鈴木邦男のレビュー一覧

  • 愛国者は信用できるか

    Posted by ブクログ

     ワールドカップがやってくるとナショナリズムが高揚する。愛国者にとってはまさに至福の時だろうし、自称左翼の方々には日の丸の旗が観客席を埋め尽くしているさまに眉を顰める御仁もあろう。しかし、いずれにしても私たちはきちんと愛国心について考えることを避けてきたのではないだろうか。その一方で、愛国心に反発を覚えつつ、ぬくぬくと「この国」の慈愛の中で日々の平安を満喫している人もいるのかもしれない。
     それはさておき、世の中には自分は愛国者だと言いつつ、実際は不忠者が多々いるようだ。記憶にあるかどうかわからないが、日の丸・君が代を無理強いしようとして「強制しないように」と天皇にたしなめられた某自治体の教育

    0
    2010年04月05日
  • 公安警察の手口

    Posted by ブクログ

    公安の活動の実態を、新右翼の(元)第一人者が書いた本です。「ころび公防」とか右翼との馴れ合いとか。経験に基づいて書かれているだけあって、極めて説得的です。多少、記述が重複する面が否めませんが、まぁそれだけ筆者が強調したかったということなのでしょう。公安に基づくおもしろいエピソードも織り交ぜて書かれていますので読みやすかったです。何より、この著者の凄いところは、自分の住所を公開しているところ。見解の相違があればいつでも来いってことみたいですが、ここまでするなんて…流石です。

    0
    2009年10月04日
  • 公安警察の手口

    Posted by ブクログ

     急速に監視社会化が進む日本。少しでも体制に楯突けば逮捕される時代となりつつある。こうした状況のなかで、不当逮捕を繰り返し、統治機構の末端で暴力を行使しているのが公安警察である。
     しかし、その捜査手法は謎に包まれており、実態は明らかになっていない。いったいヴェールの向こう側では何が起きているのだろうか?かつて赤報隊事件で公安警察に濡れ衣を着せられた経験を持つ著者が、その捜査手法や権力構造を照射し、知られざる公安警察の“真実”を追究する。

    0
    2009年10月04日
  • 愛国者は信用できるか

    Posted by ブクログ

    安保とかあの頃の左翼、右翼、三島由紀夫のこと、時代の空気、維新からの流れなど今までよくわからなかったけれど、分かりやすかったです。

    書いたのは新右翼の鈴木 邦男氏。
    しかし、主張一辺倒と思いきや、すごく理性的でわかりやすい。天皇や日の丸に対して盲目的かと思ったらそうではない。
    女帝も反対していない。

    愛国を振りかざして利用するのは権力、体制であって
    本来の愛国心は強制されたり監視されたり評価されたりするものではない、内におのずから持つものである、
    愛国心を持て、と強制するより国民がおのずと恋せる国を造れ、と。

    愛国でなければ非国民となじられる、糾弾される、
    最近の風潮に危

    0
    2009年10月04日
  • 公安警察の手口

    Posted by ブクログ

    タブーとされていた公安警察の成り立ちをかなり詳しく描いた新書。著者自体は元右翼の構成員。どうして公安は過激派の取締りに躍起になるのか、また右翼と公安はどのように馴れ合っているのか。興味深い一冊でした。

    0
    2009年10月04日
  • 愛国者は信用できるか

    Posted by ブクログ

    最近TVでちょくちょく見かけた鈴木邦男の本。愛国心問題入門書として読めました。自身の活動家時代を振り返りつつ、昨今の諸問題について触れている点が面白いと思う。こっちの分野の知識が乏しい自分にも理解しやすかった。

    0
    2009年10月04日
  • 公安警察の手口

    Posted by ブクログ

    一水会代表の鈴木邦男が書いたわけだが、こんなもの書くのは自由でも出版しちゃっていいのかなあ(笑)。それも「ちくま書房」だったりして、出版界も、まあアレだね。仁義なき戦いというのか、でも中味は楽しいよ。ウヨと公安の馴れ合いとか、サヨを活かし続ける公安とか、714円の値段でこれだけ楽しめたら十分です。

    0
    2009年10月04日
  • 鈴木邦男の愛国問答

    Posted by ブクログ

    著者は本書では先進的な事を言っている訳でも、複雑な事を分かり易く噛み砕いている訳でもない。シンプルな事をそのままぶつけているだけだ。

    それでも著者の思いが感じられる理由として、右翼の旗は掲げつつもその延長線上に何か釈然としないものがあれば立ち止まり周りを眺め、納得出来るものがあればそれがいかに左翼の持ち物であっても採り入れる、懐の深さが挙げられると思う。

    やがては著者一個の愛国心として確固たるものとなっていく。右翼でもなく左翼でもない、鈴木邦男のこころ(一種の保守正道とも言えようか)が本書に書き連ねられている。

    ふたば書房紫野店にて購入。

    0
    2024年06月16日
  • 愛国者は信用できるか

    Posted by ブクログ

    自分は愛国者であると公言しなくてもいい。僕は愛妻家だと叫ぶようなものだ。愛国心は胸の中にしまっておいて、何かあったときに、それに基づいて行動すればいい。p.23 ▼愛国心は強制するものではない。自民党の憲法案のように国民に「この国を愛せ」と言うのはおこがましい。私(鈴木)は君が代が好きだ。だからこそ君が代を強制して、いやいや歌ってほしくない。学校で日の丸を強制されるのは嫌だけど、サッカーの試合では日の丸を振っている日教組の活動家がいるかもしれない。p.72 ▼日本は議会制民主主義のもと戦争に突入した。天皇は反対した。天皇独裁であれば、戦争は止められた。しかし立憲君主国家だから、国会が決めたこと

