落合淳思のレビュー一覧

  • 漢字はこうして始まった 族徽【ぞくき】の世界

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    まずは表紙の文字、これが後にどんな漢字になったのだろうと興味がわく。本書は3000年以上前に発明された部族固有のシンボル「族徽」を歴史や意図、デザインといった観点から分析する。なぞなぞを解くような感覚でも楽しめる。文字が好きな方はぜひ。

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    2025年04月15日
  • 古代中国 説話と真相

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    古代中国における著名な説話の虚構性を検証しつつ、秦代までの歴史を信頼性の高い資料を元に再構築する一冊。各説話の形成過程を追うコラムも、歴史資料への向き合い方を考えさせられる内容で興味深い。

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    2025年02月14日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    現物資料である甲骨文字を利用して、殷の歴史、文化、政治、軍事力を描写
    おもろすぎる
    今年の一冊に決定

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    2024年08月31日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    存在する中国最古の王朝とされている殷王朝について,甲骨文字の資料よりその歴史を考察する本。どこまでが史実でどこからが後世の創作なのかが難しい分野。

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    2021年09月27日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    今から3000年以上昔に実在した「殷」王朝。その実態は、当時の文字資料が少なく、また後世の創作的な歴史書のために分かりづらくなっていました。それを数少ない文字資料である甲骨占卜の古代資料から、出来るだけ公平に導き出されています。読んでいて分かるのですが、その論理の導き方、整理の仕方などは、非常に地道で粘り強い根気の必要なものだと思います。その根気を読んで追いかけることで、「殷」という王朝の真実に対して大分迫ることができました。
    古代は、確かに現代とは違った文化がありますが、その現実的な部分は今に通じるものであり、古代人の思考なども理解できますし、現代でも似たような事象があることは、著者も最後に

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    2016年02月07日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    殷と言えば、封神演義、紂王と妲己、酒池肉林...くらいしか思い浮かばなかったのだけど。史実であろう部分と、後代に改変された歴史...。甲骨文字の解読から、ここまで分かるんだなぁ。

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    2015年02月25日
  • 古代中国の虚像と実像

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    中国史が好きな人で、もうすこし突っ込んで歴史を知りたい人にはオススメ

    史記、戦国策、三国志などを学術的に突っ込んで考察

    ひとつ、ひとつを論理的に推測して前後関係から矛盾を指摘

    なるほど、歴史書は、こうやって検証するのかと、とても興味深かった。

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    2009年11月23日
  • 甲骨文字の読み方

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    甲骨文字という難解な分野を身近に感じさせてくれる。
    帯に「クイズ感覚で〜」とあるが正にその通り。
    難しいことは書いてないし、説明も分かりやすく文章は平易。
    だから読んでて愉しい事この上ない。
    新書なので手軽で簡単に手に入るしまったくもって素晴らしい。

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    2009年10月04日
  • 部首の誕生 漢字がうつす古代中国

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    序章は漢字の歴史、第一章は部首の歴史。
    自分の勉強のために、少しその内容をまとめてみる。

    殷代の甲骨文字から説き起こされる。
    その後成立した周王朝は殷の字を継承する。
    そのころの字は青銅器に刻まれた銘文である金文から知ることができる。
    加工が大変な青銅器に刻むから形が簡略化するかというとそうではなく、むしろ複雑化する傾向があるというのは面白い。
    高価な素材だからだろうか?
    周では象形性が薄まり、既存の字の組み合わせの方法が用いられ、理論化が進む。

    春秋戦国時代になると、官僚制が発達し、法律の整備も進む。
    字を日常的に読み書きする層が厚くなったため、象形性はさらに薄れ、字形の簡略化が進む。

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    2025年05月18日
  • 古代中国 説話と真相

    ネタバレ 購入済み

    説得力に欠ける点も

    史記に書かれてる逸話を次々否定していく
    管仲は鮑叔は実在を示す発掘資料はないという指摘は新鮮だった

    一方説得力もない記述も
    始皇帝が不老不死を求めて水銀を飲んだと言う話も否定してたが
    始皇帝が信望する法家では不老不死を認めないからと言う論法だったが
    一生物の本能として死にたくないと思うのも不思議ではない気もする
    事実不老不死の薬を探せと言われたけどそんなのないと困惑している役人のメモ書き見たいな文献も発掘されてるし
    始皇帝陵からも調査で周辺の土は水銀濃度が高いことも確認されている(これは別に水銀飲んだ証拠にはならないが)

    史記に書いてるから、歴史書に書いてるから本当だと言う根拠はないと言い

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    2024年05月06日
  • 古代中国 説話と真相

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    ネタバレ

    古代中国でよく知られる、史記や戦国策や管子や孟子は後世に逸話を収集や上古への仮託によって記載されたものが多い。

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    2024年02月16日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    新しく出土した甲骨文字や金文から当時の出来事や社会について解釈してあります。後世にいかに物語が作り替えられたか?も想像でしかありませんが味わいは尽きません。

