【感想・ネタバレ】二重洗脳―依存症の謎を解くのレビュー

あらすじ

タバコも酒も「ハマるカラクリ」さえ知れば誰でも一瞬でやめられます。体と心の2つの依存、二重洗脳をなくせばいいのです。禁煙成功率70%を誇る医師が明かす、画期的な依存症克服法。
【主な内容】
STEP1 脳は誰でも簡単にハマってしまう/STEP2 二重洗脳という仕掛け/STEP3 失敗の理由判明!なぜ抜け出せないのか?/STEP4 ハマった脳をリセットする方法

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Posted by ブクログ

依存症の仕組みを脳科学と心理学の観点から分かりやすく説明している。
要するに、人間は刺激に慣れる生き物だから、より強い刺激を求めて依存を深めていく。脳科学的にはドーパミンとα派で説明できる。

人間の脳はドーパミンを放出することで快感を感じるようにできている。最初は少量の刺激でもドーパミンが放出されるが、すぐに慣れてしまい、より多くのドーパミンを必要とするようになる。それが依存症であり中毒症状なのだ。
洗脳も一種の依存症であり、罰と褒美を組み合わせることでドーパミンのコントロールが可能になるのだ。

煙草のような物質的な依存もドーパミンで説明ができる。ニコチンはドーパミンを増やすのではない。ニコチン依存が進むと、ニコチンの不足した状態ではドーパミンが減るのだ。そこで不安を感じた脳がドーパミンを欲し、煙草を吸うことで通常の状態に戻る仕組みである。敢えて不足させ、通常の状況に戻ることに快感を感じる仕組みは、宗教の洗脳やDV被害者のマインドコントロールにもつながる方法である。

著者は本書を通して「正体を暴く」ことの効果について説明している。悪い女から離れられない男を例に出し、「彼女の正体を暴く」ことで会いたい気持ちがスッとなくなる、とのことだ。
たしかに改善の方法だけを学ぶより、その問題の状態がなぜ起きているか、も併せて学ぶほうが効果的に洗脳を解けると思った。

★★★★★
失楽園仮説

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2023年03月02日

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二重洗脳-依存症の謎を解く。磯村毅先生の著書。依存症になる背景がわかりやすく説明されています。依存症というと、アルコール依存やたばこ依存、ギャンブル依存が思い浮かぶかもしれないけれど、スマホ依存やゲーム依存の子供に悩んでいる保護者にも参考になる内容です。

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2018年09月03日

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ネタバレ

この本はわたしにとって人生のバイブル。人生における様々な問題に対し、解決し続けるためには、日頃から「メタ認知」を鍛え、己を常に客観視する習慣を付ける事が大事。この事を忘れてしまうと、何らかの依存に陥ってしまう。

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2017年01月04日

Posted by ブクログ

題名にそそられてつい買った。

それが今まで読んだ中で1番の名著になるなんて思わなかった。

薬物、タバコ、アルコール、ゲーム、セックス、
と依存症には色々ある訳だけど、全てに当てはまる依存症の根本原理を解き明かしている。
この、依存症と呼ばれる物には「ドーパミンとα波」と言うホルモンが関係していて
例えばアルコールは、飲むことによって、このドーパミンとα波と言うホルモンが強制的に出される。
それによりアルコールを飲んでる時と言うのは気持ちが良くなってる状態なんだけど、強制的にこのホルモンが出されることによって、
アルコールが切れた時にはこのホルモンに対しての感受性が弱まる。
この感受性が弱まることによって普段の生活で得られる筈の「気持ちよさ」(音楽聞いて心地良いとか、運動した後の充足感とか、朝日を浴びて気持ち良いとか)と言うのが得づらくなる。
そしてそんな時には「焦燥感」と言うのが押し寄せてくるなどすることがあり、楽しいことはないかと又お酒を飲んで、強制的に又ドーパミンとα波を出し高揚感を得る。
そしてシラフに戻った時には又焦燥感に襲われる。
そして飲む➡強制的な高揚感➡シラフになり焦燥感➡飲む
と言う悪いスパイラルにどんどんハマって行く。
そうするとアルコールが無かった時に得られるであろう高揚感を感じる感受性が欠如し、アルコール依存症になっていく。
薬物やタバコやセックスもこの原理は同じ。

