松井忠三のレビュー一覧
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購入済み
マニュアルという言葉は嫌いだけ
いつの間にか 自分の職場状況と重ね合わせて本を読んでいました。
マニュアル化することで見えてくることもあるし、相手に伝えやすいメリットもあります。
なにより自分で考えて行動できる余地を残すところに懐の深さを感じました。
私が体験してきたマニュアルは、
思考能力をとりさりただ与えられた仕事だけをこなすだけのものだったのでどうしてもマニュアルという言葉がすきに慣れなかったのですが…
自分なりのムジグラムを作ってみたいとおもいます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじ
38億円の赤字に陥った良品計画をV字回復させ、驚異的な成長へと導いた元会長が明かす、「人の力」ではなく「仕組みの力」で成果を出し続ける組織改革の実践論。著者は、組織の業績不振や停滞の真因は個人の努力不足ではなく、「仕事が属人化し、経験や勘に頼る構造そのもの」にあると喝破する。店舗運営マニュアル「MUJIGRAM」や本部業務基準書を整備し、「何のためにやるのか(目的)」から「具体的な作業手順」までを現場主導で徹底的に言語化・可視化。マニュアルを一度作って終わらせず、現場の提案によって毎月更新し続ける仕組みを提示し、属人的な迷いをなくして誰でも高い成果を再現できる組織づくりの型を明快に解き明かす。
所感・深掘り
「仕組み化とは現場をマニュアルで縛ることではなく、脳のメモリを浪費させる『どうすればいいか』という迷いや手戻りを先回りして消し去る解放の設計である」という本質を突きつけられ、日頃の業務設計と組織運営のあり方を根本から引き締め直される一冊だった。
特に深く腑に落ちたのは、「経験や勘、個人の背中に頼る姿勢こそが、組織全体に莫大な認知的負荷を強いている」という構造の罠だ。「見て覚えろ」「自分で考えろ」と丸投げにすれば、現場は手探りの推測に追われ、ミスへの恐れと指導者への忖度で思考のメモリを激しくすり減らしてしまう。業務の目的と最短の手順を客観的な事実として整え、誰が見ても迷いようのない型として共有すること。判断の摩擦を物理的に削ぎ落とし、集中すべき現場の創意工夫にエネルギーを注げる環境をつくることこそが、精神的な消耗を防ぎ抜く極めて合理的なマネジメントなのだと痛感した。
また、属人性を捨てて自走できる仕組みを整え続ける姿勢は、組織を率いる指導者やリーダーにとって不可欠な利他の実践であると感じた。リーダーが自分のカリスマ性や過去の実績にしがみつき、暗黙知を囲い込んでいれば、現場は永遠に自立できず、指示待ち集団へと堕してしまう。指導者自らが私心を手放し、仲間が迷わず誇りを持って成果を出せる揺るぎない安心感と仕組みの土台を先回りして差し出すこと。リーダーがブレない仕組みの土台となり続けるからこそ、現場の仲間は安心して力を発揮し、組織全体が淀みなく永続的に自走するのだと確信させられた。
属人化の慢心や根性論を捨て、仕組みとマニュアルの型で業務の迷いを削ぎ落とし、再現性の高い環境を現場の自立へと還元し抜くこと。
日々の業務の非効率や後進の育成に行き詰まりを感じている人はもちろん、組織マネジメントと環境づくりの解像度を極限まで研ぎ澄まし、関わるすべての人を迷いなく確かな成果と自立へと導く不動の軸を確立したいすべてのリーダーにとって、常に手元に置いて立ち返るべき組織変革の教科書だ -
Posted by ブクログ
3-4か悩む。いい本。メモは後ほど
無印良品が一時期経営的に苦しかった時期に、社長となった松井氏の著書。
フランチャイズビジネスなど、
型を作り、それを展開するというスキームに興味があったので、
「型」を作り直したという点で興味を持ち、読み始めた。
タイトル:個人の「勘と経験」から組織の「仕組み」へ。無印良品V字回復の真髄
業績低迷に苦しんでいた無印良品をV字回復に導いたのは、カリスマ的なリーダーシップではなく、徹底した「仕組み化」だった。本書『無印良品は、仕組みが9割』は、単なる業務マニュアルの作り方を解説した本ではない。組織を変革し、企業風土を根本から立て直すための実践的な指南書である。
