前半は少しダラダラとした展開だったが、後半は非常にスリリングでおぞましい展開が続く。
主人公は会員制のSMバーで働く22歳のミチ。ミチが幼馴染みのタミーと出会い、『地獄へ堕ちよう』という裏サイトを覗いた事から、次々と事件が起こる。次第に明らかになる『地獄へ堕ちよう』の秘密…
金原ひとみの『蛇にピアス』も、ぶっ飛ぶような身体改造の描写。悪魔的な凄惨な殺人は、ウイリアム・ヒョーツバーグの『堕ちる天使』を彷彿とさせる。
デビュー作にして、横溝正史ミステリ大賞受賞作。荒削りではあるが、かなり力のある若い作家がデビューしたものだ。