長谷川寿一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
30年も前に書かれた本なのに、全く古びてなくて、(私がいろんなこと知らなさすぎて?)知的刺激がいっぱい。
私がここ半年くらいで出会った、「人新生の資本論」とか、「チェンジング・ブルー」「歴史を進めた植物の姿」「生命はなぜ死ぬのか」といった本を読んで、初めて知って興味深く思った内容が、こういう人間観、世界観、歴史観、未来観、と繋がり、重なってくるなーと思いながら読みました。
学者って、実際は地味な作業なんだろうと思うけど、こうしてまとめてもらうとすごい(@_@)
目の前のことに忙殺される毎日ながら、、、
こうして日常とは違う視点から俯瞰してみると、人間って大きな可能性を秘めた生き物だなーと -
Posted by ブクログ
ジャレドダイヤモンドの一般向けのデビュー作の本らしい。先に「銃・病原菌・鉄」と「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか」を読んでいたのでデ・ジャブ感満載であったが、これらの本が本作の各章を切り出し一つのテーマに焦点を当てて書いた本であるので当たり前ではある。本作は、あくまで人間というもの全体にフォーカスを当てて、なぜ人間がチンパンジーと98%くらいの遺伝子を共有しているにも関わらずこのように特別な存在となっているのかを洞察している。博士の結論としては人間はある意味で特殊ではあるが、人間の特徴である言語、性生活、同種殺し(戦争)、薬物中毒、芸術などをテーマに実はこれらの特徴も類人猿はもとより他の生物に
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Posted by ブクログ
久々のジャレド・ダイアモンド。第三のチンパンジー「完全版」もう30年も経つとは… その後の研究成果で博士の予想が外れてたりもしてるが、今読んでも興味深いテーマ。他の動物と比べたヒトの特異点を探っていき、「大躍進」の秘密を探ろうという内容。700万年前に類人猿と分岐して以来、解剖学的に現代人と同じ人類は10万年前に現れているが、「大躍進」はたかだか1〜2万年前で、何がそのきっかけになっているのか。言語が最も重要で、それによって文化や芸術も発展してきたと予想。どの本でもそうだが、博士の博識ぶりに感嘆させられる。ユヴァル・ノア・ハラリがサピエンスを書くときに相談を持ちかけたのももっともだと思わせる。
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Posted by ブクログ
ヒトと動物の違いは何か、について人類学的な様々な角度から考察。実はホモサピエンスは類人猿類で最後に分岐されたわけではないこと、高度な技能を音声機能の進化により伝達できたことがはじまりであること、口伝だった時代に大事だった年寄り、高度な技術の蓄積が子どもの長い未熟期間につながり、オスもメスと協力して長い子育てをするようになることで、乱婚ではなくなること、などなど、仮説ではあるが壮大なつながり、構造の基、文化や社会が形成されているという、構造主義にもつながる考察が多くて興味深い。自らの遺伝子をいかに残すか、の共通したルールフレームから解釈できる体系を切り開いたダーウィンは本当に歴史を変えた転換点を
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Posted by ブクログ
非常に面白かった。
上巻は正行為に関わる論点が多く筆者の嗜好性が出てたり、古さを感じさせたり、冗長な印象だったが、下巻は面白い。
人類史みたいな部分が筆者の強みだと思う。
ヨーロッパの起源がステップ地域の遊牧民族にある話、ポリネシア人、ネイティブアメリカンのジェノサイドの話など。
非常に面白いし古さを感じない。
また巻末にある、人間の自然破壊に対する一般的な意見への反論が示唆深い。
人間による環境破壊は、長期目線で見たときに、隕石衝突などと比べて大したことはなく、地球温暖化も過去に何回もあったため、大したことない、と言う論に対する反論として、自然消滅のスピードが過去と比べて明らかに早いこと -
Posted by ブクログ
今の世の中の芸術ってなんのためにあるのだろう。と思った事がある。
絵画を見るにも技術が必要で、その技術は先天的に備わるものでは無く、身につけるもの。特に現代美術などその背景や歴史を知らなければ価値がわからない、という主張を読んでから、芸術の存在意義について不思議に思った。
では何故美術というのが何のために生まれたのか。その不思議に対して生物学的な視点から解していった本。
現在の芸術とは、芸術そのものの為の芸術であるが、そもそもの起源は自らの適応度を高める可能性に直結していた行動だった、という事がわかったような分からなかったような。
色々実証検証が難しい分野だと思うけど、我思う故に我あり -
Posted by ブクログ
人類の進化と文明について本書で取り上げられた項目はその後、ヒトの性行動については『セックスはなぜ楽しいか』で、文明の勃興、崩壊については『銃・病原菌・鉄』や『文明崩壊』で詳細に論じられることになるが、本書は正にダイアモンド博士の原点とも言うべき一冊である。
本書の主題は次のように示されている。
ヒトという種が、短い間に
単なる大型哺乳類の一種から世界の覇者へと
どのようにして変化し、
また、その進歩を一夜にして
ふいにするような能力を
どのようにして身につけることになったか
上巻では、ヒトという動物と類人猿との系統関係や進化のありようについて、またヒトの性行