    0
    2024年05月13日
  • 公安警察の手口

    Posted by ブクログ

    警察は信じちゃいかん、と最近は思っている。迷子の世話や遺失物の取り扱いなんて付帯サービスに過ぎなくて、その実、警察ってのは人々を監視するのが本業だと思ってる。なかでも公安ってほんと、姿かたちがはっきりしないだけより怖いなと思っていて、だからこの本を読んでみた。そしたら、やっぱりはっきりしないまま。
    著者は新右翼として活動していた関係から公安といろいろ攻防があったそうだけど、そんな彼にしたって公安の全容……どころかわからなことだらけで厚い秘密のベールに隠されていることがわかった。著者のいわんとするところは、「公安がいるために日本の治安が守られているのではない。逆に、公安が事件を起こし、治安を攪乱

    0
    2016年11月08日
  • 愛国と憂国と売国

    Posted by ブクログ

    右翼だの左翼だのよくわからんなぁと思っていたのだが、
    見沢知廉の映画で鈴木邦男さんが語っていた
    「成田闘争は右翼のやるべき活動だった。
    自分のイデオロギーと違うことをやって左翼は内部分裂し、
    やらなかった右翼は国民からの信頼を失った」
    を聞いて、日本の政党政治同様に右翼と左翼もねじれまくっているんだと 腑に落ちた。

    本書で書かれているように「国土を守る」「日本の伝統文化を守る」のが本来の右翼思想なので、
    放射能に領土を奪われるような原発に反対する事や、TPPに反対する事は右翼運動なのだ。
    "右"や"愛国"を名乗っていながら、上記と違うような人々の主張は

    0
    2014年02月15日
  • 愛国者は信用できるか

    Posted by ブクログ

    このタイトルで筆者は右ってのがまず面白い。

    三島由紀夫、その他色々な人の「愛国」に関する言葉・エピソードは興味深かった。
    ネットなんかやってると「左翼=売国奴」というイメージが強くなるけど、「左翼の愛国者」ってのも普通にいるんだよね。当たり前なんだけど。今じゃ右翼の代名詞ですが……

    三島由紀夫の憲法草案
    「日本国民は祖国防衛の権利を有する。」
    国防は義務でなく権利。うむむ……。

    玄洋社と頭山満の話は、夢野久作「犬神博士」でも読んでたか。
    杉山茂丸の話が出てこなかったのはちょい残念。

    全体通して、なかなか面白く読めた。この問題を本気で考えるには、もっと勉強しないと駄目だろうけど……

    0
    2010年06月22日
  • 愛国者は信用できるか

    Posted by ブクログ

    異色の新右翼が「愛国心」を語るという触れ込み。三島の「愛国心といふ言葉は好きじやない」という一節は興味深い。やはり彼は思索の人。あの挙にしても、天皇の神聖性固守と英雄的行為への憧れ(中村光夫との対談で再三口にしていたオリンピック選手への憧れ)が大きいのだろうが、その裏で冷静に自らを客観視する三島がいる。

    『天皇とプロレタリア』『国体への疑問」を書いた里見岸雄のことも知れて為になる。

    0
    2012年01月18日
  • 公安警察の手口

    Posted by ブクログ

    読みやすく、わかりやすかった。
    相変わらず、右左の思想がわかったわけではないけれど。

    著者の言い分も最もか?
    私は基礎知識不足ゆえ、もろ手を挙げて賛成するわけにもいかないけど、一理なきしもあらずとも思った。

    0
    2009年10月07日
  • 公安警察の手口

    Posted by ブクログ

    犯罪が増えてるとはいえ、大多数の人は警察と関わりあうことはあまり無いんじゃないかと思う。自分もそうだが、せいぜい交通違反をしたときくらいだろう。刑事警察・交通警察でさえそんな調子なのだから、公安警察というとなおのことイメージがわかない。この本は、新右翼の代表的存在の著作によるもので、(真偽のほど良く分からないが)その一端を垣間見ることができたように思う。

    0
    2009年10月04日
  • 愛国者は信用できるか

    Posted by ブクログ

    愛国心は自己愛に収斂するのではないか、と考えている私にとって、この本の結論はとっつきやすいものでした。著者は「新右翼」の人ですが、右翼にもいろいろいるんだな、と思いました。

    0
    2009年10月04日
  • 愛国者は信用できるか

    Posted by ブクログ

    本書は、いま、日本でも中国でも熱く熱く語られる「愛国心」を論じたもの。
    著者の鈴木邦男さんは、新右翼の草分け的な存在だ。
    ワタシは、たしかSPA!の連載「夕刻のコペルニクス」でその名を知った。

    鈴木さんの印象は、ゴリゴリの右翼ではなく、考え方は相当柔軟であり、また、自己矛盾が少なそうなところか。たとえ主義主張に対立はあっても、暴力で解決はしないだろうということが、著作からうかがえる。そんなわけで、鈴木さんの著作を、たまに読んではいる。

    本書は、「君が代」「天皇」という、日本の「愛国心」にとっては欠くことのできない要素から、愛国心を考察している。そして、鈴木さんは言う。愛国心は、国家

    0
    2009年10月04日