村上健司のレビュー一覧
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妖怪に詳しい方々が、
トークイベント「ひどい民話を語る会」を開催した後、書籍化したもの。
民話ってその土地に伝わってるお話ですよね。
それは、作家の話じゃなくて、世間話に尾ひれをつけて、
夜な夜な囲炉裏ばたで子どもにせがまれて爺婆が面白く話して聞かせたエンタメだったんだ、と。
だから、いい加減な終わり方したり、他にも似てる話と混ざってしまったり、聞かせる相手が喜ぶからシモネタになっちゃったり、と素人っぽい雑さもあってひどい話になっちゃう。
イベントのそのまま書籍化されたらしく、対談形式でツッコミが入ったり、楽しい雰囲気が伝わってきます。
さくさくっと読めますが、いっぱい笑っちゃうので1人の時がいいですよ。 -
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水木しげるの“妖怪千体説”を基に、古来より語り継がれてきた様々な妖怪の特徴、出没地域、参考文献などといった詳細な情報をコンパクトにまとめた妖怪事典。水木しげる先生の作品や画集では判らなかった元となる資料や、どこまでが創作された情報なのかも明記されているため、大人向けだけど初心者向け。そして文庫版というハンディサイズな点も手を出しやすいポイント。ただし、内容はあくまで初心者向けの資料集という体なので、単純に水木しげる先生の妖怪画を楽しみたい人は別の『日本妖怪大全』をお薦めする。
『妖怪ウォッチ』や『ゲゲゲの鬼太郎』などから妖怪に興味を持ち始めたけど、何から読めばいいのかと悩んでいる人には、まずこれを薦めたい。 -
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糞尿屁、小学生が好きな下品な盛り上がりがこんなにもあるんだぞという、全国物産展のような本。トークテーマごとに章が区切られているので非常に読みやすい。
巻頭巻末の文章が素晴らしくよく、トークイベントをそのまま書籍化したものだが、この2つの文章で挟むことで本としての深みを出している。巻頭は「話が面白い人はなぜ面白く話せるのか?」。巻末は「ひどい民話の存在意義について」と、本内容を読まなければ何を言っているのだ?と言うものだが、非常に深く、実になる内容である。(ここで言う実は糞ではない)
本やテレビ等を通じて伝わってくるお話は非常に整備されて健全であるが、悪く言えば毒がない。果たしてそれで本当に良いのであろうか?人にエンターテイメントを提供する人であれば愚問だろう。
あ、こんなに下品でいいんだ。起承転結がなくても相手を笑わせればそれでいいんだ。と会話や読み聞かせるお話は気張らなくてもいいと馬鹿馬鹿しくなるほど理解できる。そんな本だった。 -
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【一言感想】
学術的な価値は無いかもしれない民衆が作り上げてきた芸術作品
娯楽の無かった時代に子ども達を楽しませる手段として先鋭化されてきた民話
今も昔も子どもはシモネタを好む傾向があるのか、昔の民話では思いの外取り上げられているけれど、そういう作品は民俗学者から敬遠された結果遠ざけられた作品は多いそう
「子どもが喜んで面白がってくれりゃいいか」で創作されているので、オチも無ければ謎が残ったままの話が多いが、キレイにまとまっていないから話として何度も聞きたくなったり、自分流にアレンジをしていくことで無数に民話が生まれていった側面もあるのだと本を読んで思いました
民話をくだらない話だと切り捨ててしまうのは簡単だけれど、話し相手を喜ばせるために元となる話から面白ポイントを自分流に抽出して誇張する緩く適当な与太話は現代でも通じる所があると思う。 -
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2020〜21年頃、判で押したように「同じ時期、同じ場所」へ修学旅行に行っていた当地の小学校も路線変更を余儀なくされたと聞いた。
コロナ禍のためである。
中止にするのはしのびないが、人が大勢集まるところに子どもたちを連れて行くのはリスクが高すぎるという判断で、学校により時期もまちまち、行き先は近場の史跡がある場所などになったようだ。
テーマパークを楽しみにしていた子たちはさぞやがっかりしただろうが、先生たちにとっても苦肉の策だったはずだ。
一方で、"地元の史跡"みたいな場所には(近すぎて)あまり行かないもので、この体験をきっかけにして「車で2時間ほど走ればこんなに面白い場所があったんだなあ」と感じた子もいた、かもしれない。
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本書は、妖怪好きなら誰もが知るお二人プラス「怪と幽」編集者氏の珍道中を綴った一冊である。
