ツルゲーネフのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原題 Первая Любовь
Все было кончено.
終わるのは決められてたんじゃないか、
それならほんのちょっとだけ救われる。
Все цветы мои были вырваны разом и лежали вокруг меня, разбросанные и истоптанные.
これって散った恋を完璧に表しますね。
綺麗だけど、喪失だけの、心象の風景。
少しでも、関心をひこうと無理をして、
好きすぎて、怖くて、何もできなくて。
ずいぶん子供だったと今ならわかる笑
でもいつか、それを伝えられるときが、
くるといいかな。いや、やっぱいいや。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読書会の題材として選定された一冊。
語りの主体であるウラジーミルと同様、彼の父親も初恋だったのではないか、という意見が出たことが面白かった。たしかにまだ若いウラジーミルはともかく、子を持つ親としてあまりに年端も行かぬ少女に入れ込みすぎているという感覚は否めないため、なかなか説得力のある説ではなかろうか。
個人的には医者で皮肉屋のルーシンのキャラクターが好きだ。世の中を冷めた目で見、ウラジーミルにもキツい言葉を投げかけるが、彼もほかの男同様にジナイーダにお熱であることを考えるとその矛盾と人間らしさが愛らしくさえ感じられる。
ジナイーダの奔放さ、それに振り回されるウラジーミルたちの振る舞いはフィク -
Posted by ブクログ
19世紀ロシアの小説です。
16歳の少年ヴラジミールが
近所に越してきた5歳年上の公爵令嬢ジナイーダに恋をするお話。
ジナイーダはたいそう美しく、慕う男たちも多い。
そんななか、どんどん胸を熱くしていくヴラジミールなのだが・・・。
ちょっと笑ってしまう箇所もありましたが、
全体としてロマンティックだし、一気読みで味わってしまうこと推奨です。
恋の感情を、読者の心中にたちのぼらせるような、
ささやかに再体験させるような
(もっと夢中に読書するなら、ささやかどころじゃないのですが)、
そんな恋愛小説になっている、半分くらい読んでの感想。
残りの半分を読むと、ぐっと甘く苦くなりました。
文学 -
Posted by ブクログ
2007年03月04日
「マイ・ボス☆マイ・ヒーロー」というとても好きだったドラマにツルゲーネフという作家が出てきて以来、何かその作家の作品を読みたいな、と思っていました。たまたま池袋サンシャインで開催されていた古本市で『父と子』の文庫本が6冊ぐらいあったので、一冊買ってみました。
ニヒリスト故に何もかも切り捨てるバザーロフは、自分の頭が考えることと心が感じることの葛藤に苦しみながら、最終的に自らも切り捨ててしまったのかもしれません… 対してアルカーヂイとカーチャの恋模様はワトーの絵画のようにふわふわとしていて、自分の考えに固執するバザーロフが哀れにさえ感じられます。
おそらく初めて -
Posted by ブクログ
ネタバレとても普遍的な話で、表現も詩的で、今に至るまで読み継がれている理由がよくわかる一作。
はつ恋の興奮や一喜一憂、青春の一回性や美しさ、恋の奥深さや残酷さ、人生というものの哀愁を書いている。
恋愛について改めて向き合おうと思い手に取ったが、やはり恋愛は苦しく哀しいものであるという感想を得たため、僕の恋愛に対する臆病さはまだ当分残存しそうである。
ジナイーダはそりゃかわいいが、罪な女である。
76 自分は、この人の目から見ればほんの赤ん坊なのだーと、わたしはしみじみ思い知って、ひどく辛い気持がしてきたのだ!
109 僕は、すっかり知っています。なぜあなたは、僕をおもちゃにしたんです?、、なんのた