野崎まどのレビュー一覧

  • 小説

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     野崎まどの『小説』を読んで、私は「小説」という虚構そのものへの理解をより深めることができた。

     虚構という概念については以前、ユヴァル・ノア・ハラリ氏の『サピエンス全史』や『NEXUS』を通じて学んでいた。認知革命によって人類は「虚構を生み出し、それを信じる力」を得た。物語は人を結びつけ、ホモ・サピエンスをして大きな集団行動を可能にした。その力に私はすでに驚嘆していた。

     だが『小説』を読んで、私はさらに一歩深いところに気づかされた。物質の世界にはエントロピーという限界があり、私たちは素材以上のものを増やすことはできない。けれど虚構の世界、すなわち物語の中では、すべてが無限に広がっていく

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    2026年01月29日
  • 小説

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    休日の朝、少しだけ読もうと表紙を開けたら止まらなくなった。最後は全く予想外の、とんでもないところへ連れて行かれてしまった。

    思いを文章にできる小説家はすごい。
    私は読むだけ。楽しいから読む。
    読書だけでなく、登山も、スポーツ観戦も、その他の事も好きだから楽しむ、それでOK。

    ところどころくすりと笑える文章もよかった。
    私の中の『意味』が増えたはず。

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    2026年01月29日
  • 小説

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    ネタバレ

    なんだかとても美しかった。

    ジャンルもあらすじも知らないで読み始めたので、どんな方向に話が進むのか分からず少しそわそわした気持ちで読み進めた。
    秀才として成功していくかに思えた内海が「ただ小説に没頭するのみで何も成さない人」と自分を評価するようになっていくのが辛く、それでも外崎を支え続ける姿が切なかった。
    それが後半で思いもよらない展開を見せ、小説に魅了された2人が見つけた結論に涙した。どういう感情なのか自分でも分からないけど、ただ泣いた。

    奇しくも、書評を集めた本を読んだ直後だったので、「ただ読むだけでいい」という言葉が一層に響いたのかもしれない。
    小説を読んで、ただ面白かったと思うのも

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    2026年01月25日
  • 小説

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    二人の少年が髭先生のもとで小説を読んで×5参ります、のお話(?)。

    小説とは何であるか?、何故小説を読むのか?、謎めいたモジャ屋敷の主人・髭先生の正体とは?、少年たちの友情物語、後半ちょい複雑で過幻想的に感じたけど、いい終わり方でステキなお話だった。

    『ばけばけ』の話なども出てきたり。

    場面転換があっても行間をあけていないのには意味があったのだろうか。
    連続性とかそういうこととかなのかな。

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    2026年01月24日
  • 小説

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    「人生で読めてよかったBEST10」に入れざるを得ない。タイトル負けしない、恐ろしい名作だった。
    まず、テーマに喰らった。次に、未体験の文体と展開にエグられた。クライマックスをめくる頃には、ヘトヘトだったけど、不思議と、爽快さもはらんだ読後感。

    読書好きはもちろん、何かをする際、その「意味」を(他人から以上に、厄介なことに、自分自身が一層に)問いがちな現代において、凡人として苦悩している感覚がちょっとでもある人間であれば全員、体感しておくべき物語だ。

    思い出したのは、宮崎駿の映画たち。特に『君たちはどう生きるか』。問われていることを逆から辿って、青年期を織り交ぜちゃうと、この『小説』に辿り

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    2026年01月24日
  • 小説

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    この小説の内容を完全に理解することは幾度か読んだとしてもかなり難しいと思うけれど、この小説の"意味"、小説というもの自体の"意味"は妙に理解した気でいる。

    読む前と読んだ後でこの本の"外"見は何ら変わりないのに、読み終えた後この表紙がとても輝いて見えるようになった。"内"側が変わっただけで。

    はじめ主人公・内海は現実で想像するとなかなか堅いイメージで、そんな人物の目線で物語が進んでいくため堅苦しい雰囲気を醸し出していたけれど、かつての友人・外崎の登場によって一気に和やかになったように感じた。
    読み進めていくうち

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    2026年01月13日
  • 小説

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    小説を読むことが好きだ。新書、実用書、伝記、専門書、情報を得るための読書にはあまり興味は持てなくて、子どもの頃からひたすら虚構の物語、小説を読んできた。
    本作の主人公・内海集司も小説を読む。ひたすら読む。私ごときの及ばぬ激しさひたむきさで小説を読む。読書家の少年から読書しかしない青年となり、大人になってもなお、読書の時間を奪わない最低限の労働だけをし、読むために生きている。
    そして、読む側から書く側へと移行した友人が賞を取ったその日、「君は書かないの?」と軽く問われて彼は問い返す、「読むだけでは駄目なのか」と。

    「読むこと」の不毛さと豊かさの板挟みに苦しむ主人公・内海が陥る境地は、極端ではあ

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    2026年01月06日
  • 小説

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    ネタバレ

    これは確かに、『小説』だなぁと思った。主人公内海と友人外崎が髭先生との出会いで紡がれていく物語。それは大それて大袈裟で壮大でフィクションではあるけれど、ちゃんと私の中で意味になっているんだなと思った。この本を読んだ後はもっと小説が読みたいなぁ、と思った。
    野崎まどの小説は初めてよんだが、文体が面白いなと思った。他にも読みたい。

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    2026年01月05日
  • GOAT Summer 2025

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    最高に面白いし!紙の質や色も可愛くて
    お気に入りの1冊になりました
    こんな安くて申し訳ない!
    工夫が 楽しい♥️ 読み進めるのが楽しい

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    2025年12月27日
  • GOAT Summer 2025

