磯村毅のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
依存症の仕組みを脳科学と心理学の観点から分かりやすく説明している。
要するに、人間は刺激に慣れる生き物だから、より強い刺激を求めて依存を深めていく。脳科学的にはドーパミンとα派で説明できる。
人間の脳はドーパミンを放出することで快感を感じるようにできている。最初は少量の刺激でもドーパミンが放出されるが、すぐに慣れてしまい、より多くのドーパミンを必要とするようになる。それが依存症であり中毒症状なのだ。
洗脳も一種の依存症であり、罰と褒美を組み合わせることでドーパミンのコントロールが可能になるのだ。
煙草のような物質的な依存もドーパミンで説明ができる。ニコチンはドーパミンを増やすのではない。ニ -
購入済み
禁煙に踏み出せる良書!
喫煙歴20年。
何度も禁煙を試すも上手くいかず…
消費増税、たばこ増税を機に何とか辞められないものかと検索をしていたら出会った良書です。
最初は疑いながら読んでいたものの、よーく考えながら読んでいくうちに煙草に対する不信感が…
読み終えた日から禁煙スタート出来ました。
もちろん始めの頃は吸いたくなる衝動はあるものの、3、4日と自力禁煙出来たこともあり禁煙外来へw
処方された薬の効果もあるためか、現在禁煙3週目突入。時に薬を飲むことすら忘れます。
本書にも書かれていますが、吸いたい衝動に駆られた時には、本を読み返すと落ち着く事が出来ます。
絶対オススメ -
Posted by ブクログ
題名にそそられてつい買った。
それが今まで読んだ中で1番の名著になるなんて思わなかった。
薬物、タバコ、アルコール、ゲーム、セックス、
と依存症には色々ある訳だけど、全てに当てはまる依存症の根本原理を解き明かしている。
この、依存症と呼ばれる物には「ドーパミンとα波」と言うホルモンが関係していて、
例えばアルコールは、飲むことによって、このドーパミンとα波と言うホルモンが強制的に出される。
それによりアルコールを飲んでる時と言うのは気持ちが良くなってる状態なんだけど、強制的にこのホルモンが出されることによって、
アルコールが切れた時にはこのホルモンに対しての感受性が弱まる。
この感受性が弱 -
Posted by ブクログ
ネタバレニコチン依存症治療(禁煙外来)より「リセット禁煙」なる方法を開発され、おそらく、そのテキストより読み応えのある本として書かれた本と思われる。この本を読むこと時代が心理教育となるということだ。われわれ精神科医が述べるより心理面についてわかりやすく説明されている。心理教育で大事なのは、いかにわかりやすい例を提示して説明するかで理解の度合いが決まるが、著者の才能にも驚嘆した。依存症の方はストレス解消のためのモノが、依存症自体がストレスになっているということをいかに理解してもらうかということで、「二重洗脳」「失楽園仮説」という用語を編み出されている。詳しくは本書を一読を。著者は最近はMIトレーナーとし
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Posted by ブクログ
いずれの依存行動も、神経の感受性が低下する(代償性感受性低下)ことで、耐性がつき1回の効果が弱くなるのみならず、
神経が鈍くなるにつれて普段の癒しや安らぎを感じにくくなり、今までの幸せが錆びついていく。そして、精神全体が不安定になる。
後者は筆者の仮説だが、もし本当にそうだとしたら恐ろしい。
依存物質や行動は、ストレスを解消してくれるもののではなく、それ自体の作用によって低下したストレス耐性により慢性的に生じているストレスを一時的に緩和するだけ(これをストレスが解消されたと錯覚する)。
これに気がづけば、
「きつい仕事なのに、酒も女も賭け事もやらないの?」
という問いに対して、
「きつい仕事 -
Posted by ブクログ
ネットやゲームのやりすぎから日常生活に支障をきたし始めた子どもたちとの面談から始まり、ネットについてのさまざまな考え方とそれぞれの解説、リスクなどが具体的に紹介されています。
2014年に出版された本ですが、2017年現在も、私が暮らす生活圏内においては、あまり変化はないように思います。強いて言うならば、YouTubeについてはまだそこまで注目されていなかった頃だったのだな、と思ったくらいでした。
この本を読みやすく感じたのは、具体的な意見や説明が中心となっているため、「これからどうするか」が読者に委ねられているためではないかと思いました。少なくとも私はそのように感じました。
「脳が疲れ -
Posted by ブクログ
アディクション――本書では、とくに喫煙/禁煙をテーマの主軸に据えている――を心理的な問題としてではなく、脳のメカニズムから説いた本。とかく、アディクションは心理的な問題として――その意味で、本人の意思の問題として――語られる傾向があるけれど、本書のようなアプローチのほうが、アディクションから脱却する契機を提供するという意味では、有効性が高いような気がする。ただし、良くも悪くも、喫煙/禁煙に焦点を当てているので、アディクション全般の処方箋にはなっていない。本書のスタンスを援用して、他のアディクション(摂食障害、買い物依存、関係依存等)について、筆者の具体的な考察を聞きたいところ。
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Posted by ブクログ
■脳
①面白いゲームを作るコツは、努力と運が半々になるようにすること。
②どんなに強力な禁断症状を起こす薬物でも「体の依存」だけではいわゆる中毒にはならない。「体の依存」とは、その薬物が常に体にあることを前提に、体全体が代謝のバランスが変わることである。
③ニコチンには、ドーパミンを強制的に分泌させるばかりでなく、α波という脳波を増やす作用がある。しかし、繰り返し吸ううちに、だんだん反応ば鈍くなります。その結果、普段のα波の量が、非喫煙者と比べる喫煙者は少ないことが分かっています。
④タバコが解消してくれるストレスは、ニコチン切れのストレスのみである。
⑤金魚鉢の金魚を動かすには、ネコ。(問題