ラディゲのレビュー一覧

  • ドルジェル伯の舞踏会
    でぇえ…本当に20歳(執筆している間は10代)でこれを書いたの、すごいな……自分が20歳の頃なんて思い出したくもないから比較はしたくない(できない)が…「早熟」なんて言葉では括れない才能な気がする…

    解説も読みごたえあって面白かった、何となくコクトーと仲良かったみたいなイメージしかなかったからもう...続きを読む
  • ドルジェル伯の舞踏会
    久しぶりに素敵な小説に出会えました。
    登場人物の心理描写を1人の語り部が優れた洞察力でもって豊かに表している
    中でも三角関係という泥々な恋愛シーンは殆ど少なく、主人公は2人の夫婦を丸ごと愛しているように思える所から思いやりに溢れるシーンがたくさんあり、癒された。
    クライマックスのセリユーズ夫人にマオ...続きを読む
  • 肉体の悪魔

    フランス文学。
    第一次世界大戦の時期にも重なってくる約100年前にラディゲが著した。

    結末にショックを受ける。
    誰にとっても救われない淋しく切ない恋の物語。

    戦争というのは直接的なだけでなく、間接的にこんな不幸の爪痕も残すのか。

  • 肉体の悪魔
    少年の愛と性欲に翻弄され葛藤しながらもがく心理状態がすばらしく描写されている。そのなかに時に恐ろしい冷酷さも入ってきて、人間の底知れぬ怖いものも垣間見える。
    コクトーといいラディゲといいこの時期のフランス文学いいですね。
  • 肉体の悪魔
    お話の内容は単純でした。でも主人公の感情が痛いほど伝わってきて、その単純さをいい意味でぶち壊した。ラディゲが私と同じくらいの歳でこの小説を書いたなんてとても思えない…。深すぎます。

    こんなにすごい小説久しぶりに読んだ気がします。次はもう少し大人になってからまたこの本を手に取りたいです。
  • 肉体の悪魔
    本文に描かれる恋愛観が、私のものととても似ていた。
    そのため、「僕」の持つ嫉妬心や残酷さが表出するたびに、私自身の本性を暴かれているような気分になった。
    ラディゲは約100年前のフランス人だというのに、現代の日本にも通じる「人を捉える力」を持っていたのだろう。
    男の内面に向き合える本。
  • 肉体の悪魔
    引用。

    僕はマルトにキスをした自分の大胆さに呆然としていたが、本当は、僕が彼女に顔を寄せたとき、僕の頭を抱いて唇にひき寄せたのはマルトのほうだった。彼女の両手が僕の首に絡みついていた。遭難者の手だってこれほど激しく絡みつくことはないだろう。彼女は僕に救助してもらいたいのか、それとも一緒に溺れてほし...続きを読む
  • 肉体の悪魔
    フランス文学は読みにくくわかりにくい、という偏見がありました。
    コクトーとか、ちょっと苦手で。
    でも、この本はすごく読みやすく、共感もでき、面白かった。
    若いな、と。
    向こう見ずで、刹那的で、疑い方も愛し方もまっすぐで。
    おなかに子供ができたと知って、男は逃げ出すのかと思った。
    そうでないところに真...続きを読む
  • 肉体の悪魔
    話の展開はそんなにないものの、独特で美しい比喩表現があちこちにあって言葉選びに感心してしまった。
    第一次世界大戦中で、夫不在の家が多かったとはいえ、不倫に対して双方の家族の対応が甘すぎる気もしたけれど、当時このようなことはよくあったのか。
    早熟だけど未熟な15歳の心理表現がすごい巧みだった。
  • 肉体の悪魔
    【本の内容】
    第一次大戦下のフランス。

    パリの学校に通う15歳の「僕」は、ある日、19歳の美しい人妻マルトと出会う。

    二人は年齢の差を超えて愛し合い、マルトの新居でともに過ごすようになる。

    やがてマルトの妊娠が判明したことから、二人の愛は破滅に向かって進んでいく…。

    [ 目次 ]


    [ P...続きを読む
  • 肉体の悪魔
    悪魔の姿を忠実に描いている。愛し合っているはずなのに、男性になぜ裏切られたのかわからない人はスウェーデン人の娘のエピソードを読めば腑に落ちるだろう。
    ふと冷静になればマルタについてもまた悪魔を飼って命を投げ出したようなものかもしれない。
    人は無心で悪魔と共に生きる。
  • 肉体の悪魔
    三島が憧れていたと知り、手にとった。
    単純な筋ながら、引き込まれた。
    最後の一節が特に印象深い。

    ただ、新訳だからか、少し言葉が軽い感じがした。
  • 肉体の悪魔
    ラディゲって10代でこの小説を書き上げたんですよね。
    恐るべし…

    ストーリーライン自体は、ありふれたものなのですが。
    作者の深い洞察にかかると、とんでもない傑作に昇華してしまうんですね。

    「悲しいのは、命に別れを告げることではない。命に意味をあたえてくれるものと別れることだ。愛こそが命な...続きを読む
  • 肉体の悪魔
    ありきたりな内容のはずなのに、結局引きこまれて最期まで読んでしまった。

    それが古典というものが持つ力なのかな、と思わされた。
  • 肉体の悪魔
    主人公が人妻と道ならぬ恋に堕ちる、というあらすじそのものはありふれたものだけれど、この作品の背景には絶えず「戦争」という非日常が影を落としている。破滅の先を見てみたいという取り憑かれたような衝動、破壊を目にする時の高揚感、「子ども」というレッテルと自身の内側の感情とのギャップ。エロスとタナトスの甘美...続きを読む
  • 肉体の悪魔
    人を愛することの喜びと哀れさ。2人の関係はどうなるのかとドキドキしながら読む。タイトルはこうだけど、性描写は一切なし。
  • 肉体の悪魔
    自分が心の中で取り留めなく思っていたことが、はっきりと文章として描写されていて、共感できる箇所が度々あった。感情描写が緻密な作品だと思う。文体が硬質なので大人びた印象の主人公だが、彼もマルトも精神が幼い(と言うか年相応?)のように思う。
  • 肉体の悪魔
    ■学び(見たもの・感じたもの/テーマ)
    (1)恋愛とは、各々のエゴイズムがぶつかり合うこと。ぶつかり合うことによるこの衝撃は何にも勝り、魅惑的な甘味をもって人間の心身を支配する。

    (2)フランス文学には、恋愛における人間心理を精細に分析する伝統(心理小説)がある。「精神の純潔」をテーマにしたもの、...続きを読む
  • 肉体の悪魔
    これはいいですね。不倫をしているってだけなんですけど。
    たたみかけるような心理描写はいいですね。好きです。
  • 肉体の悪魔
     17か18歳でこのような文章を書けるのは驚嘆に値する。たしかにこう言うことができるだろうが、もっと年月を経てから書かれた作品であってもこの文章は驚嘆に値するだろう。おしくもラディゲの生涯は20年という速さで閉じられたのだが。神は優秀な者をはやく手元に置きたがるなんて、ガラにもなく惜しい思いをする。...続きを読む