本書を読んで強く印象に残ったのは、**「標準があるから、改善ができる」**という事実だ。
業務の動作が見える化されることで、初めて現場からの提案や改善が可能になる。マニュアル(MUJIGRAM)が存在することは、もちろん新入社員の教育を効率化するという側面もある。しかし真の目的は、マニュアルを作る過程を通じて「人材育成をする人」を育成することにあるのだと感じた。
また、無印良品の仕組み化はトップダウンではない。**「マニュアルを現場で作ること」**にこそ意味がある。現場のスタッフ自身がマニュアルを作る過程で、日々の動作や業務の本当の意味を再考することができるからだ。これにより、組織に蔓延しがちな個人の「勘や経験」を排除し、他の店舗での成功事例を標準として取り込むことで、会社全体の成功確率を飛躍的に上げている。
さらに本書は、会社の再生には**「企業風土の改善」が不可欠**であることも教えてくれる。
決裁のスピードを上げるために「はんこは3つまで」とルール化することや、自前主義にこだわらず「他社の優れた事例を素直に模倣する」ことなどは、硬直化した組織を解きほぐすための具体的なアクションだ。そして、新しい仕組みを導入する際、必ず発生する反対勢力に対しては、決して焦らず「徐々に熱していく」という泥臭いアプローチをとっている点も非常にリアルである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ仕組み化することで効率も質もアップ。
どの企業も課題だと思いますが、これが意外にできない。
できない理由はヒトに起因することが多い(やろうとする人がいない・反対する人間がいる等)ように思いますが、一歩を踏み出す⇒成功体験ができれば自ずと進んでいきそうだなと読んでいて思いました。
一旦業績の底を見た無印良品がV字回復したエビデンスがある以上実践の価値はありそうですね。
★仕組み化=マニュアル・業務基準書による
”あらゆる仕事の標準化”
”業務効率の仕組み化”
”勝ち続ける仕組み”
を言語化し、全員が見る・知る・実践できるようにする。
”こうしたほうがいいのに”を集め、常に変化させる仕組みを持つ。
★まずは問題を見つける。問題を構造化する。新たな仕組みを実行し、自動的に人の意識を変えていく。しっかりと問題提起をして”やばい”という感覚を植え付けることが第一歩。(危機意識)
★改革=スピード感が重要。間違っていても軌道修正を行えばOK。70点くらいを及第点とし、アジャイル的に変更していく。経営にまぐれはない。実効を繰り返し、成果がなければまた改善するというサイクルで組織を固めていく。
・仕事の標準化=機動力のある現場を作る。仕組み・マニュアルを作るというときは「目的」をはっきりさせておくこと。知恵の共有・標準化による改善・上司の背中を見て育つ文化との決別・方向性の一致・仕事の本質の理解は、マニュアルにより組織の体質を根本的に見直す。
・すべての仕事~作業まで”目的”を最初に伝える「いつ」「どこで」「だれが」「何を」を明確にし、実践することで理念を具体化させる。
・マニュアルを作る=業務の問題点が見える化される(共通視点で)マニュアルに書かれていることを実践し、さらに改善点を見つける⇒改善して運用⇒マニュアル化…このサイクルを回し、効率化と進化を図る。
・「基本のき」を徹底。実効度合いを組織的に確認。
例 挨拶の徹底=コミュニケーションの活性化=意見を言い合える信頼関係・雰囲気
⇒ リーダーが率先して行うことが重要。
★変化に対する反対勢力は自分の得意分野の最適解を考えてもらい、積極的な関与を促すことで、痛みを最小限にし改革を進めることができる。
・部下のモチベーションを上げる方法として、
① やりがい=自分自身が満足できる商品を通じて顧客に感動を与えること
② コミュニケーション=自分のことを認めてくれているというフィードバックを生み出す。
・リスクを取らなければ衰退し未来は失われる。生き残るためにあえて難しい選択をすることも必要。リーダーの覚悟をと実行力を示す機会にする。(ハイリスクハイリターンを狙いにいく)*成功の可能性がある場合
