ツルゲーネフのレビュー一覧

  • はつ恋

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    原題 Первая Любовь

    Все было кончено.
    終わるのは決められてたんじゃないか、
    それならほんのちょっとだけ救われる。

    Все цветы мои были вырваны разом и лежали вокруг меня, разбросанные и истоптанные.
    これって散った恋を完璧に表しますね。
    綺麗だけど、喪失だけの、心象の風景。

    少しでも、関心をひこうと無理をして、
    好きすぎて、怖くて、何もできなくて。

    ずいぶん子供だったと今ならわかる笑
    でもいつか、それを伝えられるときが、
    くるといいかな。いや、やっぱいいや。

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    2023年07月24日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    19世紀ロシア文学。青春小説に分類されそう。
    爽やかな青春ものかと思っていたら、途中から雲行きが怪しくなり、最後は苦い思い出として描かれていた。
    ハッピーエンドにしない、男女のドロドロした描写は、ロシア文学や北欧系の作品に共通しているのだろうか。

    父親の最期やジナイーダのその後は明らかにはされていない。しかし、おそらくはジナイーダが父親との子を身籠り父親を強請る。父親が動揺したまま病死もしくは自殺したのだろう。

    読み終えてから知ったが、主人公の家庭環境は作者の幼少期をモデルにしている。なかなかに救いのない家庭だなと思える。

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    2023年06月26日
  • はつ恋

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     自分を自分自らのものにすること。
     恋心というモノは限りない自己救心であるのではないか。他者への好感の際限を突破し、何者にも代え難いモノであると思いなし、全てを犠牲にする。
     惚れた弱みとはよく言ったものだ。いつだって男性は女性に敗北を喫するものである。

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    2023年03月23日
  • はつ恋

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    他にも言っている方がいたけど、痴人の愛っぽいな〜と思ったりしながら読んでた

    恋情って本当にどうしようもないけど、だからこそ甘美なのよなあ、綺麗事だけじゃつまんない。この物語を読みながら重ねられる記憶があることはとても幸福だと思った

    誰が相手であっても恋はされるよりする方が幸福だなあと思った(その渦中はね)、それに陰鬱な雰囲気が掛け合わされているのも好みだった

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    2022年12月14日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    読書会の題材として選定された一冊。
    語りの主体であるウラジーミルと同様、彼の父親も初恋だったのではないか、という意見が出たことが面白かった。たしかにまだ若いウラジーミルはともかく、子を持つ親としてあまりに年端も行かぬ少女に入れ込みすぎているという感覚は否めないため、なかなか説得力のある説ではなかろうか。
    個人的には医者で皮肉屋のルーシンのキャラクターが好きだ。世の中を冷めた目で見、ウラジーミルにもキツい言葉を投げかけるが、彼もほかの男同様にジナイーダにお熱であることを考えるとその矛盾と人間らしさが愛らしくさえ感じられる。
    ジナイーダの奔放さ、それに振り回されるウラジーミルたちの振る舞いはフィク

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    2022年10月02日
  • はつ恋

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    はつ恋ってこんな重い内容だとはつゆしらず、、、
    清々しい気持ちにはなれませんでしたが、はつ恋の痛みが後からひしひしと伝わる内容でした。
    意外な恋敵っ

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    2022年08月29日
  • はつ恋

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    160年以上も前に書かれたものとは思えないほど、現代に通ずる内容だった。こんなはつ恋は辛い。最後の方は身を切られる思いだった。

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    2022年07月29日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    ジナイーダは自分が魅力的なのを理解していながらも 決定付ける物は無くて、故に周りの男たちを言いなりにする事でどうにかして自尊心を保っていたのではないかと思うシーンが幾つかあった。
    父親の描写が無いのも異性に執着する理由なのでは無いかと思ったのと父親と同じくらいの年齢の異性を肉感的に見てしまう点にやはり寂しさを感じた。

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    2021年12月08日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    160年以上前に書かれた物語なのに昼ドラのような面白さ。笑
    人の恋愛感情は何百年経とうと結局一緒なんだなと考えてしまった。

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    2021年11月23日
  • はつ恋

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    19世紀ロシアの小説です。

    16歳の少年ヴラジミールが
    近所に越してきた5歳年上の公爵令嬢ジナイーダに恋をするお話。
    ジナイーダはたいそう美しく、慕う男たちも多い。
    そんななか、どんどん胸を熱くしていくヴラジミールなのだが・・・。

    ちょっと笑ってしまう箇所もありましたが、
    全体としてロマンティックだし、一気読みで味わってしまうこと推奨です。

    恋の感情を、読者の心中にたちのぼらせるような、
    ささやかに再体験させるような
    (もっと夢中に読書するなら、ささやかどころじゃないのですが)、
    そんな恋愛小説になっている、半分くらい読んでの感想。

