犀星と北原白秋の序文も読めたので満足。

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    2017年04月02日
  • 萩原朔太郎詩集

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    講義用に心無しに買ったものだけど、大切なものになりそう。こころっていう題の詩でふいに泣いてきっとこれから読み進めるうちにまたふいに泣いちゃうんだろうね。教授に変な顔されてしまう…笑

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    2011年10月23日
  • 新唐詩選

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    [ 内容 ]
    中国の詩は、世界の詩のなかでも最も美しいものの一つである。
    とりわけ唐代は、李白や杜甫をはじめとして、多くのすぐれた詩人が輩出した時代であった。
    中国の詩に親しもうとする若い世代のために、中国文学者と詩人の二人の著者が協力して、主要な唐詩の読解とその味わい方を懇切に説いた唐詩の世界への案内。

    [ 目次 ]
    前篇(杜甫 十五首;李白 二十九首;王維 十二首;孟浩然 一首;常建 二首;王昌齢 一首;崔国輔 二首)
    後篇

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆

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    2011年05月15日
  • 萩原朔太郎詩集

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    色で言うと「灰青」な萩原朔太郎の詩。
    月に吠えるあたりがすごい好きです。
    詩は苦手だけど萩原朔太郎は好き。高校のときもこのくらい好きだったら良かったのに…。

    10.06.10

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    2010年06月11日
  • 新唐詩選

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    2人の名ソムリエによる漢詩のガイドブック。

    風景描写が主で、かつ端的に纏まった詩の数々について、このように膨らませて味わえば良いのかという点で、目から鱗が落ちたようです。
    また、「長樂少年行」は吉川・三好共に載せている詩ですが、2人の解釈が異なる所も、2人のアプローチの違いを表しているようで良かったです。

    しかし、自力でこの解説のレベルまで補えるか?と思うと自信はありません。

    とは言え、厳選された詩はどれも味わい深かったので、細かい事はおいておいて、また読み返したいです。

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    2010年03月29日
  • 新唐詩選

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    これは高2から高3にかけてカバンに入れてよく読んでいた記憶有り。ごく短い間ではあったが、王維、白楽天、杜甫などを身近に感じていた頃があったのは確か。仕事に一段落つけたら旅の途上で携行してみたい一書。

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    2009年10月04日
  • 新唐詩選

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    実は古文漢文の教師になろうと思っていたほどの漢文好き。あの漢字のなかから広がる世界って素晴らしいと思う。詩っていいわ。

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    2009年10月04日
  • 測量船

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    私が手にしているのは、昭和46年発行の増補版ですが多分内容は同じだと思います。
    散文の表現が私のイメージと違い戸惑ったがそれなりに味わい深さを感じた。
    ’乳母車’がぐさっと心に刺さった。最後の文だけでも私の心をわしづかみしてしまった。
     母よ 私は知ってゐる
     この道は遠く遠くはてしない道
    読んでよかったと思います。

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    2025年10月13日
  • 新唐詩選

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    初版1952年。2023年100刷。新書ですが古典ですね。
    前編吉川氏部分は選抜した漢詩の解釈・解説。漢文鑑賞本によくあるパターン。但し紙幅が限られるので駆け足感が半端ない。
    後編三好氏部分は、漢詩の味わい方。詩興を説く。詩の選択と感想が独自でおもしろい。
    漢詩の入門書らしいが内容は深く、ちゃんと理解するにはそれなりの鑑賞眼が要りそうだ。
    漢詩の入門書としてはお薦めしない。

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    2025年09月28日
  • 萩原朔太郎詩集

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    萩原朔太郎は、1886年に生まれ1942年に亡くなった詩人。没年が1942年なので、活躍したのは戦前ということになる。
    私は詩を読む人ではないので、萩原朔太郎の作品も読んだことがほとんどなかったのであるが、次の詩を何かで読んで、他の詩も読んでみようと思い、求めたのがこの詩集。