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    BS番組「あの本読みました?」の文芸誌特集で取り上げられているのを見て興味を持ち、まずはこの第2号を取り寄せました。

    朝井さん、一穂さんをはじめとする既読の作者だけでなく、名前は知っていても未読の作者もずらーッと並ぶラインナップで、「もっと読んでみたい」という気持ちが駆り立てられました。

    特に今号では「悪」をテーマにした短編に引き込まれました。話の中身も紙質を含めた本の装丁も興味深く、ウキウキしながらページを捲っていきました。

    雑誌をこんな気持ちで読むのは、幼いころに手にした漫画の月刊誌以来ではないかなと思ってしまいました。第3号の方ももちろん手に取りたいと思います。

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    2025年12月16日
  • GOAT Summer 2025

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    黒の紙が素敵
    もちろん表紙も素敵だけど
    中の紙の黒は素敵すぎる
    黒の紙にシルバーの文字
    ゾクゾクしすぎる
    そのうえ
    どのお話もゾクゾクしたし
    のめりこめた

    思った

    前作の特集愛より楽しかった
    どうやら私の中では
    愛より悪が勝っているらしい

    そして
    GOAT をつい買ってしまうのは
    一枚一枚の紙が素敵だからかも
    紙の力は偉大
    だから本はダンゼン紙派


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    2025年12月12日
  • GOAT Summer 2025

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    ネタバレ

    気になったところからつまみ読み。

    三浦透子さんのエッセイ、これは時を置いてまた読みたい。
    私も、”自分の倫理観を育てる努力”を見習って実行しよう。
    また、三浦さんがいつか振りがざすかもしれない大きな刀とやらを見てみたい、そんな気もしている。

    最近、短歌を読み始めた。
    千早茜さんのエッセイ中にある日記を読みながら、この感覚短歌になりそう、と思う箇所についつい付箋を貼った。
    歌を沢山読みたくなった時、まずは日記を認めてみる、その中からこの感覚忘れたくないと思う場面を短歌にしていく。
    旅に出たら、やってみよう。

    掌編とはなんぞや、それも知らずに読んだ方丈貴恵さんの「落書き」。
    うん、掌編を知ら

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    2025年12月07日
  • GOAT Summer 2025

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    ネタバレ

    絶対値段のケタが違ってると思う。5,100円と言われても納得の内容の濃さ…!3ヶ月くらいかけて読みきった。
    文芸誌自体ほぼ読まないのだが、いろんな作家さんをお試しで読めるところが最高。ここから次の読書につながりそう。
    黒い紙がきれいで、やぎもかわいいです。

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    2025年11月27日
  • 小説

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    ネタバレ

    物語のように進む話が後半から変わっていった。ファンタジーかと1度ため息をつきはしたが、それは“1人の読者”として知って損は無い、そんな教えのようなものでした。

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    2026年01月18日
  • GOAT Summer 2025

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    510円でこんなにたくさんの作品を楽しめるなんてコスパが最高すぎた。
    私が一番刺さったのは「落ち着いて」。
    正しいって本当に正しいんですかね?と読者に問いを投げかけるような短編だった。
    印刷や紙にも拘ってて、物として手元に置いておきたくなる文芸誌。

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    2025年09月27日
  • GOAT Summer 2025

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    ネタバレ

    1号も楽しかったので、2号は視界に入るだけで読むのが楽しみでワクワクする。

    普段文芸誌は、目当ての作家さんの作品しか読まなかったが、GOATは最初から飛ばさずに読んでいる。
    毒のある小説が好きなので、今回の「悪」というテーマはどの作品も面白い。

    まだ読み途中だけど、今のところ特に好きな作品:

    ・木爾チレン「あの子にしか行けない天国」
    女性は18歳になったらⅠかⅡを選ばなければいけない。Ⅰの生き方は平均寿命45歳だけど、永遠に老けない。妊娠は卵子凍結・体外受精すれば30歳まで可能。Ⅱの生き方は今まで通り老化するが平均寿命95歳、自然妊娠50歳まで、卵子凍結・体外受精は60歳まで可。
    18歳

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    2025年09月26日
  • GOAT Summer 2025

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    この本キッカケで色々な作家さんを知ることが出来た!ここで気になった作家さんの単行本にも興味が湧いて読書の幅がどんどん広がる!

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    2025年09月01日
  • GOAT Summer 2025

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    まず510円でこの量の多さ本当にバグってる!
    紙もこだわってるから紙がオススメです。
    短編でほとんどの作品が読み切りだから時間無い忙しい時も1日1つとか読めるし凄くいい。
    悪の方が好みかなと思って買って大正解。
    「あの子にしか行けない天国」の続きが気になって仕方ないです。めっちゃ面白い世界線でした。

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    2025年08月15日
  • GOAT Summer 2025

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    本当にいくら考えても、「510円なの?本当に?」と思います(笑)

    そして作家さんも有名で豪華な方々ばかりなので、当たり前に面白い。

    次はテーマが「美」とのことで、次もとても楽しみにしています!!!

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    2025年08月09日
  • GOAT Summer 2025

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    前号のテーマ『愛』の誘惑には勝ったのに、今号のテーマは気になりすぎて、つい買ってしまいました…

    気になる作品から読む、ということができない私
    最初から順番に読んだんですけど、面白くって…!
    初めましての作家さんも読めてとても満足
    これで510円…
    信じられない…

    これから愛も読もうと思います

    朝井リョウさんワールド全開で面白かったし、紙のこだわりも素晴らしい
    カツセマサヒコさんも、面白いですね

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    2025年08月09日