阿部真大のレビュー一覧
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なるけい氏から借りた本。「合コン力 上げましょう!!」の付箋がついてきました。
おかげさまで、鬼気合い入れて読み始めることができました!笑
「合コン」という世界を社会学的に書いた本。
なんとなく悪いイメージを持たれがちな「合コン」ですが、それによって恋愛や結婚が行われ社会構造の維持に貢献していることから、この本では合コンはもはや「制度」だと書かれています。
筆者は今や合コンに参加する人が求めているのは「理想の相手」ではなく「運命の物語」だと言っている。ここでおもしろいのは合コンという作られた制度の中に「運命の物語」を求めることだ。つまり、その「運命の物語」というのも結局は演じられたものでし -
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1.若者と余暇
ショッピングモールなどにより、余暇の満足度を高めている
ちょうど良い感じになっている
2.若者と人間関係
地元の人間関係中心
3.若者と仕事
やりがいは低いが親との同居により金銭面は満足だが、永続するものではない
4.地元が若者に愛されるまで
自分らしさを獲得できる場所
不安定な世の中を生き抜くため、地元の仲間の存在
5.ポスト地元の時代のアーティスト
新しい公共の構築にはポスト地元の地元のアーティスト
自分らしさは関係性にあり
6.新しい公共のゆくえ
ギャル的マネジメント
身近な人間関係の多様性に意識的で、同質的な仲間集団に対する愛着心は強いながらも異質な他者とのコミュ -
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社会学者の著者が、岡山での社会調査をもとに、リアルな地方社会における若者の姿を描き出す。
現在篇では、1990年代以降のモータライゼ―ションが、現在の地方の若者の生活と満足度に大きな影響を与えていると指摘。1つは、余暇面で、大型ショッピングモールが立ち並ぶ郊外が、地方の若者にとって「ほどほどの楽しみ」を与えているという点。もう1つは、人間関係の面で、家族と同世代の仲間だけで構成される、地域社会における煩わしい人間関係を排除したノイズレスな人間関係が、若者にとっての地方都市の魅力を高めているという点である。一方、地方の若者たちの仕事に対する満足度は著しく低く、若者の多くが仕事に対する満足度の低さ -
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常見陽平『ちょいブスの時代』(宝島社,2013年)の参考文献になっていた流れ(?)で読んでみた。
とくに気になったのは、第五章。『ちょいブス~』が参考にしていたのも、多分このあたりだったかと。
合コンの楽しみって、もはや異性との出逢いというより、むしろ同性の友だちを作るとか,仲間内でワイワイ騒いで飲むこと~になっちゃってるんでないの!?という指摘。
本来の目的とはかけ離れていってるのかもしれないけど、やっぱ同性の連帯感に勝るものはないんじゃないかなと思うわけで…。笑
あとは、なんといっても第六章。「理想の相手」ではなく「運命の物語」を~の節に、ものすっっごく共感した!!
曰く、男女が執拗に -
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2015.08.購入。
2013年発行だから、2年遅れで読みました。前半は、というか現代編まではタイトル通りでした。
けど、後半はJPOP評論に感じられました。
タイトルに惹かれた人には、現代編だけが意味あるのでしょうけど、自分は後半のJPOP評論が面白かったです。
このあと出てきた、セカオワとか、かまってちゃん、とかは、どういう解釈にされるのか?続きが読みたい所です。
特に気持ちが悪いクリープハイプは、どういうふうな解釈になるのか?
ちょっとオビの煽りがオーバーに感じられました。
前半の内容でもっと突っ込んで書いたものの方、オビの通りかな。 -
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「合コン」がどういうものか知らないので、もう処分するという友だちにもらって読んでみた。
うーむ、若いやつはめんどくさいなあ。というのが最初の感想。仲間内の序列は明らかなのに、誰かひとりが目だったり外れることがないように気を回したり、「キャラ」をかぶったり、そりゃ疲れるだろうよ。
が、著者たちによれば、若者たちはかくも必死に偽装をこらしつつ、条件に適う「理想の相手」ではなく、「運命の物語」こそを探しているのだとか。結婚が経済的な生存戦略であることはあからさまになっているのに、なぜ古臭いロマンティック・ラブ・イデオロギーがいつまでもはびこり、なぜ若い世代が過剰に適応しようとするのだろうかと不思議に -
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ネタバレ休日イオンで過ごすしか選択肢がないなんて嫌だ。
この前読んだ震える牛じゃないけど、地方もSCの餌食となっている。お仕着せの娯楽にお金を吸い取られているだけ。
自分も家族・友人とはまあまあ接点があるが、大人になってから地域の活動は殆ど参加したことない。災害の時に困るかな。。その時のためだけに仲良くする、っていうのも下心満載な気がする。
一若者として、家族や気の合う友人とだけつるんでいては人間性が凝り固まっていってしまうという危機感がある。もっと外に出て、多様な価値観の人にもまれるべきだと。けど外に出るお金も勇気もないのよ。
やりがいがあると思い込むことによって低賃金の仕事を耐える、か。。
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メルクマール イオン的なところ 倉敷市 鳥取県米子市 宮崎あおいアース 倉敷チボリ公園の跡地にアリオ倉敷
モータリゼーション (motorization) とは英語で「動力化」「自動車化」を意味する言葉で、すなわち自動車が社会と大衆に広く普及し、生活必需品化する現象である。狭義では、自家用乗用車の普及という意味で言われることが多い。国立国語研究所では、その「外来語」言い換え提案の中で「車社会化」という代替表現を提示している。
つまらない地方と刺激的な大都市という二項対立 程々に楽しい地方都市という選択肢 カナダ人アヴリルラヴィーン ファスト風土 ショッピングモール グリーンデイ 1988ソー -
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「私生活主義」として、 「他者」を「ノイズ」として排することを目的として、同質的な人びとが集まってかたちづくられてきた郊外。両親はその典型。「うるさい他者」から逃げて自分の「家族」だけの世界をつくってきた。でも子供も他者なわけだから子供が大きくなると他者として出て行くことになる。そこまでも呑み込んでいこうとしても無理で結局そこで他者とのルールが必要になる。そういう家族たちの集まりが新興住宅地だ。そこにないのは、文化ではないか。自分勝手は居心地はいいが、自分だけの薄っぺらい我が儘なルールは文化にはなり得ない。所詮自分勝手でしかない。文化はどこへ行ってしまうのか。
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大学時代の社会調査実習を思い出した。
はい、はい。対面インタビュー形式のアンケート。
事前に選挙人名簿からハガキを出し、回答のあった人のところに直接出向く。磐田市の田んぼの中をグルグル回ったっけなー。。。
あれ、その時のテーマって何だったけ??
Jリーグとなんちゃらの関係性…だったっけ??
さて、本書はそのようなフィールドワークの結果を元に考察を行っているのだが、モータライゼーションがもたらした「ほどほどパラダイス」は確かにその通り。東京まで新幹線で2時間半という地方に住んでいる身としては、わざわざリスク(家賃を含む物価の高さ・コミュニティの一からの構築など)を冒してまで「都会」に出ていく