【感想・ネタバレ】萩原朔太郎詩集のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年01月04日

本当に大好きな大好きな作品。
萩原朔太郎は繊細な感性と表現を用いて自分の孤独と影と向き合っていることが伝わる。

彼の初期の作品である『月に吠える』では醜い、堕落した、不自然なものを人間の本性の反映として捉れられている。敢えて醜悪な対象に孤独な自己を投影し、それを描写するために顔、死体や動物等、様々...続きを読むな隠喩を使用することで病や不安、他者と共有できない絶望という「孤独」の世界観を作り上げている。

『青猫』では馬や猫という存在を意図的に利用し、それらの影そのものに自身を投影することで苦しみながらも、それでも生きていかざるを得ない「孤独」の変化を描いている。

つまり、朔太郎は表面的な「一人」ではなく、本質的な、変化する「独り」を理解し、彼が見た「孤独」や「さびしさ」の姿が二作品を通して変わっていったことに、彼の独特な表現を通じて再現することができるのだ。

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Posted by ブクログ 2022年02月12日

やはり初期の作品群はすごい
どれくらいすごいのかというと紙面にまで緊張感がみなぎっている
月光に照らされた静かな水面に、言葉のしずくが一滴落とされると波紋がさっと広がる
詩的イメージの鮮烈さに心が震える

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年03月21日

人の世は不思議なものですな。
そして、生きるということは
とてつもない迷路を延々と進み
続けることなのかもしれませんね。

ページを繰るごとに、繰るごとに
わが身に降りかかる、陰鬱、絶望。
何者にも包まれぬ人間は
絶望そのものかもしれませんね。

それはたとい、どんな題材でも
寂しさを覚えます。
...続きを読むだし、美しきをとめには
その陰鬱は少し和らぎます。

異性の存在はそのこころに
安らぎを与える…はずでしたが
離婚しているんですよね。
実は。

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Posted by ブクログ 2013年01月29日

初めて詩集というものを読んだ。それまで文学と評論 長い文章ばかりだったので自分に詩を読む心があるのか不安だった。

朔太郎さんと相性が良かったからなのか それともやはり偉大な詩人だからなのか本当に素敵な物だった。言葉の響きが耳に心地よく情景が静かに流れていくようで

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Posted by ブクログ 2014年05月08日

やわらかな憂鬱にひそむ青ざめた影。
「贈物にそへて」「緑色の笛」など素敵な詩がいくつも見つかりました。
「愛憐詩篇」と「散文詩」抄は全部好きだ~。

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Posted by ブクログ 2011年08月28日

ああすつぱりといつさいの憂愁をなげだして、
わたしは柔和の羊になりたい、


散文も好き。「――情緒よ、君は帰らざるか」

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Posted by ブクログ 2009年11月26日

収録:「愛憐詩篇」「月に吠える」「松葉に光る」「青猫」「蝶を夢む」「桃李の道」「郷土望景詩」「氷島」「散文詩」

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

「月に吠える」で有名な萩原朔太郎の詩集です。

正直私は詩を完璧に理解はしてません。
しかし、なぜか萩原朔太郎の詩を読むと
心が落ち着くのです。

萩原朔太郎作品には賛否両論あると思いますが
ぜひ一度声に出して読んでもらいたい一冊です。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

病的に神経質、だからこそ繊細。悲しいというよりは、寂しい。
ひとりで俯いて歩きながら、ぽつり、ぽつりと呟いていく。それらが地面に滲み込んでいくのを見ては踏み、見ては踏み。
時には誰にともなく叫び、また下を向いて歩きだす。

そんなイメージです。的外れなことを書いているな、と言われると返す言葉もござい...続きを読むません。
でも、手放せない本のひとつです。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

冬、雨上がりの早朝。
林の中を一人で歩く。

そんな清清しさと孤独のあいまった気持ち、
これを読むといつもそういった気分になる。

鳥肌が立ちます。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

『月に吠える』の『竹』より抜粋。「ますぐなるもの地面に生え、するどき青きもの地面に生え、凍れる冬をつらぬきて、そのみどり葉光る朝の空路に、なみだたれ、なみだをたれ、いまはや懺悔をはれる肩の上より、けぶれる竹の根はひろごり、するどき青きもの地面に生え。」