    残りの半分を読むと、ぐっと甘く苦くなりました。
    文学

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    2025年07月03日
  • 父と子

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    観念を重点を置き、世界を変えようとしない親の世代。

    対して、若い世代は行動することを重点ををおいた。

    これは、先に観念を作ったもの達がいたから、次に繋がったのではないだろうか。

    世界は日々進歩している、前進するたび、過去のことは古く考える。
    しかし、過去があるからこそ、新しいものが生まれるのだと知りました。

    また、恋愛感情は必要ないと、考えていても人は誰かに恋をして、最後に求めるのは安心、恋したものを選ぶのだと思いました。

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    2014年05月30日
  • 父と子

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    新時代の子たち、旧時代の父たちの衝突をテーマにかかれたもの。この主人公?バザーロフがニヒリストの元祖。功利主義者で、現実主義者で、観念的なものはなんの役にもたたない!というバザーロフだけど、なんかかわいい。ロシア文学の大御所をとってかわいいは失礼だけど。笑
    恋愛なんてロマンのさいたるものをもちろん愚弄嘲笑するけど、やっぱり感情には逆らえなくて、葛藤して、だからすごく歯がゆい結果に。でも、最後には……

    友人アルカージイの恋との対比もおもしろい。

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    2013年01月29日
  • 父と子

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    初恋を読んだ頃はまだロシア文学に本格的に触れる前だったので感動は薄かったのだけど、この物語にはとても感動しました。

    物語の展開にも文章にも一切の無駄がなく、描かれる自然や人物は素晴らしく魅力的。

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    2012年01月13日
  • 父と子

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    作者は詩人
    物語を俯瞰的に眺めながらの進行におどろき。
    作者のすごさを感じた。
    当時のニヒリズムはまだまだ甘い。ニヒリズム的な黎明期だったからか。
    考えが甘いと思った。

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    2011年07月28日
  • 父と子

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    他人の親の悪口をいうのは止めましょう。従来の親子意識に加え、貴族意識が絡まってくるので、この時点で小説のネタとしては合格なのだろう。父と子のやりとりはもどかしい。でもあるんだよな、こういう感じ。みんな仲良くしてよね。

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    2011年05月08日
  • 父と子

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    農奴解放という歴史的な1862年に書かれた作品。

    初めて主人公に「ニヒリスト」を配し、この言葉を確立させたと言われる。これも「ニヒリスト」=「短絡的な無神論」ではなく、
    硬直した思想や論理に現実的な考え方で臨む重要性を謳っている。

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    2010年12月07日
  • 父と子

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    はじめてのツルゲーネフ。知人に薦められて読む。
    予想に反して、ニヒリストの話であることに驚く。
    ロシア文学は、ドストエフスキーにしてもこの本にしても、政治的・改革的な熱情の発言が多い。

    すがすがしい本。

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    2010年10月23日
  • 父と子

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    ロシア文学は登場人物の名を覚えるのに苦労するとのことだが、この小説は登場人物が少なくそんなこともなかった。
    時代背景が窺える。
    幸せについても考えさせられる。

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    2009年10月07日
  • 父と子

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    2007年03月04日
    「マイ・ボス☆マイ・ヒーロー」というとても好きだったドラマにツルゲーネフという作家が出てきて以来、何かその作家の作品を読みたいな、と思っていました。たまたま池袋サンシャインで開催されていた古本市で『父と子』の文庫本が6冊ぐらいあったので、一冊買ってみました。
     ニヒリスト故に何もかも切り捨てるバザーロフは、自分の頭が考えることと心が感じることの葛藤に苦しみながら、最終的に自らも切り捨ててしまったのかもしれません… 対してアルカーヂイとカーチャの恋模様はワトーの絵画のようにふわふわとしていて、自分の考えに固執するバザーロフが哀れにさえ感じられます。
     おそらく初めて

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    2009年10月07日
  • はつ恋

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    ネタバレ

    とても普遍的な話で、表現も詩的で、今に至るまで読み継がれている理由がよくわかる一作。
    はつ恋の興奮や一喜一憂、青春の一回性や美しさ、恋の奥深さや残酷さ、人生というものの哀愁を書いている。
    恋愛について改めて向き合おうと思い手に取ったが、やはり恋愛は苦しく哀しいものであるという感想を得たため、僕の恋愛に対する臆病さはまだ当分残存しそうである。
    ジナイーダはそりゃかわいいが、罪な女である。

    76 自分は、この人の目から見ればほんの赤ん坊なのだーと、わたしはしみじみ思い知って、ひどく辛い気持がしてきたのだ!

    109 僕は、すっかり知っています。なぜあなたは、僕をおもちゃにしたんです?、、なんのた

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    2025年10月28日