久保耕司のレビュー一覧

  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    ネタバレ

    もちろん言葉通りではなく、未来を知っている、というよりこれからの社会問題に対し、どう植物の機能、構造が生かされていくべきか、著者自身の体験も交えながら書かれている。
    近未来的な装置は実際には開発されていたりして、興味深い内容だった。
    また植物の感覚に対する認知や記憶などについての話、仮説等々も面白く、自身も着眼していきたい部分だと思った。

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    2021年08月07日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    植物は
    記憶力がある、オジギソウを馬車に乗せると次第に閉じなくなる
    小麦、米、とうもろこしは、人間の主食となることで、大規模に栽培され、拡張した
    レンズ豆の種子に似た植物がいる
    オランダフクロは、動物が触れて刺激で、種子が爆発し、動物の毛に纏わり付き、範囲を広げる
    カマバアカシアは、蜜を作りアリを呼び寄せ、そのアリは周辺を食い尽くし、日光や栄養を独り占めする。悪魔の庭と呼ばれる
    植物は、エネルギー使って、無駄なものは作らない
    唐辛子や麻薬は、人間の脳に作用する物質を作り、栽培植物として、広がる
    オオニバスの花は、熱を発し、蜜蜂を呼び寄せ、重層な花弁で、一晩閉じ込め、花粉だらけにして、翌日花弁を

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    2020年03月29日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    おもしろい。植物の構造の解き明かしと、人間の社会生活にどのように転用でき、近い将来どのように課題を解決できかを語った本。読みやすい。大学教授の学術的な文章なのに、スラスラ読めます。

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    2019年05月30日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    面白かった。最初は、少しでも植木や花を育てた人なら誰でもわかりそうな事が書かれていて、飽き気味に読んだ。もっと実験の詳細や数値での提示が欲しいと思ったが、中盤からは分かりやすい文章で好感。様々な事例で、いかに植物か優れているかを論じ、また植物の知性を活かした将来も見据えてある。感動的。

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    2018年08月01日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    植物も知性を持っている!何を持って知性とするかによると言えるが、漠然と認識していたよりはかなり高度な能力を持っているようだ。早回しの画像を見ると、植物が動物のように動くのがわかる。時間軸の違いだけなのか?いずれにしても、もっと柔軟な発想力を持たないといけないと感じさせられた。

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    2017年04月12日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    人間は動植物の頂点にいる。
    言葉を操り、道具を使い、他の動物たちの精子を握り、植物たちを管理する。
    そんな思い込みは単なるおごり以外の何物でもない。
    人間たちは自身を万能だと思っているが、実は下等だと思っている植物たちに「使われている」だけなのかもしれない。

    植物に脳はない。
    しかし脳がないから知性がないという結論は、あまりにも植物を知らぬし軽視しすぎている。
    植物たちは動物のように大事な器官を作らないことを選択した。
    そうすることで生存率を高めたのだ。
    つまり、リスク分散というわけだ。
    動物は脳や心臓がないと死んでしまうし、手や足がもがれたら死んでしまうそうだから。

    「人媒」も有用だ。

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    2016年05月26日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    植物の知性についての本。植物の権利と地位向上のための本と言っても良いかもしれない。植物の知性を理解するには植物と動物の違いを理解する必要がある。重要な臓器を持たず、それ故に脳がないこと。体の各部分が独立した能力を持ったモジュールで、それが集まったコロニーのような構造であること。どこかが食べられたりして欠損しても致命傷にならず再生できること。そのため体の各部分に情報処理機能があり、インターネットのように分散型の知性である。特に根系は根冠が無数にあり、それが互いにコミュニケーションをとり全体としての知性が創発していると説く。根のネットワークをニューロンと仮定すると根が思考を持っていても良いのかもし

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    2016年05月05日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    植物が人間や他の動物と同等、あるいはそれ以上に優れた生物であることを解説した本。植物の優れた特性、腫を広げるための驚くべき戦略の数々がたくさん紹介されていて非常に興味深い。ただ図版や写真が少ないので、紹介されている植物のイメージがつかめないところが残念。
    いずれにせよ、植物に対する認識が一変する良書。
    本書内で、植物が自分の繁殖のため、昆虫や動物はもとより、人間までも利用しているのではとの説が紹介されていたが、未だ解読不能の奇書「ヴォイニッチ手稿」の植物と思しきイラストが載っている一連ページの解釈として、人間は植物のための養分として生かされているという解釈をネットで発見し、この解釈がもしかした

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    2016年03月05日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    ネタバレ

    確かに本書が述べるように、植物は感覚をもっていて、コミュニケーションを行い、眠り、記憶し、他の種を操ることができるのですが、それを「知性をもっている」と表現しています。確かにそう思えるいっぽうで、新たにこんな疑問が私には浮かびました。「それじゃあ、植物は意志をもっているのだろうか」と。それとも、知性=意志なのか?人には随意筋と不随意筋があるように、植物にも随意筋のようなものがあるのだろうかと思ったもので。この本を読んで、私の謎は深まるばかりです。

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    2016年02月20日
  • オリーブも含めて