ただし、コロナ禍のため(あと多分予算の関係もあって)「遠出はできない」という縛りの中、都内からまあまあ離れずに行ける妖怪関係のあちらこちらを訪ねる、という趣向。いきおい、範囲は関東圏内という感じになる。
そして、妖怪関係の場所はいっぱいあるのだ。
みんな大好き河童の傷薬伝承の地からはじまり、おじさん3人が(一般人から見ると)不審な振る舞いを炸裂させつつあちこちをうろつき、熱く議論したりするのである。都内でもそこここにある"七不思議スポット"などは、全てが妖怪に関係する場所でないため厳選しければいけなかったようだが、その地に古くから伝わる伝承などを丁寧に紐解いていくと見えてくるものも多くあるようで、興味深い。
編集者氏が多田氏(「多田」って入れたら予測変換で「克己」が表示された我が辞書!)の奇行を期待する場面も含め、珍道中としか言いようのない妖怪旅が繰り広げられる模様が面白すぎる。淡々と綴る村上氏の文章も面白い。多田氏のマニアックすぎるコラムはマニアックすぎて妖怪成分が薄い私にとっては、ちょっと置いていかれる感も。
道中合流する京極御大の姿に「おお"妖怪馬鹿"再演か!?」と期待したけど案外あっさり。笑
元々関東者の私にとって、足を伸ばせる範囲内にいろんな妖怪関係の場所があったんだなあもっと早く知りたかったなあ、と思わせてくれる一冊だった。
また、時代の流れとともに伝承の場所がわからなくなっていたり、人の手が入らなくなって荒れ果ててしまうなどの残念な記述もあり、諸行無常を感じた。
妖怪好きならぜひ。ただ、コロナ禍真っ只中の大変だった時期が思い返され、苦い気持ちが蘇る方もいるかも。
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私の地元には、今から知ってみるとけっこう面白い歴史的な地域があるらしい。「ブラタモリ」で、タモリさんが自分がよく知る場所に興奮している姿を見て、ああ知らないって勿体ないことなんだなあとも。
コロナ禍は本当に大変で、つらい思いをした人もたくさんいた出来事だったが、そんな機会でなければ県内の史跡を訪れる機会がなかったかもしれない小学生たちのうち、かつてその地に生きた人たちの営みに関心を持つ子が生まれてくれたらそれもまたひとつなのかもしれない、と思っている。 -
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村上先生の妖怪スポット本には大変お世話になっている。妖怪大好き、聖地巡礼·フィールドワーク楽しい!というオタクにはかかせない情報をくださるので手放せない。
その村上先生と、多田先生、編集者による妖怪珍道中。奇行?謎発言?の多田先生、それに文句のある村上先生。
途中京極御大も参加しているのだが、強行軍が過ぎて居たか居ないか…御大の本のインパクトとはまったく間逆な影の薄さ。これは帯のキャッチコピー詐欺なのでは…。
とまれ、現地での調査でしかわからないこと、現地の人との交流で得られる知られていない情報など、生のフィールドワークならではの発見や楽しさが読み取れて楽しい。
本で知識を得るのはもちろん重要だが、現地を歩くこともまた重要というのがよく使わってくる。
久しぶりに妖怪めぐりでもしようかなろ…というアウトドア?な気持ちになった。
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「桃太郎」の冒頭で、お婆さんが洗濯に行くのは一体なぜ?
みんなが知っている昔話の裏側には、くすっと笑えるような「ひどい」民話が存在している。
そんなお話を語った伝説的トーク集の文庫版。
京極夏彦をはじめとした作家・妖怪研究家たちが、各地に伝わる「ひどい」民話を語るトーク集……座談会? を本にしたものです。
本当に色々な意味で「ひどい」話が多く、下ネタ多数。といっても、主に糞尿・屁に関する話で、つまりえっちい方ではなくばっちい方。
それぞれが持ち寄ったとっておきの「ひどい民話」に、ひどいひどいとツッコミを入れ、似たようなこんな話もあると披露し、とても楽しそう。世の中、なかなか表に出ないわけの分からない話がいくらでもあるものだ……。
こうして色々な話をきいていると、民話というのは本当にどんどんその家向けにローカライズされていくものなのだなというのが理解できる気がします。
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大スター京極夏彦のもとにつどいし三銃士、という風情だが、
いや元「妖怪馬鹿」の3人(京極夏彦 多田克己 村上健司)に、若い黒史郎が加わりましたよ、ということだろう。
MBSラジオ「松原タニシの恐味津々」の、
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で、聞いていたのを、ようやく本で読んだかたち。
いちいち書かないが、面白かった!