三好達治のレビュー一覧

  • 萩原朔太郎詩集

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    **孤独を纏い、言葉をつむぐ詩の革命者の静かな叫び。**

    [読後の印象]

    私が萩原朔太郎の詩は、ある意味で罪である。

    私の心の奥底で詩への憧憬を宿らせ、現実の世界から剥がしたのは、紛れもなく萩原朔太郎の詩そのものでもあるのだ。

    萩原朔太郎の詩集は、日本近代詩に革命的変容をもたらした。

    その詩の底には、「感覚の孤独」「抒情の哀愁」「都会の喧騒と沈黙」といった複雑にして繊細な要素が織り込まれ、あたかも言葉がひとつの生ける肉体となっているかのような独自の感性が漂っている。

    彼の代表作である『月に吠える』『青猫』は、現実の冷徹な世界を見据えつつも、その奥に秘められた暗く重苦しい魂の叫びを強

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    2024年11月09日
  • 萩原朔太郎詩集

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    仕事で毎週前橋に行くので、朔太郎が故郷・前橋について綴った「郷土望景詩」を読んだ。朔太郎の前橋に対する愛憎相半ばする屈折した感じが興味深い。

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    2024年08月26日
  • 萩原朔太郎詩集

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    本当に大好きな大好きな作品。
    萩原朔太郎は繊細な感性と表現を用いて自分の孤独と影と向き合っていることが伝わる。

    彼の初期の作品である『月に吠える』では醜い、堕落した、不自然なものを人間の本性の反映として捉れられている。敢えて醜悪な対象に孤独な自己を投影し、それを描写するために顔、死体や動物等、様々な隠喩を使用することで病や不安、他者と共有できない絶望という「孤独」の世界観を作り上げている。

    『青猫』では馬や猫という存在を意図的に利用し、それらの影そのものに自身を投影することで苦しみながらも、それでも生きていかざるを得ない「孤独」の変化を描いている。

    つまり、朔太郎は表面的な「一人」ではな

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    2024年01月21日
  • 萩原朔太郎詩集

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    やはり初期の作品群はすごい
    どれくらいすごいのかというと紙面にまで緊張感がみなぎっている
    月光に照らされた静かな水面に、言葉のしずくが一滴落とされると波紋がさっと広がる
    詩的イメージの鮮烈さに心が震える

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    2022年02月12日
  • 諷詠十二月

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    読んだのは講談社文芸文庫のものではなく、潮文庫(新潮文庫でもない)のもの。古書店で購入した。

    詩の読み方を知りたい、と思うのならば、こちらよりも同じ著者による『詩を読む人のために』のほうが、後に書かれた、ということもあっておすすめできると思う。

    こちらは、戦中に書かれた本なので、ちょっと「あれっ?」と思う部分もある。そのへんの事情を軽く踏まえておくために、「あとがき」と「解説」を先に読むのもありかもしれない。

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    2021年04月14日
  • 萩原朔太郎詩集

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    ネタバレ

    人の世は不思議なものですな。
    そして、生きるということは
    とてつもない迷路を延々と進み
    続けることなのかもしれませんね。

    ページを繰るごとに、繰るごとに
    わが身に降りかかる、陰鬱、絶望。
    何者にも包まれぬ人間は
    絶望そのものかもしれませんね。

    それはたとい、どんな題材でも
    寂しさを覚えます。
    ただし、美しきをとめには
    その陰鬱は少し和らぎます。

    異性の存在はそのこころに
    安らぎを与える…はずでしたが
    離婚しているんですよね。
    実は。

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    2017年03月21日
  • 萩原朔太郎詩集

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    初めて詩集というものを読んだ。それまで文学と評論 長い文章ばかりだったので自分に詩を読む心があるのか不安だった。

    朔太郎さんと相性が良かったからなのか それともやはり偉大な詩人だからなのか本当に素敵な物だった。言葉の響きが耳に心地よく情景が静かに流れていくようで

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    2013年01月29日
  • 萩原朔太郎詩集

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    やわらかな憂鬱にひそむ青ざめた影。
    「贈物にそへて」「緑色の笛」など素敵な詩がいくつも見つかりました。
    「愛憐詩篇」と「散文詩」抄は全部好きだ~。

