あらすじ
この真相、絶対予想不可能――。僕の彼女は「嘘つき」たちに殺された。廃墟探索ツアーで訪れた無人島で死んだ最愛の人・美紀。好奇心旺盛で優しい彼女は事故に遭ったのだ。僕は生きる意味を喪い、自堕落な生活を送っていたが、美紀と一緒に島にいた女と偶然出会いある疑いを抱く。美紀は誰かに殺されてしまったのではないか。誰かが嘘をついている――。嘘と欺瞞に満ちた血染めの騙し合いの幕が開く。
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Posted by ブクログ
残念ながら嘘を見抜くことはできませんでした……。
まさかあの人が嘘つきだったとは……。
よくある構成って言えばよくある構成だけど、全く想定していなかったので、してやられた。
そして、してやられた、嘘に。
何人もの人生を狂わせた嘘。
何人もの人生を狂わせた人。
なんて罪な人間なんだ。やばい。
面白かった。
Posted by ブクログ
廃墟探索ツアーで訪れた無人島での最愛の恋人の事故死を不審に思う高辻と、ツアー中に起こった首吊り死体の謎を探るハンドルネーム「ノラニンジン」と彼女を手伝う「カントク」が交互に語られ、次第に真相に迫って行く様子にわくわくする。復讐の為に容易く殺人に手を染める高辻の一途な狂気と逸脱。トリックにも騙された。
Posted by ブクログ
うーん…
普通に面白かったかな。
読み進めていってもなかなか先の展開が読めなくて、最後まで飽きずに読み終われた。
ミキという女の子と出会ったばかりに、最初から最後まで高辻裕樹がただただ哀れで惨めだったな。
救われない結末が可哀想だった…。
Posted by ブクログ
世の中は思ったよりも平和で、人は思ったよりも狂ってるという感じ。一途な男の復讐話と思いきや、ただの哀れな結末。恋人も大概だけど、恋人失った男に擦り寄る友人もなんだかんだと醜いなぁ。
Posted by ブクログ
恋人を廃屋ツアーで失った青年が1年後その事故について再度調べ始める話。廃屋ツアーと青年の調査が交互に書かれてて、真相が気になるし、青年の行動も目を離せなくなる。そしてまんまとタイトル通り私は嘘を見抜けなかった。
Posted by ブクログ
一部ネタバレ。
菅原和也さんの作品は「あなたの罪を数えましょう」のグロ描写とミステリーがガッツリ握手してたのが好きで本作を取ったのですけど…
この作家さんの色というのが見えにくいような気がします。もう少し他のも読んでみよ。
「棺の中に生者はいらない」「さあ、地獄へ堕ちよう」とかはまだカラーがあった気がします。
ちなみに本作読んだあとに出てくるキーワードの正解は「吉作落とし」かなと。
Posted by ブクログ
エグいプロットにかかわらず(だからこそ?)、妙に人の良さを感じさせる作風の作家さん。このお話も身勝手で情けない主人公の、勘違い、八つ当たり殺人という、胸糞なものなのに、読後感は案外と爽やか。これは作風のおかげかな。
ミステリ的には、如何にも叙述トリックを仕掛けてる感がありありの展開なので、ちゃんと驚いてくれる読者はあまりいないと思う。一方、遺体を物として見ないと出てこない密室トリックは鮮やか。
Posted by ブクログ
恋人が死んだ。
けれど本当に、それは事故だったのか?
恋人を廃屋ツアーで失ってしまった青年が主人公。
ツアーに行ったうちの二人が死んだらしいのだが
本当に事故だったのか、と1年経って、ようやく
生きる気力を得た…のはいいけれど。
今と、別の時が、交差して話は進んでいくのですが
完全に騙されたというか、そういう事か! と
ラストになるにしたがって、分かる真実。
こういう人間は、世の中楽しく渡っていくのだろうな、と
思うのですが…過信すると、こういう事にも。
そこまで信じていた、というべきか
そこまで騙されていた、というべきか。
しかし人間、見たいものしか見ないわけなので
こういう事にもなりやすいかと?
ある意味、こうなるよねな話が満載(?)でした。
Posted by ブクログ
これは評価が難しい。密室トリックは多分オリジナルだろうけど、他のトリックや仕掛けは前例があり、それにちょっとアレンジを加えただけ。だから幾つかは見破れたし、凝った作品の割には驚けなかった。
死ななくても良い人が死ぬのも、あまりいい気がしないなあ。こういうトリッキーな作品が好きな人もいるだろうが、私の性には合わなかった。
Posted by ブクログ
恋人の事故死の真相を探る青年のエピソードと孤島の廃墟で起きた殺人事件の顛末が交互に描かれるのですが、メイントリックの新味と、帯に書かれている「嘘つきたちの騙しあい」という要素を感じられないのが残念なところです。
ただ、話の構成や仕掛けは凝っていて、ミステリーとしては充実した内容になっていると思います。