いつか、この世界で起こっていたこと

いつか、この世界で起こっていたこと

1,496円 (税込)

7pt

犬を連れ、白樺とモミの林にきのこ狩りにでかけていたチェーホフ。一九七七年のエルヴィスの死と、アメリカ核施設見学ツアー。ユーゴから日本へと逃れてきた女性シンガー。関東大震災の津波で生死を分けた鎌倉の夫婦。震災後に生きるわたしたちを小さな光で導く、いつか、どこかで、起こっていたこと。深い思索にみちた短篇集。

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いつか、この世界で起こっていたこと のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2012年11月27日

    ストレートに震災を描いているわけではなく、静かな筆致でじんわりと心に残る短編集です。
    どの話もどこかで震災、津波、原子力に繋がっていて、被災された人、直接に被災はしなかった人、3.11を迎えたひとりひとりにそれぞれの暮らし、人生があったことをあらためて感じさせられました。

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    Posted by ブクログ 2012年08月31日

    東日本大震災から想起される「地震」「津波」「原子力」をテーマに、その時そこで生きていた人々に起こったことを、史実を絡めながら著者の想像力で物語にした連作短編集。

    まず、とても構成が凝っていて、一瞬エッセイか?と思うような作品もある。また、登場人物の関わりから少しずつ歴史上の事実について触れるという...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年02月06日

    純文学。
    原発・原発事故、3.11震災がテーマの短編集。

    「波」はそのままズバリ、3.11の震災...津波...そのときの家族が描かれていた。全然お涙頂戴じゃないのに、感傷もなく、淡々と描かれているのに。「読んでてこんなにツライのに、でも読み続けてしまう」・・・そんな数少ない、上質な短編です。
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    Posted by ブクログ 2013年01月23日

    放射能と津波と地震をめぐる6つの物語。すべて3.11後に書かれている。
    叙情的な「お話」でなく事実と現実に狂言回しとして架空の登場人物が配されているために、そのすべてが普遍的な静かな力を持っている。

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    Posted by ブクログ 2012年10月08日

    凄まじいスピードで、自分の中で地震が風化して行く。そんなことを自覚した本でした。
    地震が起こった時、ある作家が現実の前に小説のできることは…みたいなことを書いていたけど、できることなどいろいろあって、いかに生々しいエピソードで、地震に備えようという気にさせるかということもあると思う。
    地震をテーマに...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年08月05日

    短編集。
    1、うらん亭‥震災のニュースを聞きながら、叔父さんを思い出す
    2、波‥東北大震災のある家族、アザラシの上に乗って
    3、泣く男‥プレスリーと原爆を研究するミチオさん
    4、チェーホフの学校‥キノコ狩りに出かけるチェーホフ
    5、神風‥サラエヴォの女性シンガーが福島の地震で故郷へ
    6、橋‥関東大震...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2012年06月22日

    声高に昨年3月のあの震災や津波、あるいは原発事故による放射線被害という一連の出来事を語るわけではなく、それらとは遠くはなれた時代や場所での出来事を通して、ゆるやかに「あの日々」を思い起こさせる物語が6つ並んでいる。

    物語の語り口の穏やかさの陰で、悲惨なことを忘れ去ってしまうことの怖さ、この日常があ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年11月02日

    「チェーホフの学校」
    登場人物の誰に重点が置かれているのか
    今一つ分からなかったけれど
    キノコ狩りについて知ることができたし
    チェーホフを再読したくなった。
    「神風」で語られる
    「クロアチア」・「ドゥブログニク」そして
    「福島」この小説に出会えてよかったと
    読後に思えた。
    「橋」は、この本のタイトル...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年09月08日

    上質の文学作品。
    震災後に書かれた短編集で、
    津波や原発に触れる内容でした。
    センシティブな問題なので、
    捉え方は人それぞれだと思います。
    右か左かでしか物事が判断されかねない
    今日にあって貴重な一冊では無いでしょうか。
    「波」「泣く男」辺りが個人的には好みでした。
    面白い物ではありません。
    著者の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年02月09日

    世界が変わり、森が変わっても、人びとは生きる。震災後に生きる人たちを小さな光で導く、深い思索にみちた連作短篇集。「うらん亭」「泣く男」など全6篇を収録。

    原発や原爆に何らかの関わりのある短編が並ぶ。久しぶりに上品な純文学を読んだ気がしたが、正直言ってやや退屈だった。私の純文学を読む知性・感性が鈍っ...続きを読む

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いつか、この世界で起こっていたこと の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    新潮社
  • ページ数
    255ページ
  • 電子版発売日
    2012年11月02日
  • コンテンツ形式
    XMDF
  • サイズ(目安)
    1MB

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