黒川創のレビュー一覧

  • 京都

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    社会学的見地から文学に昇華した京都小説。どんなものも受け入れるボーダーレスで懐の深さを見せつける一方で頑なに拒絶する、これもまた京都らしさか。京都で生まれ育った人に感想を聞いてみたい。
    外から見たら最も京都らしい、と思える小説。

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    2018年11月04日
  • 岩場の上から

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    ネタバレ

    よくないわけではない。でも今から30年も先の話なのに、ほとんど「進歩」が描かれていない。せいぜい自動運転車が走るくらい。まずその違和感があった。
     人物が複数出てきてなぜか「アキさん」だの「めぐみちゃん」だのと地の文に書く意図が分からない。真壁とかいう男が何のために出てきたのか。何よりシンの母親は何をしようとしていたのか、何故死んだのか。
     はじめはいろんな複線かと思ったが、これはもしかしたら描く技術の問題なのではないかと思った。
     せっかく原子力発電所の問題点を正面から捉えたのにねえ。もったいない作品というべきか。

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    2017年05月07日
  • いつか、この世界で起こっていたこと

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    「チェーホフの学校」
    登場人物の誰に重点が置かれているのか
    今一つ分からなかったけれど
    キノコ狩りについて知ることができたし
    チェーホフを再読したくなった。
    「神風」で語られる
    「クロアチア」・「ドゥブログニク」そして
    「福島」この小説に出会えてよかったと
    読後に思えた。
    「橋」は、この本のタイトルにピタリとはまった。

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    2015年11月02日
  • 京都

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    ちと重い話だったなあ・・・
    京都の地の人間じゃないんで、今一つピンと来ないが、感じは分かる。今も残ってるのかなあ、差別・・・

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    2015年03月15日
  • いつか、この世界で起こっていたこと

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    上質の文学作品。
    震災後に書かれた短編集で、
    津波や原発に触れる内容でした。
    センシティブな問題なので、
    捉え方は人それぞれだと思います。
    右か左かでしか物事が判断されかねない
    今日にあって貴重な一冊では無いでしょうか。
    「波」「泣く男」辺りが個人的には好みでした。
    面白い物ではありません。
    著者の思索の深さに着いていくのがやっとでした。

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    2014年09月08日
  • いつか、この世界で起こっていたこと

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    世界が変わり、森が変わっても、人びとは生きる。震災後に生きる人たちを小さな光で導く、深い思索にみちた連作短篇集。「うらん亭」「泣く男」など全6篇を収録。

    原発や原爆に何らかの関わりのある短編が並ぶ。久しぶりに上品な純文学を読んだ気がしたが、正直言ってやや退屈だった。私の純文学を読む知性・感性が鈍ってきているのだとしたら問題かも。
    (C)

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    2013年02月09日
  • いつか、この世界で起こっていたこと

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    あの2011.3.11の震災の日、
    おこっていたかもしれないこと

    車の中で、お母さんと子どもがしりとりをするシーン
    船で流されて、白鯨のメルビル船長の船と会うシーン
    2階に取り残された姪と叔父のシーン
    これが印象に残っている

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    2012年09月06日