恩地三保子のレビュー一覧

  • 杉の柩

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    1940年の作品。
    エルキュール・ポアロシリーズ長編18巻目。

    あらすじ
    大富豪の老女ローラ・ウェルマンの姪であるエリノア・カーライルは、親戚で幼なじみのロディ・ウェルマンを深く愛しており、2人は婚約していた。ウェルマン夫人の遺産を狙っている娘がいるとほのめかす匿名の手紙が届いたことがきっかけで、エリノアとロディは夫人の館を久しぶりに訪れる。館の門番の娘のメアリィ・ジェラードをウェルマン夫人は可愛がり、教育を受けさせたり面倒を見ていた。ロディは、美しいメアリィを一目見た瞬間、彼女に夢中になってしまい、それを知ったエリノアはロディとの婚約を解消する。その後、ウェルマン夫人が遺言を残さず亡くなり

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    2025年05月11日
  • 杉の柩

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    これ面白い!トリック、動機、伏線回収どれもワクワクした。楽しかった。命懸けの殺人だったね。ポアロはやっぱり天才だ。

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    2024年10月24日
  • 杉の柩

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    ネタバレ

    うーん面白かった!久々の星5つでございます。

    証拠的にも動機的にも黒としか思えない状況をどうひっくり返していくのか。
    あらゆるクリスティーランキングで、”派手ではないが傑作”と名高い今作を、ついに読むことができました。
    あらすじから、エリノアが(おそらく)犯人でないことは明らかなのですが、それを抜きにしても彼女のような女性はとても好みなキャラクターです。クリスティー作品に時々出てくる、知性と品があって自立した女性にめっぽう弱いんだよなぁ。
    そしてへっぽこ探偵な私は、「エリノアでないならロディしかありえないのでは?!」と早合点していたため、最後の最後に明かされる謎解きにはびっくり仰天。ポアロさ

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    2024年09月18日
  • 杉の柩

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    恋愛要素が強めのミステリー小説。
    恋愛のドキドキ感とその中で巻き起こる事件のドキドキ、両方のドキドキが味わえる一冊でした。

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    2024年07月27日
  • 満潮に乗って

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    親族全員を庇護していた大富豪ゴードン・クロードが若い娘と結婚した直後、遺言状を更新しないまま死亡した。残された遺族たちは、ゴードンの援助なしには生活できなくなり……。
    ポワロシリーズ23作目→

    戦時中という環境下、頼り甲斐がある独身貴族の突然の結婚、そして死。残された若き未亡人には厚かましい兄がついていて……とまぁ、揉めそうな要素盛り沢山な設定。それをキャラごとに上手く盛り上げるクリスティの手腕たるや。上手い……ほんとにこの女王は人間ドラマを描くのが上手い。→

    そして、しっかりとトリックもある。上手い……二重三重と驚きがあり、ドラマが盛り上がり、きちんと締める。ポアロが今回もチャーミング。

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    2024年07月22日
  • 満潮に乗って

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    ネタバレ

    戦後の不穏な雰囲気が濃厚な作品。
    クリスティは戦争のことを書きたくないのかなと思い込んでいたけれど、こんな作品もあったなんて知らなかった。
    各々の生活、思想だけでなく、物語を動かす三角関係さえも戦争の影響下にあるように思える。
    トリックは当時の電話交換など少しピンとこなかったので、再読したい。

    戦禍ではもてはやされ、通常の社会では受け入れられないディビットの、暗い魅力が余韻で残る。

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    2024年04月05日
  • 杉の柩

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    ネタバレ

    エリノアが状況証拠通り、実は犯人だったという結末もあるかな、(近年流行った某ミステリーを想起)という疑惑が拭えないまま一気読み。
    枝葉と思えた情報が真犯人に繋がっており、本当に見過ごせない。
    愛憎関係の機微が物語に厚みをもたらしており、「ナイルに死す」が好きな人はきっとお好みかと思います。

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    2024年03月09日
  • 杉の柩

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    ネタバレ

    おもしろかった
    医師がいいキャラで好き メインヒロインも好き
    確実に黒と見える状況をひっくり返す逆転劇が鮮やかだった

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    2024年02月24日
  • 杉の柩

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    “冷静沈着で、常に溺れない人物”
    他人から見たらそう見えても、その人の心のうちはその人しかわからない。
    特に“苦しさ”は……
    人からどう見られているか、そういう人ほどよく感じてしまい、その人たちの期待を裏切らないようにしてしまう、この物語の中心となる人物。
    その人の、心の声が聞こえてくるような小説……。

    ひょっとしたらポアロ作品の中で一番かもしれない(まだ未読があるけど)。

    裁判の場面、事件発生時の描写、ポアロによる主要人物への聞き取り、最後の謎解き、謎解きの後の情のあり方。

    すべてにおいて満足。

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    2024年02月11日
  • 杉の柩

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    ネタバレ

    本気で誰かを好きになったことのある女性には、刺さるなんて言葉では足りないほど、心が抉られる作品でした。
    それでいて、シリーズの中でも読み進めやすい部類に入ると思います。