★とにかく問題の原因を究明することが重要。見つければ8割は解決できる。過去のトラブルや成功事例を分析し。自分なりに解決策を考える。組織を丸裸にする思いで見える化に取り組む。
・行き過ぎた報連相は成長を止める要因になりかねない。上司が絡むことで部下の自主性を奪ってしまう。進捗管理をしたかったら報連相以外で情報を吸い上げる仕組みを作る。 -
Posted by ブクログ
マニュアルというとネガティブなイメージがあるけど、本書ではそれを「仕事を高水準に保つための基準書」としています。
個人に依存した仕事は、ムラが生まれます。
そのムラはお客様に伝わり、それがやがてブランドを衰退させていくことにつながります。
個人の成長は大切ですが、依存するのではなく、誰がやっても高水準を保てるようにする。
そのために、徹底的に言葉にして見える化し、現場の声を反映させたマニュアルをつくり、愚直に実行する。
そうすることで、無印良品は強い組織になっていったのだなと本書を読み感じました。
私は勤める会社で新ブランドの立ち上げメンバーとして関わっています。
新たなことで日々苦労が絶えないですが、今している苦労は、これからの仲間たちにとってとても重い価値があるものだと思います。
ぜひとも形に残していき、より強く、楽しい組織にしていければと、気が引き締まる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
無印良品を復活させた松井元会長による手帳を使ったPDCA管理事例。当たり前のことを当たり前にやること、やると決めたら徹底的にやり切ること、やらなくていいことはやらないこと…とありがたいお言葉が実話に基づき語られています。
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序章 アナログ手帳とPDCAの切れない関係
PDCAを回すために紙の手帳が便利
Checkに前年の手帳を使う
手帳は統一性・連続性・記録性が利点
1章 手帳は経営のための思考基地
左に予定、右にタスクやメモ
会議の予定は週前半にまとめる
コミュニケーションはランチの時間で
振り返り(CA)は土日で行う
2章 変革のためのDCAP
危機的状況の場合はまずやれることをやるDCAP
経営方針は自ら作る
方針を行動計画に落とし込めて初めて実行される
3章 勝ち続ける仕組みはCAがつくる
やらなくていい仕事は無いか?の視点で見直す
他社のやり方を学ぶ
構造改革は毎週進捗会議で確認する
最後までフォロー仕切る
実行した結果を振り返る
4章 風土を変えるDDDD
経営はコミュニケーションの質と量とスピードで決まる
部下育成計画書を立てて3ヶ月毎に振り返り
強制や罰で人を変えることは出来ない
とにかく徹底的にやり切る
5章 スパイラル型のPDCAで成長を促進する
健康も趣味もPDCAで管理
いい言葉をストックしておく -
Posted by ブクログ
そして人間育成をするために必要なのが、「修羅場体験」です。
逆境こそ、もっとも人を成長させます。
少し泥臭い話のように感じるかもしれませんが、私だけではなく、多くの逆境を乗り越えてきたリーダーは同じことを考えているはずです。
逆にいえば、ぬるま湯に成長する機会はありません。もしかしたら、会社にとって都合のよい“いいサラリーマン”は育つかもしれません。仕事を調整したり、現状を維持することに腐心したり、相手の“顔色をうかがうということに長けているような社員です。では、こうした社員が、会社を強くするかといえば、答えは明白です。
社員個人を強くするか、という問いについても同様です。ぬるま湯では、革新的なことを考える必要はない上、問題が起こった時に覚悟をもって突破する力は身につきません。
一方、無印良品ではこのような異動をしています。
・本人が希望している異動を尊重する
・三~五年で異動になるケースが多い
・販売部から商品を開発する部署に、販売部から物流担当に…という具合に、まったく違う部署に異動させるケースが多い
・年齢にとらわれずに若手にも重要ポジションを任せる
・困った部門にエースを投入
・部門長を新規分野に出す
・
