西智弘のレビュー一覧

  • だから、もう眠らせてほしい

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    安楽死関連本。
    著者は緩和ケア専門医ということもあり、安楽死には否定的のようだ。

    また、安楽死関連本を出している宮下洋一氏との対談もあり、そこで宮下氏が「日本では安楽死を制定するべきではない」という考えだと初めて知った。

    著書の中に、
    「安楽死は美談」
    というフレーズが出てくるが、そうなんだろうか?
    違う気がする。

    日本で行われている鎮静という処置。
    「耐え難い苦痛」がある時に適用されるらしいが、この判断が患者の気持ちそっちのけで、医師や病棟などが決めるそうだ。

    「耐え難い苦痛」を感じてるのは患者本人なのに。
    誰の為の命なのか?
    誰の為の死なのか?
    なぜ患者が一番の弱者になってしまうの

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    2023年02月15日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    安楽死と終末ケアについて、どんなことが議論されているのかとてもわかりやすかった。立場が違ったり、自分や家族だったらとか、いくら考えても答えが出ない問題だなと。

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    2022年07月30日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    安楽死制度を作るべきか作らないべきかではなく、作ったとして使う人をどう減らしていくかという考え方は新鮮で納得出来た。また、海外の安楽死制度をコピーするだけでなく日本独自の安楽死制度を作るとしたらどんなものになるか考えさせられた。

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    2022年02月09日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    西さんの意見も偏ってる部分があるんやろうというか、たぶん今はまだみんな偏ってるように見えて、それはたぶん自分の知識の無さと、議論の成熟のしてなさの両方なんかな。
    もしこの制度ができたら自分はどう感じるんやろうか。
    少なくとも、今持続的な深い鎮静についてはとても魅力的に写ったりもしたいる。死に際には苦しみたくはないよね。
    なんにしろこの辺の話は、どうやったって全員にフィットは絶対せえへんし、最大多数の、みたいな話にしかならんやろうし、まだまだ議論されていくべき話ではあるな。
    そう考えると野崎さんのバビロンの自殺法みたいなんも変な話ではないよなー

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    2022年01月15日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    もし自分にその時が来たら、何を選ぶのだろう。
    医療において、治療方針やどのように死を受け入れる(選ぶ)のか、患者側が選べるようでいて、専門性の高さや倫理観から医療者側の意見の方が強く通ってしまうのは想像できる。
    死に方はつまり生き方とも言えるが、なぜ違う話と思われているのか。安楽死という死に方を導入するなら、社会の中での生き方、生きづらさの解消などの議論も必要になると思う。
    社会的処方という言葉は初めて知ったので、詳しく調べたい。

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    2021年08月05日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    本件のような状況には、自身も家族もなっていないです、
    ただ精神的に苦しく、もう人生諦めたいと思ってた今、
    未来をこんな風に考えて生きる人々と回りの人たちを知って
    苦しさに息がつまりました。

    先のことを考えたら、強くなれるのか。
    という、作中の言葉に絶句しました。

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    2021年07月04日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    医師が多方面にインタビューする本は珍しい。安楽死という重いテーマだが、いろいろな意見が出てきて投げ出さずに読めた。社会的に議論されていることがコンパクトにわかる点もよかった。


    2年後に読み直してみた。社会的というか、多様な価値観で決して統一されないなか、生死を考えることは数字では判断できないし、患者や医療者の人生そのものや価値観がかかわる大きなテーマと感じた。

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    2021年02月22日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    小説でありながら、筆者が緩和ケア医であることから、実写ではないかというリアル感もあった。
    2人の患者と起こる出来事、感情に、真摯に向き合う医師の存在が羨ましくもあり、自分がどう向き合うかも考えさせられた。

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    2021年02月11日
  • がんを抱えて、自分らしく生きたい がんと共に生きた人が緩和ケア医に伝えた10の言葉

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    ネタバレ

    がんで身内を失っているので、そうすればよかったのか、と気づくことが多かった。
    でもこんなに親身に民間療法や他の先進医療受けに行っても戻る場所を作ってくれるドクターばかりではないのも事実。

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    2019年07月07日
  • それでも、安楽死の話をするのなら

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    安楽死という制度について、論理をある一定仮決めをしながら、どのようにすれば実現可能かを論じている。

    私の中では死を自分で選べることは幸福であることだとなんとなく考えていた。生きることを選ぶように死も選べるのがよいと。

    現時点の自分は健康であり、死という解決策はあまりにも単純で分かりやすく、確かに甘美でもある。

    しかし、当事者となった時、本当に死という選択肢が生と同様に選べると提示されても、当惑しそうな気もする。正直その時にならないとわからない。

    そんなふうに、ぐるぐる考えた一冊だった。
    私個人としてはどちらかというと賛成の立場だが(死は自身で選べるべきと考える)、当事者の実態に即したも

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    2025年09月30日
  • それでも、安楽死の話をするのなら