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    2022年01月01日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    史記等の後代編纂物の記述からは距離を置き、同時代資料である甲骨文字を中心に殷代の歴史を復元する内容。正直なところ甲骨文字については拓本の例示を見てもよく分からないが、再現される著名な文献史料と異なる世界が刺激的で面白い。

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    2021年12月26日
  • 漢字の字形 甲骨文字から篆書、楷書へ

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    漢和辞典や漢字字典をひいてもいまひとつ判然としないことがよくあった。編纂者が替わると解説の内容が全く異なることも珍しくない。本書を読んで目から鱗がボロボロ落ちたと同時に、漢和辞典、漢字字典もあまり当てにならないものだと感じた。

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    2019年04月12日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    最新の甲骨文字資料による研究の成果をふんだんに盛り込み、中国最古の王朝とされる殷王朝について、王の系譜、支配体制、祭祀、軍事、歴史的位置などの全体像を描いている。ただ、著者は、『史記』等による文献史学には批判的なスタンスを貫いており、「酒池肉林」のような説話は後世の創作に過ぎないと切り捨て、あまり文献史学の成果は取り入れていない。
    本書を読んで、甲骨文字資料であっても、現在の漢字、漢文と基本的に変わらずに読解できることに、まず驚いた。また、龍や十干など、現代にまで続く中国文化の原形が殷王朝の頃に少なからず存在していたことにも感慨を持った。
    当時は占いや祭祀による政治が行われていたが、当時の占い

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    2016年11月05日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    殷王朝というと封神演義の影響で宗教的権威と軍事力で広大な地域を支配していたイメージがあったので、そうしたイメージが覆されていくのが面白かった。
    新書だけど、資料が多めに掲載されてるので、また読み返すのもいいかもしれない。



    1 殷王朝の支配体制
    (1) 間接統治
    王が直接支配できた範囲は都の付近のみで、都の遠方の地域にあっては地方領主が支配していた。
    そのため、殷の支配地には数百万人が生活していたものの、王が動員できたのは3,000人から5,000人程度だった。
    王は直接支配していた地域で定期的に軍事訓練と視察を兼ねた狩猟を

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    2015年03月31日
  • 殷 ―中国史最古の王朝

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    ネタバレ

    殷王朝は、今から三〇〇〇年以上も前に中国に実 在した王朝である。酒池肉林に耽る紂王の伝説な ど、多くの逸話が残されているが、これらは『史 記』をはじめとする後世の史書の創作である。い まだ謎き殷王朝の実像を知るには、同時代資料で ある甲骨文字を読み解かねばならない。本書は、 膨大な数にのぼる甲骨文字から、殷王朝の軍事や 祭祀、王の系譜、支配体制と統治の手法などを再 現し、解明したものである。

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    2015年01月30日
  • 古代中国の虚像と実像

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    面白かった、けど論理が飛躍してるように思えてならなかった…著者は他にも色々な資料を手元に置いて分析してるんだろうけど、もうちょっとページ増やして説明して欲しいという所が結構あった。
    ・歴史は勝者が作る。都合のいいように作る。
    ・「三国志」は歴史的価値があるけど、「三国志演義」は小説なので歴史資料としてはそんなに信憑性がない。面白さ重視。
    ・イメージアップのために、豪族とのコネで出世した人も、貧乏という設定にされている場合があった。
    ・始皇帝以前にほぼ秦の中国統一は確立されていた。
    ・「孫子」という書物が先にあって、孫子という人物が作られた可能性が高い。
    ・「酒池肉林」などの言葉を生んだ、中国古

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    2019年01月16日
  • 甲骨文字の読み方

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    [ 内容 ]
    甲骨文字を読める人が少ないのは、甲骨文字に対する印象以外にも原因がある。
    それは、日本語で書かれた入門書が存在しないことである。
    甲骨文字を文字の単位で解説した書籍はそれなりにあるものの、文法にまで筆をのばして実際に文章を読めるように解説したものは見当たらない。
    そのためだろうか、中国史や中国文学を専攻する大学生が甲骨文字の研究を始めても、早々に挫折するケースが目立つ。
    著者は甲骨文字の研究に携わる者として、こうした現状を前々から不満に思っていた。
    それが動機となって執筆したのが本書である。
    そういうわけで、本書は、一般読者にむけた甲骨文字の解説書であると同時に、本邦初の甲骨文字

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    2010年11月24日
  • 漢字の字形 甲骨文字から篆書、楷書へ

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    小学生の時に習う「漢字の成り立ち」について、 漢字ごとに歴史や背景含めて解説した書籍である。序章にて漢字の成り立ち、歴史について述べており、大きな流れを説明した後に字形表を使用して解説している。各章の中で「同源字」や「同化字」の概念、具体例が整理されていて理解しやすかった。
     また、同じつくりでも、起源によって意味合いが変わり、時には書き順もそれに従うのは初めて知り、今まで疑問に思っていたことが解消され納得感があった。
    あと部首の礼(しめすへん)や被(ころもへん)と呼ぶ理由がわかった。
    (これは小学生の時に説明されている気もする。)

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    2025年02月11日