    嫉妬を表に出すまいとするエレノアに対して、そんなに自分を殺さないで欲しいと思わずにいられませんでした。
    気高くて、情熱的な女の子なのに、婚約者のロディがそういう女を好まないという理由で、いつも冷静に振る舞ってきたのかと思うと、ロディに石ぶつけてやりたくなりました。
    メアリイも実はとんだ腹黒なのかと思いきや、健気で優しい女の子で、どちらもただただ可哀想…。

    ホプキンズが「ピンクのバラが刺さってしまった」という腕の傷を見つけた

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    2022年12月07日
  • 杉の柩

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    111108さんのポアロおすすめ5から、ようやく読みました!

    犯罪自体は恐ろしくも、上流中産階級の優雅なセリフ、タイプの違う美女2人の描写が心地よく、うっとりしながら読み進めた。
    実は強い情熱を秘めたツンデレのエリノアが大好きになってしまったので、ラストはほっこり。
    そしてトリックにはびっくり!まだ2作しか読めてないけど、ポアロシリーズの犯人、体張る人多いな。

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    2022年11月28日
  • 満潮に乗って

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    ポアロシリーズではこれと「カーテン」を最後に残しておいたのは、タイトルがなんか惹かれなかったから。
    でもこんなに面白い本、意図してないとはいえあとに残しといてよかった!
    どんな予想も全て裏切られた。
    オススメを聞かれたら間違いなくBEST5に入れます。

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    2022年03月28日
  • 杉の柩

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    ミステリとしてはもちろん、愛憎劇、法廷ものとしても楽しめた。作家の脂が乗り切った、という表現にぴったり。発行年順に読んでいて、今が一番読み終わるペースが早い。

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    2023年12月25日
  • 満潮に乗って

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    ネタバレ

    英語の表題だと分かりやすい。
    taken at the flood
    floodというと、洪水かと思っていたが、
    波が押し寄せる、満ち潮もの状態なのかもしれない。

    潮の満ち引きに関するいろいろな言葉が引用されていた。
    どれも読んだことがない文献なので、いちど確かめようと思う。

    ロザリーンが、性格がよいことになっていたので、読み進みやすかった。
    味方したくなる人間と、味方したくない人間とがあるのは仕方がないことなのでしょうか。

    結果としては味方していた2人は犯人でなかったのでよかったが、
    結果はハッピーエンドとはいえないのだろう。

    遺書が結婚で無効になるが、その場合は全

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    2011年08月14日
  • 杉の柩

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    証拠集めではなく、会話から真実を探ってくのが読んでいて楽しい!同じ人物なのに、人によって全く違う印象だったり、少しずつ嘘をついていたり。犯人は、「そうか〜なるほど」でした。

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    2025年11月23日
  • 満潮に乗って

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    ポアロはプロローグから登場するけど殺人が起きるまでがけっこう長い
    それまではロマンスと人間ドラマがおもしろいから読むのには飽きなかった
    ヒロインのリンのキャラクターに感情移入できるかによってラストの評価は別れそう

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    2025年11月17日
  • 杉の柩

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    ネタバレ

    聴く耳を持つものにとっては、真実同様の価値があります。ときには、真実以上の働きさえします。」 人は嘘をつく。不都合な事実を隠すためであったり、誰かを守るためであったりと理由は様々。それらを紐解くことてポアロは真実を導き出す。一番不利な立場にあったエリノアが最後まで嘘をつかなかったことが、ポアロを最も悩ませていたという仕掛けがとても良い。

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    2025年10月21日
  • 杉の柩

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    シンプルな事件と思わせておいて、あれよあれよと見える視点がガラリと変わるテンポの良さがたまらない。自分も探偵と思って読んでいけば解けそうなくらい文章に真相がしっかりと描かれているのがすごい。いつもながらそこそこページあるのにあっという間に読んでしまう。

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    2025年09月09日
  • 満潮に乗って

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    ポアロ長編はやはり面白い!殺人者の一登場、殺人者のニ登場、今までと異なる展開にワクワクした。解説者も書いていたけど、アガサクリスティーは誰が被害者になるかを想像するのも楽しい。

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    2025年04月16日
  • 杉の柩

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    アガサクリスティの攻略本を読んだので、ドラマは見ていて原作を読んでいないものから読んでみました。登場人物がカタカナだとわからなくなることがありますが、ドラマで見た後だと役者で考える事が出来て、わかりやすいと思います。
     東野圭吾のミステリーを大分読んだので、クリスティはいつも時間がかかるのにサクサクと読めました。相変わらずの面白さでした。

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    2025年02月17日