で、この依存症になってしまった状態になるには「気づき」が必須になると著者の磯村先生は言う。
この本はこの「気づき」をさせてくれる。
読んでる途中から、依存症に対する心構えが変わっていってるのが手に取る様に分かった。

評価が5までしかないから5にしかしてないけど、10あったら10だった。
それだけ自分に取っては良い本でした。

磯村先生に感謝します。

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2013年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ニコチン依存症治療(禁煙外来)より「リセット禁煙」なる方法を開発され、おそらく、そのテキストより読み応えのある本として書かれた本と思われる。この本を読むこと時代が心理教育となるということだ。われわれ精神科医が述べるより心理面についてわかりやすく説明されている。心理教育で大事なのは、いかにわかりやすい例を提示して説明するかで理解の度合いが決まるが、著者の才能にも驚嘆した。依存症の方はストレス解消のためのモノが、依存症自体がストレスになっているということをいかに理解してもらうかということで、「二重洗脳」「失楽園仮説」という用語を編み出されている。詳しくは本書を一読を。著者は最近はMIトレーナーとしても著名となられている。

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2013年06月12日

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いずれの依存行動も、神経の感受性が低下する(代償性感受性低下)ことで、耐性がつき1回の効果が弱くなるのみならず、
神経が鈍くなるにつれて普段の癒しや安らぎを感じにくくなり、今までの幸せが錆びついていく。そして、精神全体が不安定になる。
後者は筆者の仮説だが、もし本当にそうだとしたら恐ろしい。

依存物質や行動は、ストレスを解消してくれるもののではなく、それ自体の作用によって低下したストレス耐性により慢性的に生じているストレスを一時的に緩和するだけ(これをストレスが解消されたと錯覚する)。
これに気がづけば、
「きつい仕事なのに、酒も女も賭け事もやらないの?」
という問いに対して、
「きつい仕事なのに、酒も女も賭け事もやるなんて、がんばっているね」
と冷めた目線でいられるだろう。

一方で、「カルト教団の手口」と依存症に陥る過程との類似性について、唐突かつ頻繁に引き合いに出されるのには、
啓蒙発したいという想いは理解するものの、何やら個人的な確執を感じられて(そう主張する理由の概略だけでも提示されたら印象は大分違ったように思うのですが)しばしば困惑させられたので✫-1とさせていだだきました。
惜しい。。

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2025年03月25日

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ネタバレ

気づくのって本当に大切な事だなと思った。
タバコを吸うことで『楽しい!』と思う感情が少なくなってしまうなんて知らなかった。

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2013年09月20日

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アディクション――本書では、とくに喫煙/禁煙をテーマの主軸に据えている――を心理的な問題としてではなく、脳のメカニズムから説いた本。とかく、アディクションは心理的な問題として――その意味で、本人の意思の問題として――語られる傾向があるけれど、本書のようなアプローチのほうが、アディクションから脱却する契機を提供するという意味では、有効性が高いような気がする。ただし、良くも悪くも、喫煙/禁煙に焦点を当てているので、アディクション全般の処方箋にはなっていない。本書のスタンスを援用して、他のアディクション(摂食障害、買い物依存、関係依存等)について、筆者の具体的な考察を聞きたいところ。

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2013年07月07日

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ネタバレ

磯村さんの本は2冊目なので、重なる部分はざっと読みしましたが
それでも新しい情報がとてもおもしろかったです。

「現象学」についてとても興味を持ちました。
これから勉強したいです。

また、人間の弱さや脳の仕組みを知り、多くの人を許せるようになりました。

タバコ大嫌いな自分も、吸う人に対してもそうだし、
ポルノも嫌いだったし、宗教にハマる人も、麻薬にハマる人も
人間だからしょうがないんだと思えるようになりました。

いままでは嫌悪感をいだき、多少見下している自分がいたので良かったです☆

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2012年09月19日

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依存や洗脳についてどれか1冊というのなら、この本がおすすめ。わかりやすく整理させていて理解しやすい。特に前半。

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2011年11月15日

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タバコや酒・薬物・恋愛(不倫・セックス)・ギャンブルなど、抜け出したい考える現状から抜け出る方法として「気づき」を紹介した本。依存する理由と、抜け出せない理由、抜け出すための方法を述べています。依存する理由を知った上で、対策を練ったほうが上手くいくことが分かりました。丁寧に分かりやすくまとめられている本です。(2010.1.3)

