南川高志のレビュー一覧

  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    いわゆるローマ帝国の五賢帝の最後の皇帝で、「哲人皇帝」と称されるマルクス•アウレリウスの生涯と、彼が生きた時代のローマ帝国の社会、文化を重ねて記した著作。
    単に皇帝その人を記すだけでなく、当時の時代背景や人々の考え方なども、豊富な文献と知見から示されており、とても理解しやすかったです。
    次々と起こる厳しい状況の中、皇帝としての務めを果たされたマルクス•アウレリウスの姿に感銘しました。

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    2025年11月06日
  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    自省録が有名なマルクスアウレリウスとは何者なのか興味を持って読む。
    当時のローマの時代背景や周辺環境、人の繋がりについて詳細に書かれており、マルクスがどのように育ち、何に苦悩したかがわかる。
    かなり詳しく研究してまとめられていて、ローマ史の本としても学ぶことは多い。
    自省録がどのような思いで書かれたのかもよくわかり、また読みたくなった。
    しっかりとした本でありながら読みやすく、タイトルと中身も符合した良い本です。
    ローマの風呂は汚く水道も整備が足りず、川に汚物垂れ流してたのは結構衝撃。

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    2023年10月26日
  • ローマ五賢帝 「輝ける世紀」の虚像と実像

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    古代ローマ・五賢帝時代の概説書。

    五賢帝時代というと、ギボンの「人類が最も幸福だった時代」という言葉に象徴的に表されるように、一般的には
    ・「養子皇帝制」に立脚し、有能な皇帝が5代続いた政治的に安定した時代
    ・版図は最大化し、大きな軍事的な混乱のなかった時代
    ・上記に立脚し、人々はパクス・ロマーナを享受していた・・・
    と言ったイメージが連想されるし、事実学校教育ではそれに近いことを習った記憶がある。

    本書の特徴は、「プロソポグラフィー的研究」の手法を用い、後世書かれた史料からだけでは分かりづらい当時の政治支配層の動向を描き出し、そこから当時の政治状況を分析している点である。
    この結果、本書

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    2017年06月06日
  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    自省録の書かれた時代背景と実際のマルクス帝の生についての解説
    貴顕に生まれながらも心休まる隙のない生を理解してまた自省録を読むのも良さそう

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    2025年03月21日
  • ローマ五賢帝 「輝ける世紀」の虚像と実像

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    ネタバレ

    「ローマ帝国の誕生」に続いて読んだけどこの本も良かった。五賢帝時代の話が本題だが、アウグスティヌスから五賢帝に至るまでの歴史も軽く触れられていて親切。平和と安定のイメージがある五賢帝時代にも皇位継承を中心に政治はごたついていて、皇帝たちはバランスをとるのに苦心していたという実態を、統計的な研究から浮かび上がらせている。優秀な養子による安定した皇位の継承は実際にはなく、実子がいないために起こった疑似的なもので、権力闘争を内にはらんだ危ういものだったという意外な分析が面白かった。皇帝や元老院の人々の親族関係はごちゃごちゃしすぎて難しかったけど、当時の人たちもしがらみが多すぎて大変だったんだろうなあ

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    2024年09月05日
  • ローマ五賢帝 「輝ける世紀」の虚像と実像

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    1998年刊行本の文庫版。ローマ帝国最盛期とされる五賢帝の時代の虚実を検討し、その政治的安定を支えた構造を明らかにする内容。後の3世紀の危機にいたる端緒がマルクス・アウレリウス帝代に生み出された経緯も理解しやすい。

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    2023年07月16日
  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    哲人皇帝と呼ばれるが、哲学者というわけではない。先帝を模範として統治に臨んだ皇帝。
    戦争や疫病がなければ彼にはやりたいことがもっとあったのではとも思う。

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    2023年07月13日
  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    マルクス・アウレリウスの生涯を、著作の「自省録」とともに俯瞰した一冊です。
    マルクス自身は哲学者であった訳だが、その政治は色んなしがらみにより現実に即した従来からの政治の延長上にあったということがよくわかりました。

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    2023年05月04日
  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    ネタバレ

    五賢帝の1人だけど『自省録』と映画の『グラディエーター』冒頭くらいしか分からないので、即位前の生活や即位後の疫病やパルティアやガリアでの戦争の話など歴史の話が良かった。 どこかに『自省録』があるから探して読もうかな。

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    2025年10月04日
  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    ネタバレ

    先に読んだ「『自省録』精神の城塞」は自省録の思想的な面に注目した本だったが、こちらは歴史的背景から自省録を見てマルクス・アウレリウスを読み解こうとする本。
    マルクスはストア派の思想にのっとったいわゆる哲人皇帝というよりは、現実的にアントニヌス・ピウス帝を手本にした政治をしただけで、哲学は個人的な思想の範囲にとどまっていたというのが著者の考えで、結構面白かった。また、自省録では死を自然なものとして受け止めるよう繰り返し書かれているが、これは疫病ののパンデミックと終わらない戦争という二重苦であまりにも死が身近だったマルクスの環境を考慮して受け止めるべきとあって、なるほどと思った。
    この著者の本は前

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    2025年03月28日
  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    哲学、歴史それぞれに解釈されてきたマルクスアウレリウス(圧倒的に哲学者からではあるが)、について歴史的背景を紐解きながら、どのような政治を行ったかを歴史家による解説。
    結論としては、育ての父であるアントニヌス帝の元老院を立て、皇帝としての職務を全うするという方針をつらぬいたとして、ストア派としての哲人皇帝という見方とは違う点を強調している。歴史については客観的事実が述べられており、破綻はないとはいえ、自省録には政治の話はほとんどなく、どのようにマルクス帝が考えていたのはいまいちつかみにくい。

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    2024年07月15日
  • マルクス・アウレリウス 『自省録』のローマ帝国

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    自省録を3度読み返し
    さらに理解を深めたいと思い読んだが
    人の名前が出過ぎて時たま、ん?誰のこと?
    とはなったがマルクスがどんな時代背景で
    書いていたのかを知れ、
    さらに自省録の理解が深まった
    人名が出てくるところは軽く読み
    他の場所は深く読むという
    読み方をおすすめする。

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    2024年03月03日