宇佐美典也のレビュー一覧
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〈目次〉
はじめに
第一章 肩書き捨てたら地獄だった
第二章 たどりついた「セルフブランディング」という戦略
第三章 これからの働き方~フリーエージェント論
第四章 なぜ「会社」と「国」に頼れなくなったのか
第五章 そして、その頼れない世界で生き抜く技術
〈内容〉
東大卒の元通産省キャリア官僚が、組織に居続けることへの疑問から退職したが、プライドが邪魔をして自立に苦労するが、「腐れ縁」と「セルフブランディング」によって、自立の道に成功したという話。現状の日本社会の分析などよくできている。何よりも苦労がヒトを作った感がある。
今後の日本において生きていくための知恵 -
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[雑感]
■新たな知見はなかったが,読後感はよかった。
ので,すこし高めの評価にしました。
[備忘録]
■セルフブランディングの最終目的とは,
背伸びをしていない自分そのものの人生を
理解してもらい,他人を巻き込み,
応援してもらえるかということ。
その際に最も有効なツールは「コンプレックス」である。
(p72)
■安定というものは誰かが与えてくれるものではない。
自分自身でどの市場に向き合うか覚悟を決め,
多くの時間をかけて学び,発信と認知を繰り返して
やっと獲得できる。(p176)
■「戦う市場を見つけ,そこで発信を続けて評価される
セルフブランドを作る」ことこそが本 -
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資格も資金も持たない著者が「経産省官僚」という肩書きを捨ててからの2~3年の間に、どういう道程を歩んできたか、ということが、生々しく語られている一冊。
著者自身も認めているとおり、元いた場所の「特別なブランド」が、今の成功につながっていることは明らかで、独立を目指す全ての人に普遍化できる話ではないが、肩書きを捨てた後の人脈の築き方や、「かつての肩書き」とどう付き合いながらセルフブランディングしていくか、という考察のあたりは、一読する価値はあると思う。
ちなみに、「アンチグローバルマッチョ」のくだりは、自分も大いに共感(笑)。その思考に共感できるかどうか、も、本書の評価には多少なりとも影響す -
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ネタバレ○元経済産業省職員である宇佐美氏の著作。
○経済産業省職員としての仕事経験や生い立ちなどに触れつつ、「国のためにすること」、「官僚の仕事」、「政治家の仕事」などについて、当事者としての視点で描く。
○社会に関わりながら生きる以上、利害の対立は常に起こりうるものであり、誰かが調整をしなければいけないもの。それを行う公務員の仕事について、具体的な仕事の内容を分かりやすく説明しており、仕事のイメージがつきやすかった。いわゆる「官僚」の日常や仕事を知るには良い本だと思う。
○著者のやりたいことが極めて抽象的であるので、役所を辞めた理由や、これからやりたいこと、役所では出来ないことについて、もう少し触れ -
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1.個の前に国がある。国を支える歯車として役割を果たさなくてはならない。「自分は批判されてもいい。それでも少しは社会の進歩になるのなら」の公共精神。
2.これからの官僚は、未来を開拓する勇気を持った国民に対して、情報提供や実行面でサポートする「重要な脇役」である。
3.自分の意志で何かをするよりは、与えられた枠組みの中で、国の方向性を社会に実装するための機械集団であるべき。
4.「尊敬できる先輩とは?」「信頼を保ちながら、相手に不利な条件を呑ませられる人」
5.縦割りの前提は認めるべき。必要であるなら、省庁再編等により省庁の役割分担は不断に見直していけばよい(現実の社会問題と各省庁のミッション -
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経産省官僚をやめていまは実業家、コンサルタント、コメンテーター、著述業などしている著者のほんのしばしの窮乏をして「肩書捨てたら地獄だった」とのこと。もっと大変な境遇の人がいっぱいいるだろう。この本を手に取るのって、東大卒の官僚だったやつがつらい思いしてるなんていい気味みたいな気持ちじゃないかな。そんな意地悪な気持ちが満たされるかというと全然。ちゃんとあっという間に自分を立て直していまに至るという感じで、正直なところこれのどこが地獄なのって感じ。
後半は著者が現代日本を分析し、これからの時代はどんなふうに生きていくべきかを論じていらっしゃるんだけど、まあどこかで聞いたことのある話ばかり。唯一とも -
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00619「逃げられない世代」宇佐美典也
「2」問題提起はありきたり 解決策は皆無
経産キャリア崩れ
日本の課題「短期志向」政治も官僚も
→長期視点の欠落、先送り体質
財務省 今年度の繰り回し=国債利払いの極小化
低金利が最大ミッション 財政再建ではない
社会保障の自然増加
2025年日本の転換点と誰もが言う
団塊の世代が後期高齢者になるから
しかし長期的な抜本策は日本は苦手
官僚は2 -3年で実現できる対症療法しかできない
短期志向の政治とセットで先送りの構造
堺屋太一さんと同じ論
人口減少超高齢化の転換点で先送りを続けると国家は破滅する
財務省も国債の残高よりも単年度の予算が -
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私事であるが1989年から2010年までホール企業に約20年間勤務していて、離職後にパチンコもパチスロも打たなくなり、当節の業界事情に疎くなっていたので読んでみた。著者は「不正釘問題」に関する2016年4月27日当時民進党高井たかし議員の国会質問原案作成に関わったユーザー側の当事者であり、その後「ギャンブル依存症問題を考える会」田中紀子代表と歩調を合わせ行動している。「考える会」とパチンコ業界側の寄付交渉の場において冷たく門前払いを食わされるくだりは読んでいて情景が目に浮かんだ。
元業界人として業界側を擁護するつもりはサラサラないのだが、おそらく「寄付」を「要求」されたその瞬間に、態度の如何に