あらすじ
日本人が漢字に出会って1600年の歴史です。漢字が伝来する以前に日本には固有の文字はありませんでした。本書は漢字が日本に伝来し、浸透し、定着し、普及するまでの歴史をエポックごとにわかりやすく解説。そして漢字が大衆化し、漢字制限論が提唱されるまでの流れをエピソードをからめて紹介しています。
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Posted by ブクログ
漢字の伝来から,近代までの漢字にまつわる話が読める。
漢音、呉音、唐音などの,中国の時代によって,
異なる読みが伝来してことも記している。
明朝体が、明という中国の時代に作られた書体だということも分かりました。
ローマ字のヘボン式のヘボンが「和英語林集成」という辞書を作成した事も知りました。
諸橋大漢和辞典 から, JIS漢字についても言及しています。
諸橋大漢和辞典の電子化を可能にする「今昔文字鏡」フォントについて言及がないのは残念でした。画竜点晴を欠くということでしょうか。
Posted by ブクログ
漢字という観点から日本史を振り返る、そんな本。
どうして日本に漢字がやってきて、どうして今日のようにほぼ全国民が利用する文字にまでなってきたのか、その流れをわかりやすく解説している。
脳内に蓄積していた歴史や文学の知識を総動員して読んでいく楽しさがある。
そして最後の「日本語の国際化」という概念は自分にとっては新鮮だった。一理あるなと思いつつ、そこまでする価値が果たして日本にあるのだろうか、という疑問もある。