    【引用】
    旅上

    ふらんすへ行きたしと思へども
    ふらんすはあまりに遠し
    せめては新しき背広をきて
    きままなる旅にいでてみん。
    汽車が山道をゆくとき
    みづいろの窓によりかかりて
    われひとりうれしきことをおもわむ
    五月の朝のしののめ
    うら若草のもえいづる心まかせに。
    【引用終わり】

    萩原朔太郎の詩をほとんど読んだことのな

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    2025年05月27日
  • 新唐詩選

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    この本は後篇を読んでから前篇を読んだ方が理解が進む。

    唐詩をしっかり理解して読みたいと思い、前に何冊か買って読んだ。小川環樹の『唐詩概説』(岩波文庫)は基礎知識をつけて変遷を追いかける意味ではまあよかったが、詩歌の魅力に迫ることはなく、また同じ人の『李白』(岩波新書)はただただ眠かった。前野直彬の『唐詩選』(岩波文庫)は上巻だけ読んだが、苦痛でしかなかった。どれを読んでも詩歌の面白さが伝わらず、文法解説書にしか思えない。

    三度目の正直を期待して本著を購入したが、吉川幸次郎の担当した前篇(本篇)全部削って三好達治に紙幅を譲りたいくらい、三好達治の「オマケ」が素晴らしい。詩歌の楽しみ方や、目を

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    2023年11月18日
  • 測量船

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    『雪』のポイントは眠ることによって「今日」が終わること。「今日」が「どこにもない昨日」となる断絶の瞬間ではないだろうか。現在と過去の繋がってなさのようなものを感じた。

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    2022年03月08日
  • 萩原朔太郎詩集

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    僕にはこの詩集は暗すぎた。
    しかし、ひとつ好きな詩を見つけた。

    「こころ」

    こころをばなににたとへん
    こころはあぢさゐの花

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    2017年08月01日
  • 萩原朔太郎詩集

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    「詩はただ病める魂の所有者と孤独者との寂しい慰めである」表紙に書かれたこの言葉が秀逸だったので購入。そうでない詩も多数収録されているけれども、孤独感が伝わってくる詩が多いです。

    この詩集は弟子にあたる詩人の三好達治選ということで萩原朔太郎の各詩集からの抜粋となっています。

    平易な文章で歯切れが良く、センスのある分かりやすい直喩が光る詩が多い印象です。

    各所に挿入されている各詩集の序文などから、作者の詩に対する真剣な想い、人生に対する倒錯した感情を読み取る事が出来ます。

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    2013年01月12日
  • 萩原朔太郎詩集

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    「月に吠える」は良い。「贈物にそへて」と「さびしい人格」がお気に入り。

    その他はなんていうか、憂鬱もまだ素朴で単純だった頃の言葉という印象。それが普遍ってもんなのでしょうかね。

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    2012年05月20日
  • 測量船

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    詩が、苦手である。
    どう読めばいいのかわからないというより、自分が読んでいるのかわからなくなる。
    平たく言えば、物語のように「読んでいる」実感が湧いてこない。自分が読めていないだけなのかな? とも思うが、それはそれでなんだか悔しい気がしてしまう。困ったものである。

    三好達治。これはその、有名な「雪」が収録されている詩集。
    この詩集では、静かで淡々としたイマジネーションと、透明で哀しい郷愁を感じた。萩原朔太郎に似てる。でも朔太郎よりは湿り気がある感じ。朔太郎は師にあたるのかな。

    が、私にはどうも言葉が「響いて」くる作品が少なく、よくわからないままぼんやり一冊読み通した、という印象。読みこめて

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    2012年05月06日
  • 萩原朔太郎詩集

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    「サウンド文学館・パルナス 萩原朔太郎詩集」 朗読:岸田今日子
    岸田今日子の朗読が好きだ。恋の歌が多かった。

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    2011年07月28日
  • 萩原朔太郎詩集

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    高校時代、なぜか彼の活動についてちょっとした発表をさせられたことがあった。ずいぶん暗さの漂う人生だな〜と感じ、詩人として名を残した人はみんなこういうものかと思いこみ、以後詩を読んでみようというモチベーションが低下した思い出有り。今、中年にさしかかり、また読んでみようかなと思い始めたところ。

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    2009年10月04日