ツルゲーネフのレビュー一覧

  • はつ恋

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    ネタバレ

    青年が年上女性に恋する話。ツンデレな女王様って感じだった。多くの男子を侍らせてたけど、恋した相手は既婚者っていう思ったより泥沼な話だった。でも文章が綺麗なおかげですらすら読めた。
    父親が鞭でその子を打って、主人公の元に鞭を無くして帰ってきた時に、鞭を「捨てた」っていうのは、なんか、深い…!!と思った。

    ー良いと思った部分ー
    いったい何をあてにしていたのだろう?みすみす自分の前途を台なしにするのが、どうして怖ろしくなかったのだろう?そうだ、とわたしは思った、ーこれが恋なのだ、これが情熱というものなのだ、これが身も心も捧げ尽すということなのだ。.....そこでふと思い出されたのは、いつかルーシン

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    2025年05月07日
  • 父と子

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    ツルネーゲフの初恋からこちらを手に取りました。


    貴族的な時代は終わったのか?父と子とその友人達の議論も興味深い。
    心の内をこうも表現する事ができるなんて!
    と感心しながらページめくってます。

    緩急もある構成で読みやすいのでオススメです。

    恋に落ちてもそれを許容しないブレーキを数行で表してて面白い。

    読みやすいのでロシア文学初挑戦ならこの作品いいと思う。

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    2025年03月22日
  • はつ恋

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    この小説はツルゲーネフの実際の体験をもとにして書かれています。自分が恋した女性が実は父の愛人だったという、もし実際にそういう場面に直面したらかなりショックを受けそうな内容です。 物語としても非常に面白い『初恋』ですが、ツルゲーネフの恋愛観を知る上でも非常に興味深い作品となっています。 分量も文庫で100ページ少々と気軽に読めるものとなっています。 ツルゲーネフの代表作『初恋』、とてもおすすめな作品です。

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    2024年08月15日
  • はつ恋

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    歳上の女性に恋をして翻弄される男の子〜ロシアバージョン

    自分の恋心、嫉妬心に振り回されているあたりは単純だったけれど、彼女の恋心に気づき、その変化に気づき、ライバルたちの立場が微妙に変わってきて、とうとうその相手を知り、そして、それ以降がとても魅力的で、名作として読み継がれる意味を知る。

    もっと若い時に読んでいたらきっと違う部分に惹かれていたかもしれないけれど、今だからこそ、この最終二章に釘付けになる。

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    2024年02月12日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    終始不穏な雰囲気でそれがすごく刺激的で読む手が止まらなかったです。
    読んでいる最中に、主人公の父親に対する宗教的な尊敬が、主人公の純粋さを表していると思いました。また、若さゆえの身内を疑わない姿勢もよかったです。
    ジナイーダは、周りから好意を寄せられているにも関わらず、既婚者である主人公の父親と関係を持ち続けているのも、若さゆえの自己犠牲の表れ、それすらも楽しんでいると感じました。
    ジナイーダと関係を持つ男性が存在している手がかりが色んなところに散りばめられており、先の展開を想像しながら読むのが楽しかったです。中盤、父親の死んだ年齢だったり、愛する人にすでに恋人がいた時は相手を殺す、みたいな会

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    2023年11月25日
  • はつ恋

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    だが、情熱はある
    茜色に焼かれる
    最近見た二つの作品に出てたので気になって読んだ

    なんでもできる
    そう思わせる力が青春にはある
    逆にそう思えるうちは青春なのかもしれない

    また読みます
    ロシア文学は、というか海外文学は比喩か多い上に難しい言葉が多くてちょっと苦手です
    精進します

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    2023年06月13日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    思ってたより読みやすかった。
    当時のロシアの歴史的背景は分からなかったけれど興味深く読めた。

    魔性の女ジナイーダ、いくら叡智で美人でもこんなモテるのはむしろ恐ろしい、
    ウラジミールと今同い年だけど、彼の序盤のジナイーダへの想いは未熟で幼いものに感じられた。
    彼にとってはジナイーダが恋した相手が実の父だということより、自分が崇拝してやまず、絶対に敵わない、神聖視していたジナイーダも恋をすると弱くて脆いただの女になってしまうことの方がショックが大きかったのではないかと思う。
    終盤は死について多く触れているように、ジナイーダがウラジミールの父に恋をした時に見せた弱さの延長線上に死があったからかなと

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    2023年05月17日
  • 父と子

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    登場人物が多くて、その上に名前がコロコロ変わるから最初の方はこいつ誰だ!?ってなった。

    バザーロフがオジンツォーワに初めて会う時、そわそわしてるシーンがお気に入り。ニヒリストでデータしか信用しないぞ僕は!ってキャラなのに、美人なオジンツォーアに会うとソワソワしちゃう。
    最初はなんか微妙な登場人物だなって思ってたけど、この辺りからバザーロフが好きになった。

    バーヴェルペトローウィチが嫌な奴じゃなくて、イケメンで礼儀正しいって設定なのが良いね。
    作者のあとがき曰く、ツルネーゲフは登場人物一人一人に敬意を払ってたらしい。決闘で死ななくて良かった。