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    どなたかが「面白い」って仰ってたのと、タイトルと装丁も可愛かったので読んでみた。このタイトルは・・・・80年代のヒット曲「北ウイング」を彷彿とさせつつ、それよりもっとひどい(というか何というか、最後はよかったけど)。登場人物か次から次へと増えていき、話も果てしなく広がっていくようだが、最後には大団円。水色の空と、オリーブグリーンの中を吹き渡る風のような気分のよさを得られた。でも、読み終わった今も、人物相関図を正確に書ける自信は全くない。

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    2011年09月19日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    とても良い

    地球上全体を見れば、その生物の中で動物はわずか1%程度の個体数しかない
    総重量でいうと0.3%しかない
    動物は植物がいなければ絶滅するだろうが、植物は動物がいなくなっても繁栄を続けることができる

    植物の根端は情報センサーであり情報発信ネットワークのひとつだ
    インターネットの形態はこれに近いものだ
    集合知が生み出すものは創出と呼ばれるそうだ
    大きな拍手の渦や、ウェーブのように個体ではなし得ないものが創出されるのだ

    そもそも植物は生き物なのかと、その昔は哲学の対象となっていたと言う
    魂についても知恵についても考察されてきた
    イスラム教のコーランでは植物は生き物から除外されている

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    2022年12月15日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    植物の種子貯蔵庫はノルウェー領の島にあり、種の保存が厳重になされているという
    人類は、植物の未来の重要性を知っている
    ダーウィンも「もっとも豊かな想像力を持つ人間が考えつくものをはるかに超えている」と自然の仕掛けと適応力を表現している
    植物に対して認識の低かった潜在的な可能性にアプローチし、思わぬ切り口から可能性の開花を示唆してくれている
    例えば、分散構造 が植物の特徴だと言う
    動物は記憶するために脳を進化させ、外界を見るために眼に機能を集中化している

    ◆ 記憶力
    通常は馴化と表現される
    プロトコルを明確にした再現性のある実験で、記憶力に関する実験をした
    刺激の区別を40日間以上記憶保持する

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    2022年09月26日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    結局、移動を選んだのが動物、定住を選んだのが植物。一見、動物の方が偉いように見えるが、植物が消え去ったら人間の生活は持たない。一方で動物が消えたら植物はこれまで動物に奪われていた領土を奪い返し、わずか数年で完全に取り戻すに違いない。

    コペルニクス革命以前、地球は宇宙の中心にあり、すべての星々が地球の周りを回っていると考えられ、人間中心の考え方で捉えられていたわけだが、現在の生物学もコペルニクス革命前にあるといっていいということで、光を感じる視覚や、嗅覚を使った植物同士のコミュニケーションについて語られる。

    緑の多い街は犯罪が少ないという事実もいい。なぜかは分からないが感覚的に分かるし、とり

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    2020年09月17日
  • 植物は〈未来〉を知っている 9つの能力から芽生えるテクノロジー革命

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    植物は人との関わりが本来は深い。農産物だけでなく、あらゆる植物がである。
    植物の構造が動物とは大きく違う点から、それをヒントに人間活動に取り込めないかと提案、実践していく著者の熱量、そして本当にそうなればという思いと、意外と世論はそれを求めていないのだなという残念な感情を残す。
    ジェリーフィッシュ・バージなんかは特に当時もっと話題になってもよかったレベルのものだと思ったのに…。
    植物は面白くて、すごいものなのだと再認識するためにぜひ。

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    2019年05月07日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    知性があるのは分かったが何故?どうして?どうやって?まで踏み込んでいない。
    たぶんまだ知識の集積が不足していて、それだけずっと植物は軽視されてきたんだろうなと。
    植物からイノベーションくる?

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    2017年06月13日
  • 植物は<知性>をもっている 20の感覚で思考する生命システム

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    ここでいう知性は「問題を解決する能力」と定義されている。人間は人間>その他動物>植物と優劣意識を持ちがちだが、そんなことはないと著者は指摘する。例えば植物は大部分が捕食されても、数日すれば再生する。(生命機能を分散するモジュール構造)。移動ができないからといってそれで終わるのではなく、甘い香りで昆虫を呼び寄せ受粉のサポートをさせて子孫を残すのも植物ならではの一例。
    夏の暑い日、気が付けばそんじょそこらに雑草が伸びている。それは植物が長い間時間をかけて自らの生命維持を試行錯誤してきた過程の結晶なのだろう。雑草うぜー、などとは言っていけないですね。

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    2017年01月09日
  • オリーブも含めて

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    鳩、不良グループ、ロトくじ、猫、そしてオリーブとは…気になるものがいろいろ出てくる。たくさんの人物があれこれと繰り広げる、ちょっとドタバタ気味の群像劇。

    一見して分厚い本だけれど、センテンスが短いのと会話が多いので、ぐんぐん読める。改行も多く、章も短いものでは1ページに入るほどで、話の展開、場面の転換が早く、めまぐるしい。

    そうか、これはどれか特定の人や物を描いているのではなくて、この《イタリア北部コモ湖畔の田舎町ベッラーノ》そのものを描いているのかも。そう思うとなるほど、と納得する。
    長い、しゃれた小咄のてい。

    蛇足だけれど、訳者あとがきだけ、どうしてこんなに字の大きさが突然小さいのだ

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    2011年10月18日