上司の個人的な感情が影響しないような異動の体制を整えている (詳細は後述)
・懲罰的な異動はない。そもそも無印良品に閑職は存在しない
なぜ、無印良品ではこのような異動をしているのか。それは、異動で人材育成の八割が決まるからです。適材適所を実現させれば、社員は大きく成長できます。
一昔前は、「経理一筋三〇年」といった経歴が重んじられていましたが、今はそういう時代ではありません。ゼネラリスト(いろいろな分野の知識や能力を持っている人)を目指すべきかスペシャリスト(専門家)を目指すべきかという議論があります。
私が考えているのは両方です。スペシャリストでもありながら、ゼネラリストでもあります。ただし、浅く広く知識やスキルを持っている程度のゼネラリストでは通用しません。自分が本筋としてやれる仕事を二つぐらい持ち、それに関しては専門度を高めるのが理想的なゼネラリストです。
一つの分野の知識やスキルを深めるスペシャリストは、一見強いように感じますが、ともすれば自分の部署のことしか考えられない、部分最適の社員になってしまうのです。
ジョブローテーションが機能しなかったのには、二つの理由が考えられます。一つは、実力主義の考え方がうまく浸透していなかったこと。
もう一つは、社内の仕事の標準の明文化や共有がなされていなかったためです。逆に言うとこの二つを導入すれば、ジョブローテーションの弊害はなくなるはずです。前著で紹介しましたが、無印良品には店舗用の「MUJIGRAM」、本部用の「業務基準書」という二つのマニュアルがあります。数千ページに及ぶ膨大なマニュアルは、どの部門に誰が配属されても、その日から仕事ができるように作業が細かく書いてあります。すべての部門の仕事がマニュアル化されているのです。
ここでも、もう少しだけ紹介しながら「絶え間ない、柔軟な異動」との関係を確認しておきましょう。
まず、この二つのマニュアルさえ読めば、”比較的早く一人前の仕事”ができるようになります。そして、そのために、誰かが部署から突然抜けても、現場では混乱なく仕事を進められます。引き継ぎもスムーズです。
このように、実務に結びつくような研修プログラムを実施するのがポイントです。そうでなければ社員の教育になりません。学ぶ側も仕事に役立つとわかっているから、みな積極的に参加してくれます。
もし、「うちの部署の部下はなかなか育ってくれない」「うちのチームの部下は能力が低い」と思っているのなら、それは教育の仕方が間違っているのかもしれません。
日々の仕事だけでを教えるのには限界があります。かといって現場に即さない教育をするのは時間のムダです。本当は、社員教育はもっと徹底して考えるべきです。
■リーダーシップ発揮の前提
店長としてリーダーシップを発揮するには、人を巻き込み、その人たちの力を引き出し、協力して業務を遂行するための、基本的な働きかけや心がけが求められます。その働きかけや心がけは······
・自分に対しては「自ら率先する」という態度、姿勢
・仕事に対しては「自ら問題意識を持つ」という心がけ
・メンバーに対しては「その人に関心を持ち、よく知る」「メンバーに動機付けをする」「サポートする」という働きかけ
の三つに分けて考えることができます。
この章では、無印良品の海外赴任と海外研修の方法をご紹介します。
「任せきる」というのは、それほど簡単な話ではありません。リスクを軽減するなら、何人もの社員を同時に現地に送り込んで、みんなで検討させるほうが安全です。
しかし、それでは「自力で判断する」という力が身につきません。一人であれこれ知恵を絞る体験で鍛えられるから、一回りも二回りも成長するのです。
無印良品があえて過酷な環境に社員を送り出すのは、修羅場体験こそがもっとも人を成長させ、人間力を高めると思うからです。私自身の経験からも、若いときに苦労した人ほど、人間力が高まるのだと実感しています。
皆さんも自分の会社で海外に行くチャンスがあるなら、思い切ってチャレンジしてみるのをお勧めします。そこまでしないにしても、自分の成長が止まっていると感じたら、あえて修羅場に身を置いたほうがいいでしょう。人は自分を甘やかすのは得意ですが、自分に厳しくするのはいくつになっても難しいものです。