    最後バザーロフが呆気なく死ぬのはどう言った意味

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    2023年05月04日
  • はつ恋

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    「わたしはまだほんの赤ん坊だった…」

    観念する16歳の初恋に閉塞な社会が背景にあるのではないか。生涯独身を貫いた作者の姿が垣間見れる。

    不安定な心情に粗暴な自然描写が
    抒情豊かな物語に昇華させた。

    初恋の余韻が人生の道程を
    予感させるようだ。

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    2022年06月08日
  • はつ恋

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    すっっっっっごく良かった。
    アンナカレーニナは楽しめなかったのにこれはめちゃくちゃ面白かった。
    ロシア貴族のフランスかぶれなかんじとか久しぶりに思い出したわ。
    読み終えてやっぱりロシア文学すごいな、いいな、偉大だなって思った翌日(今日)にロシアがウクライナ侵攻して憂鬱。ロシア頭おかしい。

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    2022年02月24日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    こてこての海外古典を時々読みたくなる。ガーディアン1000作品である「初恋」を堪能。ツルゲーネフの自叙伝らしい。ウラジーミル(16歳)は隣に越してきた年上の公爵令嬢ジナイーダ(超美人の21歳)に恋をする。彼女は公爵家ではあるが貧しい。ウラジーミルは母の莫大な財産で裕福な家庭で育つ。ジナイーダはプライドが高く、ツンケンしてウラジーミルを手玉にとる。時々キスされたりして舞い上がる。彼の最大の恋敵は父親であることを知る。金・権力で女性を折檻する父親への尊敬、憤怒。さらにジナイーダの父への恋心、何とも切ない。⑤

    絶対にジナイーダは私には恋をしないだろうなぁ。強引で豪傑なこの父親のようにはなれないなぁ

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    2022年01月30日
  • 父と子

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    これは傑作です!!!
    言わずと知れたロシア文学界の巨匠の一人・イワン・セルゲーヴィッチ・ツルゲーネフの代表作『父と子』。
    僕は、ロシア古典文学にちょっとはまっていてフョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキーやレフ・ニコラエヴィチ・トルストイの傑作を読み漁ってきましたが、実はツルゲーネフは初読みなのです。ですから今回は心して読ませていただきましたよ。

    『父と子』ですが、ロシア語の原題では『Отцы и Дети』となります。
    英題だと『Fathers and Sons』になっていますが、原題に忠実に訳すと
     『父親たちと子供たち(いずれも複数形)』
    となります。
    『Дети』は英語だと『C

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    2020年11月21日
  • 父と子

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    (01)
    ロシアに過ごされるひと夏の物語(*02)である.人物たちや彼女ら彼らの関係は様々ではあるにせよ,基本的には,二人組という単位があって,どのようなペアが組まれるのか,あるいはそのペアと別のペアが接近し,また3人組や5人組へと変奏されることもある.約30章からなる物語で,中盤の第14章の舞踏会のシーンにおいて人物たちは最もざわめいてはいるが,前後の章では,親子(父と子,母と子),兄弟姉妹,恋人未満たち,友人たち,夫婦たちという単位に還元される.そのなかでは,バザーロフとパーヴェル・ペトローウィチとがとりもつ関係は,遠い関係ともいえるが,社会的対立の様相は,この二人の関係に極まっている.

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    2020年01月19日
  • 父と子

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    ツルゲーネフの最高の作品である。父たちと息子たちの世代の対立が柱としてあり、ニヒリストとはなんぞやの描写も興味深くおもしろい。それぞれの人の心のあり方を緻密に積み上げて、新しい時代に変わりつつある背景が浮かびあがっている。正に今の日本で読まれるのが望まれる。

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    2015年03月08日
  • 父と子

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    ネタバレ

    本書は、ニコライやパーヴェルら父の世代(古い貴族的文化)とアルカージイやバザーロフら子の世代(新しい民主的自由的文化)の思想的な相違と衝突によって描かれている。ニヒリストである主人公バザーロフの持つ否定と破壊。しかし意志と知識を持ち合わせ前に進むエネルギーを持ち、かつ人間味も兼ね備え、そしてそれらが悲劇的に融合していく。

    いつの時代にも、世代間には、相違があるだろうが、それを子の世代、父の世代がそれぞれどのように寛容になれるか、人間の器を問われますね。

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    2011年10月23日
  • 父と子

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    全然違う時代にかかれたのに主人公の若者たちに共感しまくり。なんかすっげーわかるわ・・・もうとりあえず古い価値観は全て否定したい!みたいな。そして分かり合えない父と子。大人と若者。いつの時代も存在するギャップってやつなんですね…。名作は時代を超える。たぶん。

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    2009年10月04日
  • 父と子

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    バザーロフにどっぷり浸かってました。ツルゲーネフの無常観みたいなのは凄く好き。ロシア文学は犬猿していたのですが、これにてはまりました。

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    2009年10月04日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    初恋の時に味わったような感覚が美しく文章化されている。しかしヒロインはとんでもない曲者…。そんなヒロインでさえ恋に落ちると、あんなふうになるのも面白かった。何というか行間に色々なものが詰まっている本だったように思う。

    鞭で打たれるところはもはや恋ではなく、愛とも言えるのではなかろうか…。

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    2025年05月08日
  • はつ恋

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    登場人物の思惑とか、思考そのものがとてつもなく気持ち悪く感じますが、常人でも理解できるような描写も多々あり、作品に入り込みやすかったです。魔性の女、どの時代にも、どの土地にもいるものですね。

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    2025年01月24日
  • はつ恋

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    写実的、あるいは自然主義的文体による主人公の少年の初恋を扱った小説。著者固有のヴィジョンが色濃く反映されているように思う。恋とは何か、青春とは何かを考えさせてくれる一冊。

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    2024年08月09日