野田知佑のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
約1ヶ月かけて、筏でカナダのユーコン川を下る体験話。
筏を組み立てるところから始まる。
筏でユーコン川を下りながら、過去の体験話、出会った人の話、一緒に旅している人たちの話、日本の川に対する想い、カナダ人、アメリカ人、ドイツ人がいかに川下りを楽しんでいるか、エンジン付きのボートがいかにつまらないか、などなど、が書かれている。
東京に住んでいると、今や川遊びをする人なんて皆無のような気がするが、もちろんいるだろう。
しかし、1ヶ月休暇を取って、海外の川を下るという気持ちにはなかなかなれないな、と思った。
まずは1日でも川遊び(カヌーでも筏でも)体験してみないと、野田さんには近づけないだろう。
川 -
Posted by ブクログ
「汽車に乗って1000マイルいっても、バカはいつまでもバカのままだが、カヌーで100マイルもいけば、その人は自然児になる」
あるカナダの元首相の言葉である。
カヌーイストの筆者は齢75才にして、アラスカのユーコン川を筏で下る24日間の旅に出た。
「三〇代の終わりに離婚したとき、ぼくは自分の人生を、こつこつ働いで作り上げることをやめ、放り出した」
なぜ川下りをするかといえば、楽しいからの一言に尽きる。
しかし、日本社会ではそれが理解されない。
だから、アラスカまで来てユーコン川を下る。
ユーコン川には世界中の川仲間が集まる。
川で出合った人たちとのふれあい、筆者の経験から -
Posted by ブクログ
子供の頃から読書好きで、特に20代にはむさぼるように本を読んだ私ですが
好きな本を三冊あげてみて、と言われて考えてみると・・・
モンゴメリの「赤毛のアン」、三浦綾子の「母」、
そしてこの野田知佑の「カヌー犬・ガク」です。
いまはカヤックを趣味とする私ですが、この本を読んだ10年前当時の私はアウトドアには興味のかけらもなく、カヌーなんて遠い世界。
でも何より犬好きな私は、カヌーの上に乗った犬の野性味を帯びた表情に惹かれ、思わず手に取りました。
アラスカで、ユーコン河で、ガクは地平線をかけ、川を泳ぎ、山を巡る。
熊と戦い、ヤマアラシに噛み付いて無数の針が顔に刺さったり山で迷子にな -
Posted by ブクログ
ユーコンに行きたくなっちゃう本。
川遊びの鉄人・野田知佑氏の新刊。ユーコン川の主要部分を、筏を組んで、2匹の犬や仲間のカヤックと共に下っちゃう話である。
多少の冒険はあるが、基本的にはのんびり・まったり、流れの赴くまま、気の向くままに約3週間を過ごす。釣りをしたり(ところによっては旨い魚が入れ食いらしい)、焚き火を囲んだり、行き合ったカヌーイストや先住民などとダベったりと、滅っ茶苦茶に楽しそう。つい、憧れが募っちゃいますね。
ところがそこは野田御大、たゆたう大河の上から、遠く日本の現状にも思いを馳せる。川がダムや砂防施設によって壊されていく。先住民がかつて必要な分しか獲らなかった鮭だが、 -
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ネタバレ著者が手づくりの筏で夏のユーコン川数百kmを下る実録。メンバーは合計8人だが野田さんと愛犬2匹以外は既製品のカヌーに乗っている。
そもそも野田さんの生き方に憧れて自分もカヌーをはじめたので、つまらない内容のはずはない。特にメンバーがキャンプ地以外はそれぞれが目が届かないくらい離れて自由に釣りなどを楽しみながら下っているところがいい。自分も仲間とつかず離れずでアウトドアを楽しむのが理想だ(実際にアウトドアに出かけるとリーダー的存在に「おんぶにだっこ」という集団が多いように思える)。それをユーコン川という途方もない大地でやりつくしている様子にワクワクした。
ほかの内容としては、途中で出会った外 -
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先日モンベルに行ったら野田さんのトークが店内に流れていて、その声がなんだかおじいちゃんになったなあと、ちょっと寂しく思っていました。
が、その後この本を読んで、やっぱり野田さんは野田さんだーと安心しました。
20代の時に野田さんの本に出会い、大いに影響を受け、自然環境について(特にダム)真剣に考えるきっかけを与えてもらいました。
と同時に、遊びの楽しさや自由に生きる意味など、人生において大切なことをいろいろ教えてもらった気がします。まあ私より数倍夫が、ですけど。
自由でいるための孤独や強さなんかも理解できる年齢になり、今は野田さんをあらためて尊敬しています。
シンプルライフを貫ける人間は本 -
Posted by ブクログ
僕の人生の師の一人野田知佑氏が、ユーコン川を筏で下った!正しく最新刊!久しぶりだなあ。もう本出さないんじゃないかと悲しい気持ちでいたのでウキウキでした。何しろまた冒険に出てくれたのがとても嬉しくて、75歳になってまだ攻めているのが励みになります。僕も80歳まで歌いたいなと思っていますので。
さて、内容ですが今までとは違い仲間たちと筏でのんびり下りながら懐かしい人々との再会や、新たな出会いを書いてくれています。新味ははっきり言ってありませんが、以前の文章の引用やエピソードの紹介が、今まで読み続けてきた身としてはかえってジンとする感じでした。人間いつまでも若くいられるわけではありませんが、限られた -
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Posted by ブクログ
中学生の時、怪しい探検隊というのが流行った。世間的にもアウトドアブームが到来し釣りやカヌー、RVカーというのがもてはやされ始めたころである。そんな時アウトドア雑誌等に著者の野田さんとともに出たのが犬のガクである。
この時期のアウトドアブームにのった人なら大概、知っていると思っていい。僕もその一人である。またカヌーをやっている人なら絶対している存在である。そのガクが、今年に入って死んだ。今まで野田さんがつづった文章を文庫サイズにまとめた一冊。主にBE‐PALに書いた内容をまとめている。中学、高校に読んだ内容が懐かしい。
犬の一生を考えた事はないが、心が通じる様は強く印象に残っているのが