水城水城のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者初読。KU。
水城水城『雨森潤奈は湿度が高い』は、ただの学園ラブコメに収まらない、深い余韻を残す物語である。雨に濡れた校舎を舞台に、感情を隠さず吐露する潤奈と、飄々としながらも確かな芯を持つ詩暮の対話は、どこか詩的な響きを帯び、読者を強く惹きつける。湿度の高さという表現は、彼女の重さではなく、むしろ豊潤な感情の厚みを示しており、そのしっとりとした存在感が物語全体を包み込んでいる。
さらに印象的なのは、心理描写の緻密さだ。潤奈が創作への渇望と恋情の間で揺れ動く場面には、青春特有の痛みと切実さが凝縮され、誰もが心の奥に抱える「諦めきれないもの」への共感を呼び起こす。背景として描かれる音楽や -
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ネタバレ 購入済み
推しキャラ回
今までのようなドタバタハーレムラブコメ→バトルイベント発生→マスクを外した煉子が解決的な展開ではなく、最初から最後まで鋭利メインの巻です。
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Posted by ブクログ
最初は「なんだこの中学生の妄想を具現化したような作品は」と思っていたのだけど。それが結果的に「クラスメイト全員が殺人犯」という重い設定を軽くしていたため、まあありかなと(それを抜いてもところどころチープな印象が拭えないが)。
殺していないもの。殺せないもの。殺さざるをえないもの。殺してしまうもの。さらにいえば最後で仄めかされていた「愛ゆえに殺すもの」は「殺すために愛を求めるもの」とも対比になっていて、二巻以降面白くならないわけがない……と思う。
珍しく続きを買う気になったラノベだった。ちなみにこれまで二巻以降も買ったものはハルヒ、俺妹、大魔王、はまち、ISだからそう考えると本当に珍しい。 -
購入済み
女どもへの復讐、などと書いてあると物騒ですが、普通に自分の人生を転落させたいじめっ子や犯罪者への復讐ものでした。死神まで協力してくれてるけど、最後どこに着地するのやら。主人公がちゃんと成仏できるといいんですが。