恩地三保子のレビュー一覧
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大富豪ゴードン・クロードが戦時中に死亡し、莫大な財産は若き未亡人が相続した。
戦後、後ろ盾としてのゴードンを失った弁護士や医師らクロード家の人々は、まとまった金の必要に迫られ窮地に立たされていた。
“あの未亡人さえいなければ”
一族の思いが憎しみへと変わった時・・・戦争が生んだ心の闇をポアロが暴く。
(当書裏表紙あらすじより)
解説を読んで初めて知ったんですが、クリスティー作品の中後期には本作のようなタイプが幾つかあるんだそうです。
クリスティー作品の超有名作品「ナイルに死す」もそのタイプに入るそうで、そのタイプとは「ドラマ性の高いミステリー」なのだそうです。
曰く、「事件がなかなか起きない -
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若い未亡人と再婚した大富豪のゴードン・クロード。彼は一族の生活を支えており、一族全員が彼の庇護のもとにあった。だが、彼は空襲で死亡し、財産は全て若い未亡人のロザリーンが継ぐことになった。それ以来、一族の生活費の支出は、実質的にロザリーンの兄のデイヴィッドの許可が必要になった。「彼女さえいなければ」戦争が人の心を闇にしていく。ポアロは空襲から避難した場所で居合わせたポーター少佐から、アフリカにいる彼の友人ロバート・アンダーヘイと彼の不幸な結婚についてや、その妻はその後ゴードン・クロードの妻となったが、アンダーヘイがまだ死んでいないかもしれないことを聞く。
狭い村での人間関係の絡まり、戦争という -
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短期集中アガさんの最終回。
たぶん未読であろうと思う。
ポアロもの。
遺産相続がらみ殺人。
状況証拠や動機で真っ黒の女性の嫌疑を晴らす。
女の嫉妬やらプチロマンスもあり。
思ったよりもおもしろかったな~。
でも、こんなのわからんわ。
反則ではないけど、イエローカードでもないけど、注意ぐらいは受けそうじゃないか。
読者への挑戦みたいなのがあるわけじゃあないからいいっちゃいいんだけど、あれの犯人とトリックを当てるのは無理。当てようとして読んでないからいいけど。
何の気なしに著者、つまりアガさんの経歴みたいなのを眺めてみたんだけど、ちょっと笑った。
「~嵐のようなロマンスののちに結婚した。」 -
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【ポアロ】
解説に「この本を手にしている方は、かなりの重症のクリスティー・ファンだろう」と書いてある。解説者もこの本は「四十数冊目くらいのクリスティー本」らしい。
私もこの本でクリスティー48冊目で、ポワロ作品は自分の好きなタイプはほぼ読み終わってしまった。
だから残りのポワロ作品になかなか手が伸びず、かなり久しぶりのポワロ。
ここからのポワロは自分の苦手な作品が続くので、どこまでいけるのか自分に挑戦。
大富豪ゴードンが戦災で亡くなる。
亡くなる直前に若い娘と結婚し、巨額の財産は彼女のもとに行くことに。親族は複雑な思いを抱く…。
いつまで経ってもなかなか事件は起こらない。
登場人物は全員大 -
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登場人物は資産家の未亡人、その甥と姪、未亡人の寵愛を受けている娘、医師と看護婦2人。
甥と姪は将来を約束した仲だが、未亡人の世話をしている娘を見て、甥の気持ちが揺らぐ。
ほどなくして、未亡人が亡くなり、姪が遺産を相続するが、甥との仲は破綻する。そんな中、娘が殺されて、犯人として姪が逮捕される。医師は姪の無実を信じて、名探偵エルキュール・ポアロに調査の救いを求める。遺言を残さず亡くなった未亡人、若いながら遺言を残して殺された娘。姪に不利な状況が積み重なるなか、姪が本当にやったのか、それとも濡れ衣なのか、ポアロの調査が始まる。登場人物とポアロとの会話から、真実が見つけだせるのか、姪は本当に無実なの -
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婚約中のロディーとエリノアの前に現われた薔薇のごときメアリイ。ロディーが彼女に心変わりし、婚約は解消された。エリノアの心に激しい憎悪が湧き上がり、彼女の作った食事でメアリイが死んだ。犯人は私ではない!エリノアは否定するが・・・嫉妬に揺れる女心を、ポアロの調査が解き明かす。
クリスティお得意の男女のもつれが引き起こす殺人事件、と思いきや?という展開。誰がどう見ても犯人はエリノアが怪しいので、さすがに犯人は違うんだろうと思うものの、動機がはっきりしないので全然分からなかった。しかしロディーのろくでなし具合にはイライラしたね。こんな男と結婚しなくてエリノアは正解だと思うよ。普通なら被疑者だから手の