長谷川寿一のレビュー一覧

  • 進化と人間行動 第2版
    数学的な説明が多く、読みづらい部分もあったが、進化はどのように生物の行動を形作ってきたか、ヒトの行動を規定してきたかが初心者でも分かるように説明されていたと思う。また、進化心理学の発展の順序にもよく触れられていたので、先人たちがどのように考え、どのように誤解していたかも追えて面白かった。
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り
    たくさん学べるすごい本でした。
    人間には虐殺を好む性質が
    もともと仕込まれていると語る
    部分では、事例が次々と挙げられていて、
    イヤになります。受け入れ難いが、
    そうかもしれないという気になります。

    それでもなお、人間は言語があるから
    過去の成功及び失敗から
    未来の選択を学べるのだとする
    著者の訴...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り
    30年も前に書かれた本なのに、全く古びてなくて、(私がいろんなこと知らなさすぎて?)知的刺激がいっぱい。

    私がここ半年くらいで出会った、「人新生の資本論」とか、「チェンジング・ブルー」「歴史を進めた植物の姿」「生命はなぜ死ぬのか」といった本を読んで、初めて知って興味深く思った内容が、こういう人間観...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り
    読んでいて、本当に楽しい。
    例示のセレクトがいいから
    納得しながら論旨に身をゆだねられる。
    ヒトの特徴がどこから生じているのか、
    歴史をたどる本。
    初めて知る話が次から次へと
    出てきました。
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り
    ジャレドダイヤモンドの一般向けのデビュー作の本らしい。先に「銃・病原菌・鉄」と「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか」を読んでいたのでデ・ジャブ感満載であったが、これらの本が本作の各章を切り出し一つのテーマに焦点を当てて書いた本であるので当たり前ではある。本作は、あくまで人間というもの全体にフォーカスを...続きを読む
  • 進化と人間行動 第2版
    なんと!出版社からいただいてしまいました!私のようなものにありがとうございますありがとうございます……しかし「教科書で使えよ」と命じられてるけどそれはむずかしい……積極的に紹介はいたします。
  • 進化と人間行動 第2版
    簡単な生物学と文化人類学などを総合して考察しながら記述されている本。もっと性差について突っ込んで考察されているかと思ったが、学術書であるためか比較的客観性が高い本だった。
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り
    ヒトと動物の違いは何か、について人類学的な様々な角度から考察。実はホモサピエンスは類人猿類で最後に分岐されたわけではないこと、高度な技能を音声機能の進化により伝達できたことがはじまりであること、口伝だった時代に大事だった年寄り、高度な技術の蓄積が子どもの長い未熟期間につながり、オスもメスと協力して長...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り
    芸術の起源と、様々な動物の雄雌がどうやって配偶者を見つけるか(特にアズマヤドリ)の話が興味深かった。
    序盤の、人間の雄雌の性器の大きさについての言論も面白かった。
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り
    第三のチンパンジー、というタイトル、??でしたが、進化の系統樹では、ボノボとチンパンジーの方が新しくて、人を系統樹で見た場合、何も知らずに地球にやってきた宇宙人から見ると(客観的に見ると)第三のチンパンジーに分類できるということに、まず、驚きました。
    第三のチンパンジー、そういう視点から見ると、いろ...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り
    人生での出逢いについて、6歳頃の出逢いについて。長女の6歳頃の環境について。など、あまり振り返ったりしなかった時期について、真面目に思い出そうとしました。そうか、あの人か?なんて。
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り
    非常に面白かった。
    上巻は正行為に関わる論点が多く筆者の嗜好性が出てたり、古さを感じさせたり、冗長な印象だったが、下巻は面白い。
    人類史みたいな部分が筆者の強みだと思う。

    ヨーロッパの起源がステップ地域の遊牧民族にある話、ポリネシア人、ネイティブアメリカンのジェノサイドの話など。
    非常に面白いし古...続きを読む
  • 美の起源 アートの行動生物学
    日本ではじめてイグ・ノーベル賞を受賞した著者の研究テーマ・動物と美についての全体像が分かる本。美学の歴史から、認知学的・能科学的なとらえかた、動物と人間との違いなどが、専門家の監修の元、まとめられている。

    崇高と美の違いや、芸術的な鳥の巣や歌など、ヒトの美の営みがどこから来たのか考えさせられる話題...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り
     人類の進化と文明について本書で取り上げられた項目はその後、ヒトの性行動については『セックスはなぜ楽しいか』で、文明の勃興、崩壊については『銃・病原菌・鉄』や『文明崩壊』で詳細に論じられることになるが、本書は正にダイアモンド博士の原点とも言うべき一冊である。

     本書の主題は次のように示されている。...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(下) 人類進化の栄光と翳り
    ヒトはなぜ同種の個体を大量虐殺するのか、コモンチンパンジーの例なども踏まえ、生得的のものに環境や技術がそれを実現できたものなのか、大量絶滅は産業革命以前にも大きく行われていたのか、など、なんとなく近代特有で、かつ、現代では理性によって克服されたと思い込んでいる人類の業について、深く考察され視野を広げ...続きを読む
  • 第三のチンパンジー 完全版(上) 人類進化の栄光と翳り
    非常に古い本で、古さをきっちりと感じさせる。
    進化に関する説の古さだったり、差別的な表記だったり。
    かつ筆者も若い頃であり、性への興味がすごい。溢れ出ている。

    筆者の専門である人類の進化を性の切り口で整理することも多く、若かったんだなと思う。

    一方トピックとして面白いものも多い。
    特に面白かった...続きを読む