八重野統摩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレとにかく、虐待の実態が酷い。
身体的なものもだが、愛していない、大事にしていないということをたった14歳の子供に突きつける大人の醜さに胸が苦しくなった。
誘拐犯と人質の優しく穏やかな1週間。
沙耶の今までの日常がどれほど異常だったか、そして生きているとこんなに幸せなこともあるんだと希望の持てる、なんとも奇妙な生活。
そのあたりはサラサラと読めるのだが、なぜだろう、渡辺さんにも沙耶にもそこまで感情移入はできずに読み進んでいった気がする。
さらに後半、まさかの赤ちゃんの取り違えから起こった一連の出来事とわかってからはあれよあれよという間に事が進み、若干気持ちがついていかなかった。
この物語で -
Posted by ブクログ
父親が突然事故死し、その借金を背負うことになった六彦。
相続放棄をすれば借金から逃れられるのに、なぜか六彦は放棄の手続きを取らず借金取りに追われることになる。
絶体絶命の窮地を救ってくれたのは謎の女性・夏目。
彼女は犯罪者たちばかりが集うアレクサンドリア。
折りしも、次々と常連客たちが殺される事件が起こる。
登場人物たちはみんな愛すべき個性的な犯罪者だ。
彼らがほんの少し垣間見せる人間らしいこだわりが、六彦の前に謎となって提示される。
何度も注文される同じ文庫本。
気が進まないと言いながらも 贋作画を描きつづける理由。
それらの謎を六彦は、持ち前の洞察力を駆使して解き明かしていく。
終盤前まで