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2010年02月14日

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■脳
①面白いゲームを作るコツは、努力と運が半々になるようにすること。
②どんなに強力な禁断症状を起こす薬物でも「体の依存」だけではいわゆる中毒にはならない。「体の依存」とは、その薬物が常に体にあることを前提に、体全体が代謝のバランスが変わることである。
③ニコチンには、ドーパミンを強制的に分泌させるばかりでなく、α波という脳波を増やす作用がある。しかし、繰り返し吸ううちに、だんだん反応ば鈍くなります。その結果、普段のα波の量が、非喫煙者と比べる喫煙者は少ないことが分かっています。
④タバコが解消してくれるストレスは、ニコチン切れのストレスのみである。
⑤金魚鉢の金魚を動かすには、ネコ。(問題提起)

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2009年11月07日

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洗脳という言葉は使っているが、依存症のメカニズムを著者なりの視点で明らかにした本。

このような悩みを持っている人にとっては、そのメカニズムがわかってよいだろうとは思ったが、個人的にはあまりないもので・・・・。

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2014年02月04日

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タバコやアルコールの依存が、精神だけでなく身体も依存しており、ちゃんとした(!?)疾患であること、がなかなか知られていない。依存の構造を知れば、禁煙も禁酒も簡単だということを、実際に臨床現場で指導しているドクターの著書。
参考になります。

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2012年02月21日

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ネタバレ

タバコなどを止めれれないのは、意志の弱さではない。アルファ波が出にくくなったり、ホルモンや脳内物質の「しわざ」である。しかし、止めることが難しい人々は、自分の性格や自分がおかれている環境などに原因だと考えがちである。

植物の青を見る、心地よい風を感じる、おいしいものを食べる、などの行為は自然にアルファ波が出てくる。依存物質は依存物質の枯渇による発作にしか効かず、アルファ波が出てくることを阻害する。すなわち、依存に陥っている脳は「幸福」を感じにくいのである。

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2011年11月07日

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ご褒美と恐怖という、洗脳する技術の本質についていろいろな例を挙げて説明しています。たしかに、たばこでもカルト集団でも洗脳するときには、ご褒美と恐怖をじょうずに使いわけています。そんなときは要注意・・・

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2011年09月04日

Posted by ブクログ

はぁ・・なるほどねぇ・・依存の仕組みをしっかりと示してくれます。依存症の人には最初で最後の教科書かも・・

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2010年06月30日

Posted by ブクログ

著者は磯村氏である。医学博士であり、メディカル・コーチでもある。
そんな氏が、依存症の謎を解き明かそうとしているのが本書の内容である。

個人的には、特に依存症はない。
(最近、朝が寒くて起きられないっていう駄々っ子みたいな事はあるが(笑))
そのため、最初は特に読む気もなかったのだが、何かの書評で自分と同じ人が
思わず手に取り読んでみたところ、意外と気づきはあるよ。との事だったので
読んでみた。

まぁ、その人と全く同じ感想にはならなかったが、その依存症を治すにも、
だらけた生活をやめるにも、やはり大切なことの中に、

1生活の目標(理想の生活)を立てる。目指すこと。思い続けること。
2出来ないと思いこまない

以上の2つが含まれる事を再確認できた。特に個人的には1が大切であると思われる。
最近というか、年末から年明けにかけて色々と思うことがあり、そのせいで
生活リズムが狂い、イマイチな感じだったが、ここらへんで再度気分を入れなおし、
改めて、生活リズムを築いていこうと思う。

また、これは余談であるが、お酒は眠りを浅くするらしい(笑)
どうしても、仕事が遅くなると夕飯を取り損ねてしまい、それでは腹が減って眠れん
という事で、お酒を寝る前に飲んでしまうのだが、これからがホットミルクにしよっと。

なんか、最近仕事中の眠気が多いような気がすると思ったが。。。
まぁ、原因が分かっただけでも、本書の価値はあると思う(笑)

いや、もちろんそれ以外にも多くの気づきがあるので、タバコやお酒、ギャンブル、
朝食を食べない等なにか悪いと思っていても止められない事がある人にとって、
大いに役に立つだろう。

以上

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2010年01月11日

Posted by ブクログ

たばこをはじめとする依存症に関する解決方法がわかりやすく優しく書かれている.実際に患者さんが読んでみるのも良いだろう.

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2009年10月20日

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