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    2014年05月08日
  • 萩原朔太郎詩集

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    ああすつぱりといつさいの憂愁をなげだして、
    わたしは柔和の羊になりたい、


    散文も好き。「――情緒よ、君は帰らざるか」

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    2011年08月28日
  • 萩原朔太郎詩集

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    収録:「愛憐詩篇」「月に吠える」「松葉に光る」「青猫」「蝶を夢む」「桃李の道」「郷土望景詩」「氷島」「散文詩」

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    2009年11月26日
  • 萩原朔太郎詩集

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    「月に吠える」で有名な萩原朔太郎の詩集です。

    正直私は詩を完璧に理解はしてません。
    しかし、なぜか萩原朔太郎の詩を読むと
    心が落ち着くのです。

    萩原朔太郎作品には賛否両論あると思いますが
    ぜひ一度声に出して読んでもらいたい一冊です。

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    2009年10月04日
  • 萩原朔太郎詩集

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    病的に神経質、だからこそ繊細。悲しいというよりは、寂しい。
    ひとりで俯いて歩きながら、ぽつり、ぽつりと呟いていく。それらが地面に滲み込んでいくのを見ては踏み、見ては踏み。
    時には誰にともなく叫び、また下を向いて歩きだす。

    そんなイメージです。的外れなことを書いているな、と言われると返す言葉もございません。
    でも、手放せない本のひとつです。

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    2009年10月04日
  • 萩原朔太郎詩集

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    冬、雨上がりの早朝。
    林の中を一人で歩く。

    そんな清清しさと孤独のあいまった気持ち、
    これを読むといつもそういった気分になる。

    鳥肌が立ちます。

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    2009年10月04日
  • 萩原朔太郎詩集

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    『月に吠える』の『竹』より抜粋。「ますぐなるもの地面に生え、するどき青きもの地面に生え、凍れる冬をつらぬきて、そのみどり葉光る朝の空路に、なみだたれ、なみだをたれ、いまはや懺悔をはれる肩の上より、けぶれる竹の根はひろごり、するどき青きもの地面に生え。」

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    2009年10月04日
  • 測量船

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    三好達治は大好きな詩人の一人。「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ。次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ。」  この二行詩『雪』はあまりに有名ですね。

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    2009年10月04日
  • 萩原朔太郎詩集

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    『月に吠える』『青猫』時代の詩がとても好きです。疾患の心理、絶対的孤独を感じさせる詩。オノマトペも独特で、とても魅力的です。

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    2009年10月04日
  • 新唐詩選

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    45年以上前に購入して読んだ。漢詩の知識が無く教科書を補填する意味で読んだ。解説がわかりやすかった。

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    2025年07月23日
  • 萩原朔太郎詩集

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    初めての詩集
    サクッと読めるものかと思ったら、一つ一つが全く違うテーマやイメージを持っていて、じっくり味わうものだと感じた

    特に気に入ったのは「竹」「天景」「松葉に光る」「蟾蜍」「虚無の歌」

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    2025年05月19日
  • 萩原朔太郎詩集

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    純情と陰惨

    いじらしくて、人間、という感じがする。上手く生きられずに吠える。悲しい、人間。
    北原白秋の序文があまりにも親密でもっと掘り下げたくなってしまう。

    かわいくて、不気味で、儚くて、なんて魅力的な人なんだろう。

    詩は慰め。

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    2021年07月12日
  • 萩原朔太郎詩集

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    ネタバレ

    全部は読んでいないが、月に吠える 抄が1番印象に残った。その中でも「悲しい月夜」「雲雀の巣」が印象に残った。「さびしい空の月に向って遠白く吠えるふしあわせの犬よ」というフレーズが雰囲気が想像できて感慨深いなぁと思った。もしかしてライトノベル「千歳くんはラムネ瓶のなか」も、この作品に影響を受けているのかなと思った。だって主人公の名前が「朔」だし、月の描写も書かれていたりするから。勘違いだったらすいません笑

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    2020年12月22日