工藤隆雄のレビュー一覧
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ヤマケイ山学選書の一冊。
現代のマタギたちへの取材に基づき、われわれの山歩きの参考になる点はないか探ろうという本である。
マタギは山を知っている。
マタギは無駄を嫌う。
マタギは自然を敬う。
マタギは必要なものしか欲しがらない。
例えば舞茸を見つけた時、マタギは2割残して翌年また生えるようにしておくという。だが商業のヤカラは全部取ってしまう、下手をするとマタギが残した2割も持って行ってしまうという。
現代の“開発”は、自然をまったく顧みずに行われる。結果鉄砲水や崖崩れが起き、植生が変わり、野生の動植物が駆逐される。「山がだめになった」という。
ブナなどの原生林は、なぜか夏は涼しく冬暖か -
Posted by ブクログ
山小屋管理人たちから語られる茶飲み話を収集した短編集。彼らは1年の多くを下界とは切り離された山で過ごし、荷物を担ぎ上げ、登山者をもてなす。24時間ワンオペのサービス業だ。
だからこそ、彼らは山小屋で一生懸命に暮らし、山や登山者へ優しく接することで、魅力ある語り部になる。また、親から子へ受け継がれることが多い職業なので、何世代にも語り継がれる山の話もある。
なぜ山小屋経営者となったのか、山小屋を訪れる変わり者たちのこと、野生動物との交流、災害への対策などなど。開放的な山の空気を感じる語りの中に、時々、山小屋生活ならではの孤独や苦労が現れる。 -
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購入済み間違って買わないように注意
同著者の「新編 山小屋の主人の炉端話」とほぼ同じ内容です。新編を買った人はこちらを買う必要はありません。私は間違って両方買ってお金を損しました。
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Posted by ブクログ
<目次>
第1章 山の幽霊ばなし
第2章 人智を超えるもの
第3章 自然の不思議
第4章 ひとの不思議
<内容>
『山怪』が売れたせいか、こんな本も。これは「岳人」連載だったものを書籍化したもの。タイトルに”新版”とあるように、2005年初版のものをちょっと改変したもの。前半は山の怪談話だが、第3,4章は、山の生きもの(樹木も含めて)の不思議や山に入る人々の不思議話(”それでも医者か”は人間の怖さ)がまとめられている。
山は、古代から日本では「魔」の場所であり、「神」の領域であり、おそらく不思議が数多くあった場所名だと思う。そして、山に入る人々も変えてしまう場所なのではないか?(「医 -
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