都築響一のレビュー一覧
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「ちょっと変なところに行って、ちょっと変なものを見てまわろうじゃないか」というコンセプトで書かれた、(一応)旅行記。「ちょっと変なところ」として選ばれたのは、名古屋・熱海・ハワイ・江の島・サハリン・清里というラインアップ。なかなかの顔ぶれであり、かつ、書き手が村上春樹を含んでいるということで期待したが(実際、村上春樹がいくつか書いている旅行記は面白いと思う)、思っていたほど、面白くはなかった。
それは、「ちょっと変なところ」の面白さを伝えることが、かなり難しいことによると思う。例えば清里は、かつては、若い女性が大挙して押しかけた高原の観光地、ペンションなど、オシャレな場所として人気を博していた -
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2025.1st
昨年の後半に村上春樹の「ラオスに一体何があるんですか?」を再読したときに本書のことが書かれていたので、読んでみました!
取り上げられてる場所もちょっと変わってる。名古屋、熱海、ハワイ、江の島、サハリン、清里…江の島の紀行文って珍しいですよね(°_°)
名古屋には住んでたことがあるし、熱海も何度か行ったのでこのあたりが本書で一番面白かったです!個人的には。
サハリンは多分行かないだろうなぁ…(*´Д`*)
ハワイは行ってみたいけど、似たようなコンセプトでもうちと安い場所が世界にはたくさんあるので、いつになるやら…(><) -
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本当のことなのかそうじゃないのか判然としない話をする知り合いがいる。たとえば、と書きたいところだけれど、それを書くと、たぶん容易に誰だかわかってしまうので書かない。この本を読みながら考えていたのは、その人のこと。
まえがきにもあるように、この本はTシャツにまつわる思い出を持ち主に書いてもらった文章をまとめたものだ。だからきっと本当のこと。それは、同じくまえがきで引き合いに出されているポール・オースターによる『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』、つまり「作り話のように聞こえる実話」。私はポール・オースターの『トゥルー・ストーリーズ』がとても好きなのだけれど、まさにそんな感じ。 -
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社会人になってから2回の転職をして、3か所の編集事務所に勤め
た。事務所勤めのころはそれなりの服装で通勤していたが、フリー
になってからはどこへ行くにもジーンズにTシャツ。
外出着として着倒したら部屋着やパジャマ替わりに着る。そうし
て遂にボロボロになったら雑巾に。
そうやって、何十枚ものTシャツを捨てて来たのだが、どんなに
ボロになっても捨てられないものや、買ったまま袖を通すことも
出来ずに取ってあるTシャツがいくつかある。
襟ぐりが伸び切って穴もあいているのに捨てられないのは一時期
はまった「BOY LONDON」というブランドのTシャツ。ライブ
ハウス通いをして -
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ネタバレするめクラブと称して、普通の人間が選ばないところ、むしろ敬遠する場所に行ってみようという企画で始まったらしい。
名古屋、ホノルル、熱海、サハリン、清里と国内外さまざまな所へ行っている。
ただ、行ったのが2000年あたりなので、15年以上前ということもあり、ガイドブックというより、当時の僻地の情報が知れる紀行って感じ。熱海はもう寂れた状態しか知らないから、3人の熱海再開発計画の話し合いとか聞いてて面白かった。
さすが村上さんは博識というか、街の説明の日本語が中々に特徴的で、読んで理解するのに時間がかかった。
名古屋の結婚式事情はもっと変わっていると思うけど、マウンテンは確かに衝撃的だったなぁ -
Posted by ブクログ
独特の写真集や本を出していて、目にするたび「おおすげえ」と思っていただけに、今回の本には強く好奇心を刺激され、舞台裏が読めるとなるとページを繰る手ももどかしく、一気呵成に読んだ。とても面白かった。本好きの方には誰にでもおすすめしたい内容。
とはいえ。
著者は自分のことを「編集者」として位置付けているようだが、正確には「ライター」ではないか。もちろん、その時の仕事によって役割は変化すると思うので、この仕事区分にそれほど意味があると思わないが、しかし立場が変わることで、仕事に臨む態度も変わるのはたしか。
例えば。
著者は、営業の意見を聞いて、企画に責任をもとうとしないのなら、本末転倒、意味がな