沖森卓也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
筑波大学の授業科目「日本語史Ⅰ」の指定参考書。
入門として読みやすく、ほどよい専門性。
一般人にも読みやすいが、大学レベルは網羅していて一冊で入門~中級まで充分。それぞれの時代の言葉がまとめられているわけではなく、前時代からの変化に着目して記述している。したがって上代が100ページ超と最も多く、以降は各章50ページ未満しかない。
根拠となる古典を引用して、具体的に解説している。大学の各授業で扱われるような重要な史料はほとんど揃っている。一方で、ことばの推定はなされない。まんべんなく網羅的で非常に良いが、ややまとまりのない印象を受けるかもしれない。
柔らかい語り口で一般人向けに書かれていて、難 -
Posted by ブクログ
手に入りやすい文庫で出たのでやはり持っておきたい。と思い購入。
現代語訳なのでサクサク読み終わりましたが胸焼けするほどの藤原アゲアゲの世界すごいですね。部分的にしか見たことなかったので通して読むとすごいですね。漢文で美文だとわかりやすい現代語訳にするとこうなるよな…という文章。
仲麻呂が編纂に関わってるだけあって、近江意識が強い。武智麻呂伝にある近江守時代の武智麻呂の近江満喫っぷりがすごい。ほんとに伊吹山登ったの??藤氏家伝のピーク、私武智麻呂伝だと思いますわ。歌も漢詩もない武智麻呂だけど藤氏家伝に伝があるだけで勝ち組だわ。
見る度に思うけど不比等伝がないのが惜しまれる…