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

『月に吠える』『青猫』時代の詩がとても好きです。疾患の心理、絶対的孤独を感じさせる詩。オノマトペも独特で、とても魅力的です。

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Posted by ブクログ 2021年07月12日

純情と陰惨

いじらしくて、人間、という感じがする。上手く生きられずに吠える。悲しい、人間。
北原白秋の序文があまりにも親密でもっと掘り下げたくなってしまう。

かわいくて、不気味で、儚くて、なんて魅力的な人なんだろう。

詩は慰め。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年12月22日

全部は読んでいないが、月に吠える 抄が1番印象に残った。その中でも「悲しい月夜」「雲雀の巣」が印象に残った。「さびしい空の月に向って遠白く吠えるふしあわせの犬よ」というフレーズが雰囲気が想像できて感慨深いなぁと思った。もしかしてライトノベル「千歳くんはラムネ瓶のなか」も、この作品に影響を受けているの...続きを読むかなと思った。だって主人公の名前が「朔」だし、月の描写も書かれていたりするから。勘違いだったらすいません笑

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Posted by ブクログ 2017年06月15日

病的な雰囲気も素晴らしいし、序文すら詩的で素敵だった。
青白いけれど情熱的な朔太郎の詩は生きることの美しさを教えてくれる。

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Posted by ブクログ 2017年04月02日

端的な感想は、孤独な変態っぽい。「旅情」「竹」「さびしい人格」「虚無の歌」あたりが好き。気持ち悪めの詩も多くて、この人頭おかしいなと思ったり。どこまでいっても寂しくて憂鬱な感じ。(実際に憂鬱って単語が頻繁に出てくる)室生犀星と北原白秋の序文も読めたので満足。

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Posted by ブクログ 2011年10月23日

講義用に心無しに買ったものだけど、大切なものになりそう。こころっていう題の詩でふいに泣いてきっとこれから読み進めるうちにまたふいに泣いちゃうんだろうね。教授に変な顔されてしまう…笑

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Posted by ブクログ 2010年06月11日

色で言うと「灰青」な萩原朔太郎の詩。
月に吠えるあたりがすごい好きです。
詩は苦手だけど萩原朔太郎は好き。高校のときもこのくらい好きだったら良かったのに…。

10.06.10

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Posted by ブクログ 2017年08月01日

僕にはこの詩集は暗すぎた。
しかし、ひとつ好きな詩を見つけた。

「こころ」

こころをばなににたとへん
こころはあぢさゐの花

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Posted by ブクログ 2013年01月12日

「詩はただ病める魂の所有者と孤独者との寂しい慰めである」表紙に書かれたこの言葉が秀逸だったので購入。そうでない詩も多数収録されているけれども、孤独感が伝わってくる詩が多いです。

この詩集は弟子にあたる詩人の三好達治選ということで萩原朔太郎の各詩集からの抜粋となっています。

平易な文章で歯切れが良...続きを読むく、センスのある分かりやすい直喩が光る詩が多い印象です。

各所に挿入されている各詩集の序文などから、作者の詩に対する真剣な想い、人生に対する倒錯した感情を読み取る事が出来ます。

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Posted by ブクログ 2012年05月20日

「月に吠える」は良い。「贈物にそへて」と「さびしい人格」がお気に入り。

その他はなんていうか、憂鬱もまだ素朴で単純だった頃の言葉という印象。それが普遍ってもんなのでしょうかね。

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Posted by ブクログ 2011年07月28日

「サウンド文学館・パルナス 萩原朔太郎詩集」 朗読:岸田今日子
岸田今日子の朗読が好きだ。恋の歌が多かった。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

高校時代、なぜか彼の活動についてちょっとした発表をさせられたことがあった。ずいぶん暗さの漂う人生だな〜と感じ、詩人として名を残した人はみんなこういうものかと思いこみ、以後詩を読んでみようというモチベーションが低下した思い出有り。今、中年にさしかかり、また読んでみようかなと思い始めたところ。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

『おわあ、こんばんは』
『おわあ、こんばんは』
『おぎやあ、おぎやあ、おぎやあ』
『おわああ、ここの家の主人は病気です』

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