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    前提として、著者は安楽死「反対」派の医師である。
    その上で、日本において制度を整備するためにはどのような手段が必要なのか、順を追って丁寧に議論を深めていく論調。
    私個人、介護に関わってきた身としては、医療的に手の施しようがない人というのはおり、「死」がその人を救う手段の一つである事に疑いの余地はないと信じている。
    そもそも、「生」「医師」に対して神格化しすぎではないか?生物は生まれた瞬間から「死」に向かっていくものであり、人も同じである。とかく簡単に延命が持て囃されているが、コロナの時に高齢者の命が優先され、救われる命が失われた事、本人の意思と関係なく延命をされた人たちがいた事を忘れてはならな

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    2025年05月04日
  • それでも、安楽死の話をするのなら

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    ネタバレ

    自死する人とは、不幸の具合はグラデーションでつながっている。死を選ぶことは正しいのか。
    安楽死制度の適切な運用には、緩和ケアの発展と均てん化(格差の是正)が必要。
    死とはなにか=肉体的な死、精神的な死、社会的な死。
    緩和ケアの到達点はないが、安楽死制度に対応したレベルはあるはず。

    日本社会は安楽死制度を運用できるほど成熟していないのではないか。
    患者の自己決定権は保護されているか。
    オランダでは、医療契約法で、医師の行為に対する要望は拒むことができるが、医師の行為をしない要望には答えなければいけない。
    余命要件と疾病要件は必要か。この制限を設けることで、対象者を少なくすることができる。諸外国

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    2025年04月22日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    人生の最期を選べる人と選べない人がいる。
    よい人生だったと言えるような日々の過ごし方をしたいと思う。
    死生観を持つことも大事。

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    2024年12月27日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    緩和ケア病棟は大変なんですね。患者の希望が本人抜きの会議のなか多数決でないと方針決定できずにしかも主治医はその情報伝達まで背負わされてて。パターナリズム嫌うのならオープンダイアローグではやれないのかな。

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    2023年05月06日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    ネタバレ

    持続的な深い鎮静の適応がどこにあるのかを、医師の視点から素直な調子で綴っている。耐え難い苦痛って何?身体的な痛みだけの評価でいいの?という率直な疑問を、実際の患者との対話を通じて、ある種妥協点を見出しながらなんとか解消していこうとしている。
    確かに本書の評価が高いのは分かる。
    ただ、結論ありきの文章に見えてしまい、用心して読みたくもなった。最終章のカンファレンスの場面も、著者の正当性が前提にあるように読めるため、多職種と対話をしているようには全然見えない。

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    2022年07月20日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    緩和ケア医の手による、安楽死と緩和ケアをめぐる事実に基づく物語。

    日本では安楽死に好意的な人が7割いるというけれど、安楽死と尊厳死そして鎮静、これらの違いをしっかり分かっている人はどれくらいいるのか。西医師がいうように、日本に合った形での安楽死はあった方がいいけれど、それを選ばずに済む努力が本当に必要だなと思う。
    法整備よりもっと重要なのは、その先の運用の部分だということ。そこの制度設計を上手く行わなければ、彼のいう「弱い人」が死に追いやられてしまう危険性があるのもわかる。

    この本に出て来るような末期がん患者の場合、QOLを脅かすような痛みや吐き気を緩和する術をとことん追求し、最後の最後で

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    2022年03月05日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    タイトルが余りにも強烈で手に取ってしまった本。
    安楽死制度について、緩和ケアの専門家の視点で語られる。
    様々な考え方があるんだな、というのを知ることができて良かった。

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    2021年03月06日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    安楽死を願った二人の若き患者と過ごし、そして別れたある夏に何が起こったか――。オランダ、ベルギーを筆頭に世界中で議論が巻き上がっている「安楽死制度」。その実態とは。緩和ケア医が全身で患者と向き合い、懸命に言葉を交し合った「生命」の記録。
    私は仕事柄、がんに限らず筆者と同じように「死」と向かいあう。だけど診療科の関係で緩和ケアとはほぼ関わらないし、医者の中では遠いところにいる。正直安楽死制度は個人的に必要だと思っている。かといって自分が主治医でその選択権を委ねられたら困るだろうけれど。自分が患者だったらその選択肢がほしいと思うだけだ。だけど、筆者の安楽死をできるだけ減らしたいという思いを抱えなが

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    2021年01月30日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    安楽死の是非を具体的な患者とのエピソードを元に著者の意見が書かれている。
    緩和ケアという選択肢と合法的な安楽死という制度を作るかどうか。

    耐え難い苦痛というものは誰観点なのか、身体的/精神的なのか、という安楽死や鎮静薬の投与基準とすることができるのか など新しく考えることが多かった。

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    2020年11月03日
  • だから、もう眠らせてほしい

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    ネタバレ

    一度読むだけでは腹に落ちなかった。
    まずは、所々に出てくる著者の所感について、理解できない。例えば「あぁまた失敗したなと思った」と書いてあっても、どう失敗だったのか飲み込めない。もちろん後に解説もない。
    主要登場人物2名の死についても、海を見ながら余韻を残す描写で終わる感じが、小説かよ!とツッコミを入れたくなる。そういうちょっとしたズレが蓄積していくのが、読みにくい。

    そして、主題の一つとも言える安楽死と緩和ケアの違いが、本を読んでますますわからなくなった。本では鎮静の適応があるかどうか、医療者で議論している。これは複数の医療者の納得が得られれば、際どい鎮静も行われるということだ。白か黒かの

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    2020年10月16日