立石優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
岩崎弥太郎
国家の有事に際して、私利を顧みず
著:立石 優
PHP文庫 た 37 7
土佐の郷士であった、岩崎弥太郎が、幕末から、明治にかけて「三菱」を創り上げていく物語である
不詳ながら、三菱と、土佐、坂本龍馬とはどうも結びつかないでいた。
そして、岩崎弥太郎とは、後始末のひとであるということだ。坂本龍馬や、土佐山内家、後藤象二郎らが残した借金を後始末したのは、岩崎弥太郎である
大言壮語をくり返す武士の中で、愚直に約束を守り、そして信念を貫く、組織の三菱を築き上げた、岩崎弥太郎は、まさに、「国家の有事に際して、私利を顧みず」であった。
気になったのは、以下です
敵とみなした相手には -
Posted by ブクログ
作者の著作は初めてになるが、歴史小説を数多く手がけている人らしい。昭和10年生まれだから、書き下ろしの本書出版時点で74歳だろうか。かなりのベテランである。刊行時期のタイミングから、NHK大河ドラマ『龍馬伝』に合わせたものだろう。作風は奇をてらったところもなく、弥太郎の出生から死去まで、史実に沿って小説化している。副題は「国家の有事に際して、私利を顧みず」。弥太郎の言葉だ。彼については三菱財閥の創業者であることくらいしか知らなかったが、その人生は波乱に満ちて面白い。
幕末史と彼の人生がリンクしており、あまたの幕末の英傑が登場する。決して劇的な筆致ではなく、淡々と史実を追っているので歴史の勉強 -
Posted by ブクログ
何この面白い本。しかし、一部史実と異なる人物が出てるようである、よって星はひとつだけ減らした。しかし面白い。人物が絞られていてこぎれいにまとまっているのでわかりやすい。そしてテンポがよい。戦史は結構読破まで時間が掛かるのでなかなか読みきらんかと思っていたがそんなことはなかった。プロローグはレイテ沖で始まる。ここのせりふで艦長の「柴田砲術長、ひとつ目に物見せてやれ」は文章としてはたいしたことないんだが何か燃えるものが有る。3代目以降の艦長が話に出てくるがこれらすべての人物がみな好人物で将来何か管理する立場になった時、この誰かのような人になりたいと思うしだいである。
ますます、光人社版の雪風も読み